食を通して国を知る

2023/6/12

宿の無料朝食から1日が始まる。

バナナパンケーキとコーヒー
スイカ、パイナップルも

ラオスはフランスの植民地だった時代背景から、食べ物や建物など、洋風の名残りが数多く存在する。

それでいて国境を接するタイ、中国からの影響も強く、独特の世界観を形成している。


今日はルアンパバーンを散策。
といっても、コンパクトな街だ。数時間もあれば市内中心部は徒歩で十分周れる。

寺院のルール

静かにして
敬意を払って
ちゃんと服を着て
いやいやいや…

もう寺はタイに着いた時から毎日見ているので、興味が無くなってしまった…。

ちょっとした階段も登る気にならない
街一番の有名な寺を歩きながら雑に見る
中には入らなかった


そしてこの街も見所はナイトマーケットだ。

ルアンパバーン
ナイトマーケット入口

タイもベトナムもそうだったが、東南アジアのこの辺りは毎日どこかでナイトマーケットが開かれている。

ただ、この街はとても落ち着いていて風情がある。
大都市のガヤガヤしたお祭りではなく、田舎らしい凛とした静けさが魅力的だ。

結局、何も買わずにナイトマーケットを後にしたのだが、流石に朝のパンケーキ一枚では辛い。


せっかくラオスに来たのなら
食文化をもっと経験しなければ

そう自分に言い聞かせ、宿近くのレストランに入る。
タイにいる時から、そんな感じで少し食費が嵩んでしまっている。
どこかで修正しなければと思ってはいるのだが…。

ラオスではタイ通貨のバーツが使用可能と聞いていたが、どこでも使えるというわけではないらしい。
今、宿泊している宿もそうだ。ラオス通貨キープのみ。
私はこの時点でバーツしか持っていなかったので、宿代も翌日精算にしてもらっていた。

なので、まずはこのレストランでバーツが使えるのか。
それを確かめなければならない。

ちょうどレジカウンターにスタッフがいる。


「May I ask you a question?」
(ちょっとお尋ねしても良いですか?)





「No.」





少しイラッとした。




「what is no?」
(何がノーなんですか?)

「why no?」
(なぜノーなんですか?)


立て続けに問い詰める。

すると、先輩らしき別のスタッフが私の元に近寄り、声を掛けてきた。


「Where are you from?」
(あなたは何処の出身ですか?)



「I'm from Japan.」
(私は日本出身です。)

「I am Japanese born in Japan.」
(日本生まれの日本人です。)


もう相手が何を言いたいのか察していた私は、しきりに強く答えた。


すると、その先輩スタッフはニコッと笑い、席を促し、メニューブックをテーブルに置いた。


『やっぱり、そういうことか…』


どこか釈然としないまま、軽くメニューを眺め、注文をする。

白身フライのガーリック添え
川魚らしい
ラオスは海が無い為、川魚が多く食べられている
名前は(おそらく英名が)わからないとの事
この辺りはナマズが有名なので、そうかもしれない

左上にある筒型の器の中身はカオニャオ
タイ東北部とラオスで主食とされる餅米だ


思えば魚を食べたのは旅を始めて以来、初めてだ。
そして久々のスタンダードな洋食に気分が良くなり、先程のやり取りも忘れかけていた。


そこに1人の白人男性が入店。

スタッフはすかさず先回りし、男性の座るタイミングに合わせてスッと椅子を引き、接待し始める。



おいおい…さっきから随分と露骨だな…


ちなみに、このレストランは高級店ではない。
スタッフだってジーンズにサンダル、サッカーシャツという装いだ。

だからこそ、なのかもしれないが…。


この後、この店とスタッフはどういう対応の差を見せるのだろうか。

私は俄然興味が湧いてきた。

サッと食べて出るつもりだったが予定変更。追加注文をする。

フライドポークのガーリック添え
ちなみに頼んだのはチキンソテーだ
こんな事は今までに何度もある
まぁ美味しいから良いのだが

画像には無いが、更に追加でビールも頼んだ。
そして白人男性への対応を観察する。


うーん…やっぱり少し特別扱いの様に見える

少なくとも、頭ごなしにノーとは言ってない


このレストランが偶々そうなのか

国民性の問題なのか

或いは単なる私の思い込みと勘違いか



もう少し滞在して

ラオスという国をもっと深く知りたい


お会計はタイ通貨が使えるとの事だったので、計算してもらうと350バーツ(約1,400円)

食べ物3品と瓶ビール2本でこの値段だ。

それでも、予想以上に注文してくれたと思ったのか、最初と最後でスタッフの私への対応はまるで違っていた。

まぁ、それは商売だからね。
でも色々とさっきから、少しあからさま過ぎだよアナタタチ。


ともあれ

その国の特徴を知るには
食を辿るのが近道なのかも知れない


とかいって
食費をかける癖が付いてしまうのも
危ないんだよなぁ


そんな事を思う1日だった

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URBANRANCH
2023年3月から世界中を旅して周り、その時の出来事や感じた事を極力リアルタイムで綴っています。 なので今後どうなるかは私にもわかりません。 その様子を楽しんで頂けましたら幸いです。 サポートは旅の活動費にありがたく使用させて頂きます。 もし良ければ、宜しくお願いいたします。