「ボロ」っていうけど、私、おしゃれなのよ?!【ノボロギク】
こんにちは、うりぼうです。
少しご無沙汰してしまいましたが、みなさまお元気でしょうか?
ここ最近、ちょっとばかり沈んでいたものでnoteもほぼ見ておりませんでした。
よく消えちゃってすみません…
「また戻ってくるか」というような感じで迎えていただけたら幸いです。
ちょっと前向きになってきたので、のんびり再開したいと思います。
さて今回は、そんな私に「春の準備万端だよ!」と教えてくれた「ノボロギク」を紹介したいと思います。
どんな野草?
「ノボロギク」はキク科キオン属に属するヨーロッパ原産の帰化植物で、明治の初め頃に日本にやってきました。
今では日本全国どこでも見られる植物になっています^^
「ノボロギク」のお花を観察🔎
ノボロギクのお花はとっても地味。
さっそくお花の様子を見てみましょう^^
次の写真はつぼみの姿と満開の姿です。
「え?満開なの?」「まだ咲いてないんじゃ…」
と思う方も多いのではないでしょうか?
せっかくなので確認してみましょう!
お花のアップをよーく見てください^^
右上のはまだ咲いていないのと咲いているのが混じっている状態です。
咲いているお花との違いが分かりますね^^
これは筒状花(または管状花)と呼ばれるものです。
「アザミ」なども同じような感じですべて筒状花でお花が構成されています。
「あ、そういえばアザミって花びらなかったな」と思い出された方もいらっしゃるかもしれませんね^^
ところで、先ほど私は「「春の準備万端だよ!」と「ノボロギク」が教えてくれた」と書きました。
ごめんなさい。実はちょっぴり嘘です!(えっ!?Σ(゚д゚lll))
正確には、黄色い花を見かけて元気をもらったといった方がいいかもしれません。見かける数が増えて「気温が高くなってきたのかな?」と思ったのは事実です^^
じつはこの「ノボロギク」年中お花を咲かせる野草なので、彼らが咲いたから「春」というのは間違いだったりします。
次の写真をみてください。
この写真、じつは1月に撮ったものです。
周りの植物は見事に茶色…う~ん、冬らしいですね^^
見かける数はやはり少ないかな?とも感じますが、彼らは他の植物があまり活動しない時期にも花を開き、年がら年中元気いっぱい咲いているのですね^^
名前の由来
「ノボロギク」の名前の由来は、「野に咲く「ボロギク」」で「ノボロギク」です。漢字で書くと「野襤褸菊」。
絶対漢字では書けない……^^;
「ボロギク」というのは「サワギク」という別のお花の別名なのですが、「ノボロギク」と似ているか、というと全く違っています。
先ほど見た「ノボロギク」には花びらがありませんでしたが、「サワギク」はキクのお花のような黄色いお花を咲かせます。(花びらがあります)
ではどこが似ているのでしょう?!
この「サワギク」の別名「ボロギク」の由来は私が見た限り2種類あるようなのですが、そのうちの一つに「冠毛の様子が襤褸に似ているから」というものがあります。
「冠毛」とは綿毛のこと。
「襤褸」は「使い古して役に立たなくなった布。ぼろぎれ」のことです。
綿毛がボロってどんな感じかしら?!
実際の綿毛の様子を「ノボロギク」で見てみましょう^^
タンポポの綿毛とはまた違った雰囲気。
特徴としてはお花の一部(めしべかな?いや、お花自体かも?)が綿毛の合間に混ざっている感じです。
たまたま撮ったこの個体だけがこのような綿毛の様子というわけではなく、大抵こんな感じです^^
(さすがに飛んでいく段階では黄色いものはなくなっていますが…)
私的には、タンポポよりも密集した白いふわふわの中に黄色いアクセントがあっておしゃれさんだな、と思うのですが、確かにつぎはぎ感やボロボロ感と言われると「そうかな…」とも思ってしまいます。
「サワギク」は見たことがないのですが、きっとこのような感じの綿毛なのでしょうね。
毛がいっぱい!
「ノボロギク」は比較的見分けやすい植物です。特に葉っぱには注目です!
「ノボロギク」の葉っぱは切れ込みが深い感じで、少し濃い緑色。ちょっと肉厚かな?
人によっては春菊に似ているという方もいらっしゃいます。(私は春菊苦手なので、パッと浮かびませんが…^^;)
そして、とにかく毛深い!
特に若い葉は本当に毛深いです。
こちらをどうぞ!
ベベン!!
私が「ノボロギク」を見かける場所は、駐車場や車通りの多い道路沿いだったので、「葉が白っぽいな」とは思っていたものの「きっと道路沿いならではの汚れなんだろう」と思っていました。
道路沿いではよく植木などが白っぽく汚れてたりしますもの。
ところが、大きくなる前の「ノボロギク」を見てびっくり!
密集してるやん「毛」!!
改めて大きくなった「ノボロギク」を見てみると、「ああ、毛で白く見えたのか」と納得。(毛は成長すると少しマシな感じになります。)
ちなみにこの毛は茎にも生えています。
茎の色が赤紫色というのも「ノボロギク」の特徴の一つです。
黒っぽい▲印
もう一つの特徴は、花を包み込んでいる部分(総苞片と言います)に黒っぽい▲が見られること。
個体によってはないものもありますが、大体の「ノボロギク」はこの▲があります。
どの部分か実際の様子を見てみましょう^^
花を包み込んでいる先端部分にも▲がありますね^^
この様子からも、「ノボロギク」って実はおしゃれさんではないかと思ってしまうのです。
おわりに
今回は「ノボロギク」を紹介しました。
とっても地味な子たちですが、私の中では「隠れおしゃれさん」ではないかと思っている彼ら。
年中あちらこちらで咲いているので、よかったら隠れおしゃれさんっぷりを見てみてください^^
よく似たお花を咲かせる「ベニバナボロギク」という植物もいますが、お花の色や葉っぱの形も違うので間違えることはないと思います。
一応載せておきますね^^
最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。