偶然の連鎖

2024/9/14〜2024/9/15

いやぁそれにしても、また此処に戻ってくるとは…。

迷宮都市フェス、そのメディナと呼ばれる旧市街の一角に佇む宿。所謂リヤドだ。

リヤドはアラビア語で「庭」や「邸宅」を意味し、文字通り邸宅を改修したものがモロッコでは安宿として多く使われている。

大体こういった屋上テラスが備えてある

まさか、またこの景色を見るとは…

一昨日の晩に到着し、昨日そして今日と身体を休めることに専念した。
思った以上にヒッチハイクの疲労が抜けず、おまけにバックパックを背負って15km余りを歩いたので肩が痛い。

それともう一つ。
次の行き先を決められず、動こうにもそれが出来なかった。
なるべく移動費を抑えたいのでヒッチハイクをしているものの、そうすると小さな街を転々としなければならず、勿論それは楽しそうなのだが、その分宿代が嵩んでしまう。
本末転倒なのだ。

身の危険というリスクはとりあえず置いておいて、ヒッチハイクの醍醐味はローカルとの交流だと思っているが、そうとばかりもしていられない。

と、ウダウダ考えているうちに今日もそろそろ終わる。
とにかく明日の朝までに決めなくては…。
足踏みしていても靴は減る…。

と思っていたら

この日記を書いている今、ちょうどサームから電話がきた。
彼とは4日前にシェフシャウエンで別れたのだが、今は母親の住むカサブランカの自宅に滞在中とのこと。

そしてなんと、私が寝る為のマットレスを買って用意していると言うのだ…！

そんな…なんでそんなに優しいんだ…！

“You are very welcome my friend. Come to Casablanca, meet again”

もう決まりだ。
私は早速オンラインでバスチケットを買った。
そして明日カサブランカに行く、楽しみだ。

もし2日前にヒッチハイクをしていなければ
もし予定通りメクネスに着いていたら
もし昨日この街を離れていたら
私達はすれ違っていたはずだ

偶然の連鎖

旅をしていると
こんな事が幾度となく起きる