とっても強そうでしょ!【スズメノヤリ】
こんにちは、うりぼうです。
日中はぽかぽか陽気!
ソメイヨシノの花芽も膨らんで、先にピンク色をのぞかせるようになりましたね!
足元には黄色いタンポポ。ツクシ。オオイヌノフグリ!みなさーん、春ですよー!(*>∀<*)ノ
嬉しいと同時に鼻もムズムズします^^;
さて、今回は地味な春の野草「スズメノヤリ」をご紹介します。
地味だけど公園などにもよく生えているので、「あ!あの子か!!」と思ってくださったら幸いです^^
どんな野草?
「スズメノヤリ」はイグサ科スズメノヤリ属に属する植物で、日当たりの良い草地などによく見られます。
こういうの、よく草っぱらで見たことないでしょうか?!
ところどころなが~い毛も見られるのも「スズメノヤリ」の特徴ですが、なんといっても目立つのは、先端の茶色い塊ではないでしょうか?
この先端にある茶色い塊は実はお花の塊です。
小さなお花が集まっているわけですね^^
このお花、最初の頃はめしべをにゅっと伸ばすだけなのですが、そのあとでおしべが発達して小さなお花が開きます。
おしべが発達すると、風で花粉を飛ばすのです^^
(風媒花といいます)
文字だけではわかりにくいので写真を見てみましょう。
まずはめしべの様子…
なが~いほわほわした毛も目立ってますが、茶色い部分にはピョンピョンとなにか伸びてますね^^
これがめしべです。
このぴょんぴょんで風にのって運ばれてくる花粉をキャッチするのですね^^
その後おしべが発達した様子はこちら。
6本の雄しべが成熟すると花粉を飛ばし始めるのですが、まさに写真の「スズメノヤリ」は花粉飛ばし真っ最中のようです(・o・)!!
この頃になると、同じ個体のめしべはしなびてしまうらしいので、「別の個体へ飛ばすぞ!!」という思いも感じられますね^^
小さくてかわいいお花
よーく見ないと気づきませんが、「スズメノヤリ」は小さなかわいいお花を咲かせます^^
先端の塊はお花の集まりだとお話ししましたが、先ほどの雄しべの写真を見て、もしかしたら「おや?!」と気づかれた方もいらっしゃるかもしれませんね^^
では、どんなお花なのか別の写真で改めて観察してみましょう!
褐色の6枚の花びらの中に、おしべが6本。
直径でいうと5mmくらいの小さなお花です^^
う~ん、かわいい(*>_<*)♪
先ほどの写真は花粉いっぱいでしたが、こちらはまだまだこれから、といった感じです。
同じ花の塊でも、時期によって色んな様子を見せてくれるのは、とっても面白いですね^^
種子はアリさんに運んでもらいます!
この題名を見てぱっと「あ、『エライオソーム』」と浮かんだあなたはなかなかの植物博士です^^
そう、この「スズメノヤリ」は種子にアリさんが好きな物質『エライオソーム』をくっつけています。
「ヒメスミレ」や「ホトケノザ」でご紹介したのと同じ、白い物質です。
アリさんは好物のついた種を巣に持ち帰ろうと、せっせと運んでくれます。
『エライオソーム』をしっかり食べた後、種の他の部分はゴミとして巣の周辺にポイっと出されます。
こうやって別の場所で、芽を出すことができるのですね^^
残念ながら写真は撮れてないのでお見せできないのですが、また撮れたら載せますね^^
「スズメノヤリ」とは?
ところで、この植物なんで「スズメノヤリ」と名付けられたのでしょう?!
名前の由来は、お花の塊が大名行列に使う「毛槍」に似ているから。
毛槍とはこんな感じだそうです。
わざわざ「白毛槍」と書いたのは「黒毛槍」もいらっしゃるようなので、それと区別するために書きました。
(どちらかというと、黒毛槍の方が似てたかもしれませんが、描いちゃったので^^;)
「白毛槍」…「白熊の毛」って書いてあったのですが、当時はそうだったのでしょうか?!
参考: 姫路市
話を戻して…
その毛槍が小さくてスズメが使っていそうな様子から「スズメノヤリ」と名前がついたのですね^^
ところが初めて名前を知った当時の私は、槍だけに、めっちゃ強そうなスズメの武器だな、と思いました。
なんといっても、漢字で書くと「雀の槍」!
字が強そう!!もう武器しか浮かびませんでした。
同じ「スズメが使っていそう」でも、私の想像では用途が違ったわけです。
以来、本当の由来を知っても、私の中で「スズメノヤリ」はスズメの強そうな武器になりました^^;
彼らを見るたび、脳内には槍を構えるスズメさんが思い浮かんでしまいます^^;
おわりに
今回は「スズメノヤリ」を紹介しました。
「スズメノヤリ」はパッと目をひくお花を咲かせるわけではないし、褐色だしで、地味な印象の野草です。
でも、春になるとにょっきり花の塊を伸ばし、小さなお花を咲かせる姿はとってもかわいいです。(私にとっては、スズメさんの武器でもありますが^^;)
みなさんの身近にもきっとあると思うので、この春よかったら観察してみてくださいね^^
最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。