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化粧品のECアプリNOIN(ノイン)累計流通額8億円を突破!化粧品ECの未来とは?

ノイン株式会社が運営する化粧品ECプラットフォーム「NOIN(ノイン)」は、サービス開始からの累計流通総額が「8億円」を突破したことを発表しました。

化粧品のEC市場は、実店舗などの全体の市場規模で比較すると、わずか6%たらずの市場規模だそうです。

化粧品はドラッグストアなどの実店舗の方が売れる商品というわけです。

NOINは2017年10月にダウンロード配信を開始したスマートフォン用アプリで、現在までに200万ダウンロードを突破しています。

アプリリリース当初は、化粧品のハウツー動画を利用して商品検索を行うことや、化粧品の価格比較機能を中心としたアプリだったのが、2018年9月にはEコマースのプラットフォームとして商品販売を実施し、その取扱い商品数も6000種類を超えています。

また、2019年7月からは東京大学と共同でユーザーの購入行動に関するデータ分析も開始しはじめ、ユーザーの購入行動をデータ化してマーケティングに役立てる事も行っているそうです。

NOINで得られるユーザーの行動データは、メーカーの商品開発などにも役立てられるはずですし、市場のニーズやユーザーの行動パターン、どんな商品をどんな時間に検索しているかなどという細かいデータも分析されることでしょう。

NOINのユーザーの行動傾向のひとつとして、NOINでは平日の21時~22時の時間帯にサイトへのアクセスが増え、売上が高くなる傾向があると発表されています。

眠る前のリラックスタイムに商品検索などを行いやすいというのは、他の商品ジャンルのECサイトにも言える傾向だと思います。

また、平日夜間は、ビジネスユース商品よりもプライベート向け商品の方がアクセスされる割合が高いというデータも他の分析サービスで報告されています。

化粧品は、一種の型番商品であるため、楽天市場 やヤフーショッピング、Amazonなどにも沢山の商品が販売されています。

型番商品は価格競争になりやすい商品の為、どうしても価格面での訴求が強くなってしまうため、大手ドラッグストアのECサイトやAmazonなどの購入しやすいシステムが有利となる傾向があります。

このNOINは、そうした価格競争の側面から一歩脱却した綿密な「ペルソナへの訴求」を意識したプラットフォームだと思います。

話がそれてしまいますが、世の中には出会い系アプリ、マッチングアプリというものが沢山存在しています。

マッチングアプリは、人や物を探す人と、探されたい人がお互いの条件を絞り込み機能でソートしながら検索し、選別し、詳細を確認して、アクションを起こすという流れを繰り返します。

ネット通販でも、インターネットショッピングモールに出品している商品の場合は、常にユーザーの商品検索、比較選別、アクション(成約、離脱)が繰り返されています。

「どうすれば選ばれるのか?」

「なぜ選ばれないのか?」

読者の皆さんは、自分がネット販売している商品に対して、自分のネットショップが「選ばれる理由」、あるいは「選ばれない理由」を把握しているでしょうか?

闇雲に価格を下げたりポイント還元率をアップさせて販売していると、一時期は売れたとしても、大手ECサイトが価格競争を仕掛けてくれば、立ち行かなくなってしまいます。

それ以前に利益を圧迫するため、経営難に陥る事が考えられます。

今回のNOINの躍進には、EC市場で生き残るためのヒントがあると店長は考えています。

それは「囲い込み」と「ユーザーの育成」です。

NOINはスマホアプリという特性で、ユーザーには、Googleや楽天市場などの検索といういわば「SEO」的な領域を回避しています。

スマホアプリはプッシュ通知機能がある為、ユーザーに見てもらいたいタイミングでクーポンを発行したり、セール情報を通知することで「気づいてもらえる機会」をつくり出す事ができます。

また、ユーザーの行動は常に分析され、人口知能のディープラーニングにより、より高精度にユーザーが購入のアクションを起こしやすいタイミングで通知を送る事が可能になります。

気づけば、ユーザーは、そのアプリを日常的に使うようになり、情報を得るのもそのアプリ経由でというパターンに入るわけです。

化粧品専門のECプラットフォームとしてNOINは、初動は「コスメ」系の商品からの流入であっても、年齢を重ねるとともにスキンケアなど、より高額商品への提案に切り替えていくことも想定されます。

顧客を上手く囲い込み、定期的に接触を重ね、信頼関係を作り、将来的な価値を作り出す。

LTV(ライフタイムバリュー)という考えかたがありますが、まさにこのパターンが現代のECサイトには重要な考え方だと思います。

大手企業が独自のスマホアプリを開発して、ユーザーを囲い込むのにはまさに将来的な価値を得る事にあるのです。

もちろん、セキュリティなどの問題もあり、アプリを作るだけでは終わりという訳にはいかないので、継続的なメンテナンス、バージョンアップも必要となります。

その為、アプリ運営には莫大なコストがかかる為、個人で参入するのが難しいのです。

STORES.jp や BASE (ベイス) などの 個人ECがNOINなどのプラットフォームと戦うにはどうすればいいのか?

これも今後の課題として、考え続けていこうと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。



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