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「美しいもの」嬉野さんの言葉の切れはし#295

美しいものに囲まれて、ぼくらは生きているのに。
でも、ぼくらはそのことを気づくことから遠ざけられ。
日々、自分のことをみつめることばかりを強いられている。
--嬉野雅道

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このごろは、生きていくのがちょっとしんどいのかなぁと、もし、瞬間的にでも、そんなことを感じる時がおありなら、ドラマ『ミエルヒ』ご覧になってみればいかがでしょうか。
この胸に浮上してくる、何かがあるかもしれませんから。
そして、もしあれば、それは明日からの生きていく糧になるかも知れないので。
ドラマの冒頭。
水上にあるカメラが捕らえる石狩川。
そこに舟を出し漁をする漁師。
ポツンとしたその点景の対岸に見えてくる製紙工場。
煙突から上る白煙。
そのどれもが、ぼくには、美しいものに見えます。
美しいものに囲まれて、ぼくらは生きているのに。
でも、ぼくらはそのことを気づくことから遠ざけられ。
日々、自分のことをみつめることばかりを強いられている。
たとえば、そんな思いが、ぼくにはあります。
--嬉野雅道(水曜どうでしょうディレクター)