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旅の行方

2023/8/27

ココン滞在3日目。
次はカンボジアのリゾート地、シアヌークビルという街に向かおうと思い、色々調べていた。
しかし、どうもピンとこない…。

資金に余裕が有れば寄り道してもいいのだが、中々そうもいかず…。

なので急遽ルートを変更し明日、早朝のバスで首都プノンペンへ行く事にした。

というわけで、今日が実質ココン最終日だ。

滞在3日目にしてセブンイレブンを発見

カンボジア産の黒ビールが半額だったので
56,000→28,000KHR(約99円)
これは美味い
グーグルマップでバス停の位置を確認
えっ、此処が……?
隣の飲食店で食事がてら確認
カリカリ・ジューシーな豚肉と目玉焼き
フライドガーリック入りのオニオンスープ
甘酢漬けの野菜、チリソース、お茶

これだけ付いて2,000KHR(約71円)と言われたが
流石にそんな事はないだろう…

10,000KHRを渡すと
2,000KHRのお釣りが返ってきた
どういうこっちゃ…

それでも結果8,000KHR(約282円)なら満足
やはりバス停は此処で合っている様だ
路上の屋台にて

言葉が通じず、何かわからないまま購入したが
ピロシキだった
現地の呼び方は不明
1,000KHR(約35円)

その後、別宿に滞在中のタカさんと合流。
酒屋でワインを買い、川沿いのベンチに腰掛ける。

フランスワイン

6USD(約878円)
タカさんとも今日で最後になりそうなので少し奮発
それでも日本だとこの値段では買えない筈だ

カンボジアはヨーロッパ、特にフランスからの
輸入酒が安い


私の旅の今後について、スケジュールやルート、予算、移動方法や寝泊まりの仕方などを話すと、やはり相当甘いみたいだ。
国の数、それも大陸ごと削らないと全然話にならないとの事。

加えて情報不足。本当にしっかり調べていかないと痛い目に遭うのは必至。
実際に、私は明日向かうプノンペンの事すらよく分かっていない。
タカさんはそこで2回も強盗に遭っているらしい。
周りの友人でも、カンボジアに限らず海外に数年滞在していて、一度も襲われていない人は皆無だという。





野宿とか言うてるけど
普通に死ねるから



本当にナメない方が良い





正直、マサくん(旅を)ナメてるよ




あと、素直過ぎて
この先ヤラれまくるんちゃうかなと





ちゃんと調べて
計画を練り直さないとヤバい






いやマジで




首都プノンペンにも、やはり一本道を入ると途端に治安の悪くなるエリアがあるらしい。
私はそれすら調べていない。


何があるか分からないから楽しい、なんて思っていたが、それは本当にナメた話。

私も出国から6ヶ月目に入った。
多少慣れてきた事による気持ちの緩み。
そして突きつけられる予算という現実。

そこにズバッと切り込んでくれる経験豊富なタカさんの言葉は、ワインを空けた私の酔いを覚ますのに十分な衝撃と説得力だった。




やがて日が暮れていく。









「良い景色ですね」


「良い景色やな」



いつもなら酒で解れた気持ちと共に、のんびりと堪能する筈だが、今日はなんだか少し厳しい目で夕陽を眺めていた。

決して悪い気分ではない。

「楽しさ」と「哀しさ」が混ざり合った、不思議な感覚だ。
それは「今」と「この先」を暗示しているのかも知れない。



すっかり暗くなり、私達はスイス人の中年男性が営む、小さなイタリア料理店に入った。

オリーブオイルがたっぷり掛けられたカプレーゼ。
そこに細かく刻んだチーズを振りかけ、バゲットを染み込ませる。

程良くバジルが効いた、シンプルなパスタ。

ビールを注文し、再び酒を交わす。


やがて地元の常連客も集い、ワイワイと楽しみ、気付くと時刻は既に24:00を過ぎていた。



店を後にし、コンビニで水を買い、タカさんとも此処でお別れだ。



「良い旅を」


そう言って、タカさんが手を差し伸べてくれる。


「これ(バック)パッカーの挨拶やから」



私はそれに対して何と返事したら良いのか分からなかったが、ガッシリと手を握り返し、静かな田舎町の路上に響く、大きな声で



「はい、ありがとうございます!」


と胸に手を当てて応えた。




「まぁ、たぶんまた会うけどな」



タカさんはそう言って背中を向け、私も逆方向にある宿へ歩いて行った。

2023年3月から世界中を旅して周り、その時の出来事や感じた事を極力リアルタイムで綴っています。 なので今後どうなるかは私にもわかりません。 その様子を楽しんで頂けましたら幸いです。 サポートは旅の活動費にありがたく使用させて頂きます。 もし良ければ、宜しくお願いいたします。