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私がワークショップ屋さんを始めた訳

世の中には様々なお教室があるし、様々なワークショップがあるけれど、私のワークショップに来てくれるお客様に「経験者」がいたことは、ほぼありません。
経験者がいた場合でも、その方は私のワークショップのリピーターで、他で経験した訳ではないんです。
それくらい、私がやっているワークショップは札幌では珍しいもので、その所為かなかなか集客に苦労しています(笑)。

私は何か1つのハンドクラフトのお教室をしているのではありません。
ざっくりと「文房具系」「製本系」「貼り箱系」「理科趣味系」と分けているけれど、本当にさまざまな珍しいワークショップを行なっています。
人気があるもの、ないもの全て合わせると、現在のメニュー数は30種類を超えています。

例えば、私のワークショップの1番人気は、「入門用万年筆付き!オリジナルカラーインク作り」です。
混色可能な4色のインクを混ぜて、自分だけのオリジナルカラーインクを作り、万年筆に入れてお持ち帰りいただくものです。
4色を混ぜるとどんな色ができるのか、混色の傾向などを講座前半の1時間ほどでじっくりと学びます。
スポイトで1滴ずつ垂らして混ぜるのが、理科の実験のようだと大人にもお子様にも人気です。
私が印刷関連の仕事をしていた頃に知った、色の雑学なども交えながら、「これとこれでこんな色になるんだ!」などと大盛り上がりで混色表を埋めていきます。

それが全部終わったら、いよいよ自分の好きな色を調合してもらいます。
思った色にならなかったり、意外な色を好きだと感じたり。
参加者さん同士で「その色良いですね!」なんて盛り上がったり。
「どうしても作りたい色があったら、ヒントを出しますよ」と言っても、みなさん何とか自力で色を作ろうと頑張られます。
最初は子供向けに考えた講座でしたが、大人も熱心に取り組んでくださって、私にとっても本当に楽しい講座です。

他にも、9月〜2月まで限定で天気管を作る講座を行なったり、好きな書き心地の紙を選んでハードカバーのノートを作ったり、鉱物絵の具を作ったりと、本当に色々な講座を行なっています。

本当は、1つのものを突き詰めて行くように講座を組み立てて月謝をいただく、または自社の商品を使ったワークショップを通して良さを知ってもらい購買に繋げるというのが、ワークショップやお教室系ビジネスのやりかたなのだと思うのです。
私が何かの商品を売っていたり、やりたいことが何か得意なものを教えるということならば、それで良かったのだと思うのです。
けれど、私がやりたいのは「未来の選択肢を増やす事」なのです。

なぜ未来の選択肢を増やしたいと思ったのか。
それは私が、最寄りのCD屋さんは60キロ以上先というような田舎で育ったことが1つの理由です。
ちょっと長くなってきたので、続きはまた明日書こうと思います。

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