似てる?似てない??【クワクサ】
こんにちは、うりぼうです。
もう9月も中旬だというのに連日の暑さ。
体調崩されていませんか?
そしてこれまでにないとても強い台風。みなさんご無事でしょうか。
植物たちも気のせいか例年より若干秋の顔たちが出てくるのが遅い気がします。(暑すぎてあまり外に出ないため、私が気づいていない説もありますが…)
今回はとっても地味で、「はい、雑草!」と即処理されてしまうような野草のご紹介です。
夏の時期から密かに花を咲かせているこの草。名前は「クワクサ」です。
よかったら頭の隅っこに置いてあげてくださいね^^
どんな野草?
「クワクサ」はクワ科クワクサ属の植物です。
とっても地味で、「The雑草」という感じ。道ばた、庭先など色んなところに生えています。
私の行動範囲では結構どこにでも生えていて、大きくなるとすぐ「あ、こんところにも「クワクサ」」という印象を受けます。
大きくなる前の葉は大葉の小さい時にとても似ています。
私はプランターで大葉を育てているのですが、毎年種取りのため花が咲くまでそのままにしています。
大葉の種はもちろん私の知らない間にこぼれることもあるのですが、その種から自然に芽が出て成長しだした大葉と、この「クワクサ」がとても似ていて、毎年「これは大葉か、「クワクサ」か…」と悩みます。
とはいえ、大葉は若いころから香りがするので、葉を揉むとすぐにわかるのですけれどね^^
いつもは抜いてしまうのですが(ごめんね🙇)、今年は抜かずにどんな形になるのか観察してみることにしました。
花が地味
「クワクサ」の花はすごーく目立ちません。
いきなりですが問題です。どの部分にお花があるでしょう??
正解は葉の付け根にあるコブらしきものでした^^
「コブみたいなのがついてるよ?!」という意味では目立つのですが、きっと「あ、花だ!」と思う方は、「クワクサ」をご存知の方以外では稀ではないでしょうか。
しかもこの塊一つに雌花と雄花(ついでに果実も)があるのです。
よーく見ないと気づきませんね^^;
ではさっそく雌花と雄花を見てみましょう。
まずは雌花です。
雌花は薄紫っぽいめしべを一本伸ばします。
なんだか色合いといい、形といい、「ウニ」に見えてきました^^;
次に雄花です。
雄花は先が白いおしべを4本つけます。
最初おしべは花の奥に丸まっているのですが、花粉を飛ばす時期が来ると「ピョン」と伸びるそうです。
この「ピョン」の動きは重要で、「クワクサ」はこのタイミングでおしべの花粉を飛ばして、めしべに受粉するそうです。面白いですね^^
ちょうど丸まっているおしべと、ピンと伸びているおしべが撮れました。
下のおしべを見てみると4本あるのがよくわかると思います。
周りには雌花のめしべもあって、花の集合体に雄花と雌花両方いるのがわかりますね。
面白いことに「クワクサ」は、受粉して実ができると、その実の下の方を膨らまして、種も「ピョン」と飛ばすそうです。なんとも激しく動く野草ですね😲
葉っぱはくっつく
「クワクサ」の葉っぱや茎は毛が多くて、ザラザラというかふわふわというか不思議な触り心地がします。
そして何となく手にくっつく感触。
ベタベタ粘液のような感じてはなくザラザラしていて、なにか引っかかっているんだろうな、という感じです。
そのざらつきの正体は毛。
葉っぱの表面を拡大してみるとその様子がよくわかります。
実際にくっつけてみました^^;
葉っぱを服につけるなんて何年ぶりでしょう?!(数えないことにします✨)
名前の由来
これまでさんざん「クワクサ」「クワクサ」と連呼してきましたが、「クワクサ」の名前の由来は何でしょうか?
もしかしたら想像のついている方もいらっしゃるのかと思いますが、「桑」が由来になっています。
葉の形が「桑」に似ているから、大きくなった様子が「桑の若木」に似ているから、などが理由のようです。
「クワ科」でもありますしね^^
ところで、困ったことに、わたくし桑の木を生で見たことがありません。一度実を食べてみたいとは思うのですが、なかなか出会えず…。
知らずに通り過ぎているのかしら??
「クワクサ」、桑に似てますか?
おわりに
今回は「クワクサ」を紹介しました。
見るからに雑草で、遠くからみてもほぼ緑。誰からも興味を持たれることなくひっそりと道ばたに生えている「クワクサ」。
もし見かけたら、ちょっとだけ足を止めてあげてくれると嬉しいです。
もしかしたら、激しいおしべの動きが見られるかも?!(かも……)
最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。