奥深き曖昧なイスラム世界
2023/7/19
毎日ひたすら歩いては小さな発見をして…。
これが旅の基本スタイルになっている。
なので靴底の減りも相当だ。
出国前は9割残っていた踵部分も、約4ヶ月でこの状態。
というわけで今のうちに、とネット検索で見つけた修理屋へ向かう。
順調に修理屋まで辿り着くと、今風の若い青年3人が仕事をしていた。
その横には沢山のスニーカーとビジネスシューズが積まれている。
「すいません、ブーツの削れてる部分を補修してもらえますか?踵部分だけで良いので…」
「ちょっと靴見せて」
「あぁ、なるほどね。じゃあプロテクターを付けるかい?」
「はい、そうしたいです」
「どこの人?」
「日本人です」
「おぉ〜ジャパン!コニチハ!」
「えっ、日本語できるんですか!?」
「ヒラガナ!スコシ!」
「おぉ〜素晴らしい!」
「ノーノー!」
「あ、それで修理代はいくらですか?」
「just 5 ringgit ! wait 20 minutes.」
「5 ringgit !? Really !?」
「Okay , thank you so much♪」
「ドイタシマシテ♪」
その後、帰り道に見つけた靴屋で紐を購入。
スニーカー用だが長さは足りるし、なんせ3RM(約93円)だ。
そろそろ切れそうだったのでスペア用に。
さて、ここから昨日の宿題だ
例の“何故か怒られた場所”へ再び向かう
う〜ん、わからん…!
人に聞こう…!
地元らしき男性に声を掛ける。
「あの席は女性専用なんですか?」
「えっ?あぁ、そうだよ」
「なるほど…それはイスラム教のルールなんですか?」
「そう」
“何故そのベンチが女性専用なのか”までは聞けなかった。
矢継ぎ早に質問できる雰囲気ではなかったのと、それを聞いたところで内容を理解できそうになかったからだ。
おそらく簡単に説明できるものでは無いだろうし、公衆の面前で話す事でも無いのかも知れない。
なので宿に戻って調べてみた。
ちなみに、なるべく最初からネット検索する事はしたくない。
それでは現地に居る意味が無く、何よりそこでヒットする内容と実際は、往々にしてズレていると旅をしていて常々感じるからだ。
あくまで捕捉として使い、現実と照らし合わせるのがベターなのだと思う。
そうすると見えてくるのは、まずイスラム教のルールでは「男女が同席する事を禁止」している事。
コンサートやスポーツの観客席も、家族であろうと別々。
バスや列車でも男女が分けられており、しかしそれは明確では無い。
国によって、車内の前側が男性であったり女性であったりと様々。
いずれにしても女性が多くなってくると、男性はその席を譲るらしい。
だが、そんなイスラム教においても信仰度合いによって微妙に違いがある様にみえる。
例えばモスク内に入る時も靴下まで脱ぐ人とそうではない人。
また女性も頭部のヒジャブは身に付けるが、その他は肌を隠しつつもカジュアルな格好の人。
かと思えば、全身黒ずくめのローブで口元も覆い、目だけ露出している人(すごく素敵な雰囲気)もいる。
そうした事を踏まえた上での、私なりの結論はこうだ。
前提として、男女同席は禁止
だから別々に座る
で、例のベンチ(入口に向かって左側)が
女性専用というのはご当地ルール
その上で、たまにルールを破る人もいる
が、それは敬虔な信者からすると
我慢ならない事だ
この仮説が正しかったとして、思う事。
せめてご当地ルールは表記してくれよ…