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ヒッチハイク120km to Safi

2024/8/18


宿の無料朝食
久々に豪華なビュッフェ
特に野菜、果物、ゆで卵が有り難い
ちゃんと栄養取らないとね


いや〜それにしても、もうエッサウィラにも宿は無いし、黙っていてもしょうがないので次の街サフィに向かう事にした。

午前10時半、ヒッチハイク開始。
まず目星をつけた場所では止まってもらえる気配が無かったので、30分で切り上げて別のポイントまで歩く。

数百メートル場所を変えただけで反応が変わるのがヒッチハイクの面白く、そして難しいところ。
ここで本日初めてドライバーに拾ってもらえた。

「君はアッラーの恩恵を受けたんだよ」
なんと水とお金まで渡してくれた

「御礼は私にではなく、アッラーに伝えなさい」

敬虔なムスリム紳士でした
ありがとうございます…!


2台目はすぐに
優しいフランス人とモロッコ人のカップル

彼らも中南米を旅した事があるらしい
旅経験のある人に止まってもらえる事は多い

ありがとうございました♪




さて…降ろしてもらった瞬間に悟った。
いや降りる前から気付いた。

『ここは厳しいぞ…』


絶望的に車が少ない。
たまに通りかかるも、無反応どころか明らかに警戒されている。
そりゃそうだ、こんな荒野にポツンと1人アジア人が立っていたら怪しまれるに決まっている。
皆、反対車線にまで車をズラして避けていく…。

そして1時間…2時間…。
全く手応えのないまま、太陽がジリジリと照りつけ始める。

思うに熱射病とは直射日光の強さだけではなく、たとえ弱くても長時間さらされると発症するのだろう。
日陰が皆無の中、ひたすらサムズアップしていたが徐々に頭痛がしてきた。

しかし目的地サフィまではまだ90km。
スタート地点のエッサウィラに戻ろうにも30km離れている。
おまけに、どっちに着こうと宿はない。
いやそれ以前に、このままでは何処にも辿り着けない…。


あそこで野宿するしかないのか…
いや…ここは人糞の臭いが酷い…
それに、まだ乾いていない
という事は、此処に誰かが来ている…

こんな所に誰か来るなんて
ましてや夜なら尚更危険だ

仮にこれらが動物の物だとしても同じだ…



『ヒッチハイクし続けるしかない…!』
これはそんなカッコ良いものではなく、本当にそれ以外の選択肢がないのだ。
仕方なくそうするしかない、といった方が適切だろう。

とはいえ、親指を上げたところで相変わらず反応は無い。

そうこうしているうちに、時刻は16:30。

『あと30分でダメならサフィは諦めて、方向を切り替えよう』
『30km先のエッサウィラに戻る方が、まだ少し可能性はあるかもしれない』
『同じ野宿でも、此処よりマシなはず…』

『それすら無理なら、此処で覚悟を決めるしかないな…』

そう思い、半ば放心状態でドライバーにアピール。



「サフィ!?」



奇跡的に止まってもらえた…!
4時間待った…
自身最長の待ち時間

マジできつかった…いやホントに…

ありがとうございました…!!


時速120kmでぶっ飛ばしてくれたおかげで18時にサフィ到着。
しかし宿が無い。安宿がBooking.comにも載っていないので、街人に聞いて周る。
気分はドラゴンクエスト。…なんて言ってる余裕は全く無かったが、朦朧とした中、そんな事を考えていた。


親切な若者2人に有力な情報をもらい、ようやく宿を発見。
飛び込みで交渉し、なんとか無事にチェックイン。

なんかアリが沢山歩いているけど
ワガママ言ってる場合ではない


『なんとか…!なんとか無事に終わった…!』


胸を撫で下ろすと、不思議と頭痛も無くなり、夜のサフィを少し散歩。

去年の今日もタイで見た

赤紫色の素晴らしく美しい空

何故こんな色になるのかわからないが
感動的だ


それにしても…

『まぁどうにかなるもんだ』

なんて私はわりと思う方だが、今回は本当に“どうにもならない”と思ったよ…。

マジで今日は心身ともに疲れた…。
ほんとマジで…。




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URBANRANCH
2023年3月から世界中を旅して周り、その時の出来事や感じた事を極力リアルタイムで綴っています。 なので今後どうなるかは私にもわかりません。 その様子を楽しんで頂けましたら幸いです。 サポートは旅の活動費にありがたく使用させて頂きます。 もし良ければ、宜しくお願いいたします。