首都バンコクにて
2023/6/24〜2023/6/25
乗客は慌ただしく席に着く。
地元らしき人達、ウキウキとした観光客。
はしゃぐ小さな女の子を静かにさせようと必死な母親、バックパッカー。
それぞれの事情を乗せ、反射した夜窓の先の景色が少しずつ、ゆっくりと動き出す。
私は翌朝の到着に備え、早速シーツを敷き、持病の薬を飲んですぐ寝ることにした。
翌朝6:00。
タイの首都バンコクに到着。
昨日、ノーンカーイ駅前の食堂で出会ったセイマ君の情報をもとに、私とミツルさんを含めた3人は地下鉄でバンコク市内中心部へと向かう。
私とミツルさんは同宿だが、セイマ君は少し離れた宿だったので、夕方にまた3人で合流し、食事をする事に。
待ち合わせの途中、少し市内を散策。
時刻18:00頃。
セイマ君と合流。
食事中もセイマ君の話を色々聞いていたのだが、彼は相当に頭が良い。
日本人なら誰もが知る有名大学の生徒なのだが、知識だけではなく、話が簡潔でわかりやすいのだ。
加えて登山やバンド、そして今回の旅なども行うアクティブさも持ち合わせている。
何より、年代が一回りも二回りも違う私やミツルさんと積極的に同行してくれた事が嬉しかった。
その後、再びバスで移動。
繁華街で軽く飲む事に。
いかにも東南アジアといった、ムンムンする暑さと湿気。
それを追い払うかの如くグラスに氷を入れ、タイビールを注ぎ、喉に流し込む。
この環境で飲む氷入りのビール。
これが格別に美味いのだ。
楽しい会話は途切れる事無く続き、やがて解散の時間が近づいてくる。
特にセイマ君は昨日出会ったばかりだが、これも何かの縁。
またどこかで会う事があるだろう。
いつか、私のドラムと彼のベースでセッションしたい。
今はとにかく彼の今後の健康と安全、そして楽しい旅が続くよう願う。
時刻23:00過ぎ。
そろそろ解散という事で記念写真を撮り、バイクタクシーで帰るセイマ君を見送る。
止まない街の熱気を避ける様に道を選び、私とミツルさんは同じ宿に戻った。