
「どうでしょう祭は雨降りゃいい」水どうD陣と人生を旅するマガジン5月号《巻頭言》
水曜どうでしょうD陣と人生を旅するマガジン『Wednesday Style』。
5月号の無責任編集は病理医ヤンデルさんです。
まずは対談冒頭の雰囲気をお楽しみください。
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T木:
では、さっそくお三方にご登場いただきます。水曜どうでしょうディレクター、藤村忠寿さんと嬉野雅道さん、そして今回の無責任編集の病理医ヤンデルさんです。よろしくお願いいたします。
嬉野:
なんか開演前に、下でファンの人が藤村さんにジンの酒瓶を渡したらしいですよ。
藤村:
ジンいただきました。それでコンビニで炭酸水を買ってきました。ちょうど良かったって言って。
嬉野:
この対談イベントも3回目ですかね。色んなSNS界隈の巨人が来るんですけど、皆さんそれぞれに「どうでしょう」ファンなんですよね。逆に言うと、一枚返せば「どうでしょう」ファンでしかない。ヤンデル先生なんかも随分前から「どうでしょう」を観てらしたみたいで。
ヤンデル先生:
いやぁ、観てましたよ。よく考えたら人生の半分「どうでしょう」観てるんですよ。札幌出身ですし・・・。ありとあらゆる「どうでしょう」関連の著作を全部持ってます。
嬉野:
さっきからずっと楽屋で誇示してらっしゃいましたから。
藤村:
んははははは!してた、してた。
嬉野:
学生の頃に観だしたの?
ヤンデル先生:
そうです、大学時代ですね。
当時ぼくは剣道部にいたんですけど、練習がある水曜日の夜に仲間を飲みに誘っても、みんな「今日は行きたくない」って言う。まだ翌日学校ある、とか言って、断られる。しょうがないから、ひとりで飲みに行くわけですよ。
嬉野:
ひとりで行くの?学生が?
ヤンデル先生:
ひとりで行ってました。友達いなかったので(笑)。大学のそばにある飲み屋です。その飲み屋のマスターが、「ここにテレビ置いたぞ、テレビ観よう」って言ってたのが大学3年……1999年くらいだったと思います。多分、水曜どうでしょうって、ちょうどそのころ放送時間が0時台から23時台に移りましたよね。ぴったり、飲んでテレビ見てる時間に「水曜どうでしょう」をやってたんですよ。大泉さんが京都にいるのを飲み屋で観た記憶があります。
藤村:
原付(西日本制覇)かい?
ヤンデル先生:
その辺りの記憶、けっこう曖昧ですけどね。
藤村:
まあまあ、飲みながらだからね。
ヤンデル先生:
おまけに、その後何度も何度もDVD観たせいで、当時どれを見たのか、記憶が混線しちゃってるんですよね。
嬉野:
はははは。楽屋では「とにかく水曜どうでしょうに関して聞くことが無限にある」ってさっき言ってましたけどね。本当に無限にあるんだろうなあと思いましたよ。
ヤンデル先生:
いや、たいていのファンはそうだと思いますよ。本当に。
嬉野:
いやいや、本当に無限にある人はなかなかいないですよ。
ヤンデル先生:
「チャンネルはそのまま!」もかなり観ました。
藤村:
何回も観たってこと?
ヤンデル先生:
4回ぐらい繰り返し観ました。ぼくの選んだベストシーンは、藤村さんが拗ねた顔をするシーンです。4話目か5話目くらいなんですけど、そこはあいまいなんですけど(笑)、藤村さんが編成局長から色々言われて、ふくれっ面になるシーンがあるんですよね。
藤村:
はいはいはい。
ヤンデル先生:
あの顔がかわいらしい。ベスト。
藤村:
あのシーンを観て欲しいわけじゃないですよ。
会場:
(笑)
藤村:
最初の方を観てほしいんですよ。
ヤンデル先生:
いやいや、もちろん1回目は大泉さんが泣くシーンとかがすごい良いんですよ。
嬉野:
そうそう、通しで4回も観ているとあらかた味わってるから、その目でどこを見るかということだもんね。
ヤンデル先生:
繰り返し観て、どこを観るかっていうと、そのシーンが目に残ってくるんですよね。すごい可愛いと思って……40超えた中年がですよ。
藤村:
なははは。おっさんがおっさんにねぇ。
ヤンデル先生:
そうですよ、ちょっとキュンとしてるっていう。
嬉野:
なるほどな。この調子だと確かに聞くことは無限にありそうだな。
ヤンデル先生:
でも僕はこんなことを言いたかったわけではないんですよ(笑)。
藤村:
「どうでしょう」っていう話だとちょうどね、6年ぶりに水曜どうでしょう祭の開催がアナウンスされましたね。
(会場から拍手)
藤村:
ようやくこういう場でオープンに言えるようになりまして。
嬉野:
チケットの発売が始まったわけではないの?
藤村:
チケットの発売が始まったわけではないですけども(7月発売予定)、日付が発表されたので、宿とか交通機関を押さえたりね。まぁチケットはなくてもとりあえずその辺を確保するっていう人多いですからね。
嬉野:
すごいね。スキー場でしょう?
藤村:
そうそう。ヤンデル君も札幌だったら分かるもんね、ばんけい。
ヤンデル先生:
はいはい、ばんけい。夏のばんけいってほぼ坂ですよ。ただの緑の坂ですよ。下手すると平岸高台公園かと思っちゃう人もいるかもしれない。
藤村:
平岸高台公園は画面で見ると大きく見えるからね。実際には来てみんな「ちっちぇえ」って言う。
今回はばんけいスキー場という所で、10月の4~6日にやりますから。まぁ若干寒いでしょうから皆さん、防寒対策を十分にしてくださいね。でも6年ぶりですからね。来る人はもう、北海道弁で言えばおだっちゃって(北海道弁で調子に乗るの意)ね。前のめりになって。
嬉野:
来ますかね。
藤村:
それは来ますよ先生。
嬉野:
もし雨が降ったりとかしたらさ。
藤村:
いや、だから雨が降ればいいじゃんと思うわけですよ。みんな会社の人は「いや、コレ雨降ったらどうしよう」とかね、だいたい普通の人言うじゃないですか。でも「雨降るのもいいんじゃねーの」みたいな。
嬉野:
なるほど。前向きな。
藤村:
そうですよ、だってその方が盛り上がるに決まってますよ。盛り上がるんですよ。
嬉野:
いろんな意味でね。みんな濡れてわかんなくなっちゃいますから。
藤村:
ね。だからあとはとにかくグッズさえ売れればいいみたいな。全然、雨が降ったところで何を心配することがあろうかと思うのに、やっぱり人間って「いや、どうする?」って言うんですよね。なんでそう余計な心配するんだろうっていう。雨が降るんだったらカッパを売ればいいじゃないって思うからさ。
ヤンデル先生:
その内容で『仕事論2』が書けますよ。雨が降るならカッパを買えと。そこに売っていると。
嬉野:
新たな商売ができると。常に需要があるんだね。
藤村:
まぁまぁ、そういう感じで祭をしますから。主催者側がこういう態度なんで、全然人のこと養生しようと思ってないっていう感じで。だったらやっぱりお客さんも「自分たちの命は自分たちで守らないと」って思うから、そういうイベントって盛り上がっていく。過保護にしちゃだめ。
ヤンデル先生:
今、僕は震えてますよ。今日このあと何を聞くのか。何の台本もないのに。
嬉野:
聞きたいこと無尽蔵にあるんでしょう。
ヤンデル先生:
でも聞きたいことさっき喋っちゃったんで、もう引き出しないっすよ。
嬉野:
だからさっき「本番で喋ろう」って言ったじゃないのよぉ。
ヤンデル先生:
もうお会いするなり喋っちゃって。止まらないから。さっき、嬉野さんに、開演前に目の前から逃げられたんですよ。
嬉野:
俺もう「こっちに来るな」って言ったんだよ。ダメだって言ったんだよ。話は本番でしようって。でも来ちゃうんだよ。
藤村:
なははは。じゃあ、まぁこのくらいで始めましょうよ。
T木:
じゃあ、おふたりずつ順番にやっていただくと。noteのマガジン、『Wednesday Style』の購読をしていただきましたら、この記事は5月に読めるようになります。スマートフォンでも購読ができるそうです。
嬉野:
皆さん購読してらっしゃるんですか。
藤村:
あたりまえでしょう。はい、今購読してくれてる人はどれくらいですか?
(ひとり手を挙げる)
嬉野:
ひとりしかいないよ、だって。
藤村:
そんなことはないでしょう。購読してないっていう方いらっしゃいますか。
(ひとり手を挙げる)
嬉野:
これもひとり。
藤村:
購読してない人はひとりひとり回って購読を勧めますからねぇ。
T木:
『Wednesday Style』という名前でやっておりますので。
藤村:
『Wednesday Style』ね。かっこいい名前だよねぇ。
藤村:
よし、じゃじゃじゃじゃあ、そろそろ始めましょうか。
(巻頭言おわり)
◉藤村忠寿×病理医ヤンデル、対談記事はこちらです。
◉嬉野雅道×病理医ヤンデル、対談記事はこちらです。
◉嬉野雅道、コラム記事はこちらです。
◉藤村忠寿、コラム記事はこちらです。
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