腹を割って話すナイト ~ヤンデルさんと、HTB本社でどうで症診断~
今月もお届けいたします、月刊マガジン『Wednesday Style』。
このマガジンでは、『水曜どうでしょう』ディレクターの藤村・嬉野両氏と毎月お迎えする「無」責任編集長との対談イベント『腹を割って話すナイト』をもとにした記事をお届けしています。
11月号の「無」責任編集長は、現役の病理医であるヤンデル先生です。
場所は『水曜どうでしょう』のホーム、札幌! 昨年引越しされたばかりのHTB新社屋でイベントが開催されました。
今回ヤンデル先生からいただいたトークテーマは「ハレとケ」、そして「祭りとYouTube」の2つ。
藤村Dとの対談では、日常がいかに大切で、それを見せることがどんな意味を持つかという話に。『水曜どうでしょう』は常に気合いを隠しているというエピソードを皮切りに、1万人のファンが集まった『水曜どうでしょう祭』さえ「ケ」と捉えている藤村Dの口から、番組の特殊性や被災地との向き合い方などが語られました。
嬉野Dとの対談では、医療と想像力の掛け合わせで高密度な話が次々と展開。還暦を迎えて今までにはなかった不安と向き合うようになったという嬉野Dとヤンデル先生が、生きがいとは何かという根源的な問いや、生存競争に勝ち残るために欠かすことのできない意外な要素、大切な人との別れ方などについてたっぷりと語り合いました。
この『巻頭言』では、今月もイベントの冒頭部分を全文無料公開いたします!
ご興味を持たれた方は、この記事の下のリンクから両D陣の記事へ飛んでみてください。
それでは早速、イベントの模様をお楽しみ下さい!
HTB新社屋での『腹を割って話すナイト』が開幕!
T木:
本日はご来場いただき、誠にありがとうございます。
楽屋の声が漏れ聞こえておりますが、オンタイムになりましたら、このHTB非公式イベントを始めさせていただきたいと思います。
会場:(笑)
T木:
このイベントに参加するのは初めてという方はいらっしゃいますか?
会場:(たくさん手が上がる)
T木:
おぉ、やっぱり札幌で開催してよかったです。では、早速お呼びいたしましょう。『水曜どうでしょう』ディレクターの藤村忠寿さん、嬉野雅道さんと、病理医ヤンデル先生です!
会場:(拍手)
藤村:
いやぁ、さすがにうちの会社ですから、マイクとかもちゃんとあるもんね。
T木:
しかも、藤村さんのマイクは音量を小さくしてありますから。
嬉野:
それは大事ですね。これ、音はどっから出てるの? スピーカーは?
T木:
天井の丸い部分がスピーカーになっているんですよ。
嬉野:
さすが新社屋!
会場:(笑)
藤村:
もう南平岸の旧社屋なんて、絶対に戻りたくないもんね。
会場:(笑)
T木:
あの聖地に!
藤村:
もうないね。もしね、あそこにもう一回戻ろうみたいな機運が会社の中に起こったらね、俺は真っ先に「ここにいよう!」って言うよ。
嬉野:
大丈夫です。そういう心配はございません。
嬉野:
今日、札幌以外のところからいらっしゃってる方もいるんですか?
会場:(パラパラと手が上がる)
嬉野:
あー、やっぱりいらっしゃるんですね。
藤村:
まぁ、少数ですけどね。
会場:(笑)
嬉野:
ほとんどの人が札幌と。
T木:
さっき初めてこのイベントに来ているという方を伺いましたが、8割くらいは。
藤村:
あー、そらそうでしょう。いつもは東京でやってますからね。
嬉野:
我々のイベント自体が初めてだという方は?
会場:(たくさん手が上がる)
T木:
けっこういらっしゃいますね。
嬉野:
これまで札幌で私と藤村先生がイベントをやりましても、いらっしゃらなかった方々が。
会場:(笑)
嬉野:
稽古に稽古を重ねた『藤村源五郎一座』を持ってきても、いらっしゃらない方々。
藤村:
26人でしたからね。お客がね。
会場:(笑)
嬉野:
こんなに集まってもらうことってないですよね。我々に会いたかったのか、新社屋を見てみたかったのかわかんないですけどね。
会場:(笑)
藤村:
なかなか入れないですからね。
T木:
いや、この新社屋の6階でやるっていうのはね、もちろん、おふたりのイベントは初めてですし。
嬉野:
もう、HTBの総務さんの英断ですよ。
藤村:
HTBさんもね、ちょっとでも借金返さないと。大変ですから。
会場:(笑)
嬉野:
今回はもう、ヤンデル先生がね、札幌の方だったから。札幌開催だって言ってね。
ヤンデル先生:
そういう理由だったんですか?
T木:
そういう理由は、もちろんありますよ。
ヤンデル先生:
本当に?
嬉野:
えぇ、そうですよ。
ヤンデル先生:
だいぶ、調整に時間をかけていらっしゃったようですけど。開催が発表されたのも、ついこの間で。
T木:
祭がございましたのでね。全社をあげての『水曜どうでしょう祭』が。
藤村:
そうです、そうです。その前は『HTBまつり』なんてのもやってましてね。
嬉野:
やってましたねー。
藤村:
今、僕は会社に来るのが月に1回か2回しかないもんですから。
嬉野:
えー、そんなにいないですか?
藤村:
いないですね。だから、まぁ、会社に来てることはあっても、自分のデスクに行くってことは、これもまた半分くらいしかない。
嬉野:
先生は、たまに会社に来て、精算をして。
会場:(笑)
藤村:
えぇ、そうです(笑)。
嬉野:
それで、月々の給料をもらってらっしゃるわけですからね。
藤村:
新作の編集もしてますけどね。
藤村:
あと、今日は視聴率も見ましてね。視聴率が毎日出るわけですよ。僕の興味はね、やっぱりサッカー。ワールドカップ予選ですよ。
昔であれば、サッカーのワールドカップ予選の視聴率なんていうのは、30%、40%、50%が当たり前でしたから。だけどね、この前のタジキスタン戦を見たら、12%。
嬉野:
はぁ。
藤村:
それに対して、ラグビーのワールドカップ。この前のスコットランド戦の視聴率、いくつだったか知ってます?
嬉野:
いくつだったんですか?
藤村:
42%だって。
嬉野:
それはすごい!
藤村:
いや、もう信じられないよね。
嬉野:
面白かったもんなぁ。
藤村:
やっぱり日テレさんは、すげーなと。
会場:(笑)
ヤンデル先生:
ここで他局の話するのって、マズくないんですか?
藤村:
いや、マズくはないでしょ。やっぱり、そういうところは日テレさん! すごいなって思いますよね。
ヤンデル先生:
イベントレポートには書けない話題……。
T木:
全然大丈夫です。書けます、書けます。
ヤンデル先生:
あ、ここも使うんだ(笑)。
推しを目の前に、話したいことが溢れまくるヤンデル先生。
嬉野:
ヤンデルさんはドクターなんだけど、『水曜どうでしょう』に詳しいというね。
藤村:
この方はね、すごいですよ。
嬉野:
すごいですよね。
ヤンデル先生:
ここに集まってらっしゃる方々の前で、そういう言い方されるのは、本当に怖いんですけど。
会場:(笑)
ヤンデル先生:
ご当地・札幌ですから。濃厚なファンの方々が大勢いらっしゃるんですから。
嬉野:
あなたが一番濃厚なんじゃないの?
ヤンデル先生:
そんなことないです。本当に、そんなことないです。
藤村:
もうさ、楽屋にいて、喋るなって言ってるのに、ずっと喋るわけ。この人は。
T木:
そうなんですよ。「本編でやってください」って言ってるのに。
藤村:
なんかもう溢れてきちゃってさ。
T木:
推しを目の前にしたらしゃべるんです、この方。
ヤンデル先生:
それはそうでしょう。
嬉野:
(最前列のお客さんを指して)ちなみにね、私は、この方と同じマンションなんですよ。
ヤンデル先生:
えっ、いきなり何情報ですか(笑)。
嬉野:
新築の時に入居したんですけど、当時から大の『どうでしょう』ファンで。
ヤンデル先生:
そんな繋がりが……。
藤村:
これは聞いたことのないタイプのオープニングトークだね(笑)。
T木:
いやぁ、札幌でやってよかったですねー。
ヤンデル先生:
ここまで日常に切り込んでくるのか(笑)。
藤村:
うちのご近所に住んでるって方はいませんか?
会場:(笑)
藤村:
ジイさんとバアさんばっかりなんでね。あれはもう限界集落です。うちの周りは。山の方なんでね。
ヤンデル先生:
いいなぁ。そういう「普段は出せないような日常トーク」を聞きたかったんですよ。
会場:(笑)
T木:
今日はnoteっていう、完全にHTBさんには黙って始めたマガジンのイベントでして。
会場:(笑)
嬉野:
HTBは寛容ですから。我々がnoteを始めようが、YouTuberになろうがね。とても寛容ですよ。大きな心で受け止めてくれますから。
T木:
(笑)。そのnoteで、今日の対談は記事になります。で、今月は祭もあったので、初月無料キャンペーンをやっておりまして。
嬉野:
ってことは、本来はタダじゃないってことですよ。
会場:(笑)
T木:
後にクーポンコードがありますから、それを入力していただければね、初月無料で読んでいただけます!
(※初月無料キャンペーンは現在終了しております。)
嬉野:
もちろん、皆さんご存知でしょう。note。
藤村:
いやぁ、知らないよ。
T木:
今、登録していただけると、先月のたらればさんとの対談に加え、今月末にあがるシャープさんとの対談もお読みいただけます。
嬉野:
これはもう読んだ方がいいですよ、皆さん。
藤村:
noteっていうのを始めた時に、僕が面白いと思ったのは、まず嬉野さんと、僕を一緒にしないで、別々に同じ人の話を聞くっていうスタイルがね。
で、相手は誰かっていったら、SNS上で人気の方々に来ていただいて。もちろんその方々は、『水曜どうでしょう』の大ファンということで。彼らが、我々に対して、何を話すのか、どういうことを聞きたいのかっていうさ。その内容は、他では絶対にないよね。
嬉野:
皆さん、それぞれが職業を持ってらっしゃるから、めいめいにやってることも違うんですよね。
ヤンデル先生:
ようやく企画の意図をつかめましたよ。
会場:(笑)
藤村:
いや、あなただって、そのうちのひとりでしょうよ!
嬉野:
ゲストとして来ると2時間しゃべらなきゃいけないっていうね。
T木:
そうなんです。ゲストが一番大変なイベント。
嬉野:
本当に(笑)。
藤村:
順番はいつも、僕が先で、嬉野さんが後。
僕は終わったらね、すぐそこでもうずっと飲んでますから。今までに何回かイベント中に寝たってこともありますからね。
会場:(笑)
嬉野:
「どっちが先の方がいいですか?」って聞くと、やっぱり皆さん「藤村さんで……」って言われますよね。やっぱり、あなた恐いもん。
藤村:
そんなことないでしょう!
嬉野:
恐いのを先にやって、なるべく早くホッとしたいというね。
藤村:
嬉野さんの時は割といい話が出ますもんね。
嬉野:
あなたとの対談が終わって、ホッとしてるからね(笑)。
T木:
では、そろそろはじめましょうか!
嬉野:
あら、そうですか。じゃあ、また後半で。
T木:
いったん、嬉野さんがは退場となります。
会場:(拍手)
(巻頭言終わり)
11月号の記事はコチラ
ここから先は
Wednesday Style
水曜どうでしょうディレクター藤村忠寿・嬉野雅道と人生を旅するマガジン 『Wednesday Style』創刊! 藤村D、嬉野Dのここで…