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マルディンの夜明け
2023/11/22
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私は酒が好きだ。
スコッチ、バーボンをはじめとしたウイスキーからジン、テキーラ、ウォッカ、もちろんビールや日本酒、焼酎も愉しむ。
なので、この土地の名産マルディン・ワインも予算の折り合いがつくならば…と楽しみにしていた。
でも
ここにお金を落とす気にはなれないな
更に私は生まれつき、アトピー性皮膚炎を患っている。
そうした事もあり、日本では体に優しいシリア・アレッポ産のオリーブオイル石鹸を愛用してきた。
それを街で見かける度に、現地品の使用感を試してみたくなる。
でもやっぱり
ここにお金を落とす気にはなれないわ
そんなわけで時刻6:30。
偶然、夜明け前に目が覚めたので外に出て、日の出を眺めに高台へ。
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穏やかな夜明け。
もっと多くの観光客がいるかと思っていたが、私以外に出歩く人は少ない。
店も大半が営業開始前。
昨夜も18:00には閉める店が増えてきたところをみると、まぁ”そんな感じ”なのだろう。
セイマ君からの情報通り、この街の見所は一日もあれば押さえてしまう。
しかし私は現地の生活に興味があったので、様子次第では少し長く滞在するつもりだった。
しかし、そうはいっても此処はあくまで観光地。ただ街を歩いているだけでは生活の匂いを感じ取る事は難しい。
加えて昨日から続く、周りからの視線。
東洋人を珍しそうに見てくるだけなら良いが、しばしば茶化しに来る輩が鬱陶しい。
時刻8:00。
『近場の隣町まで行ってみようか』
ヌセイビンという、シリア国境最前線の街。
地図を見ても日帰りできそうなので、オンラインでバスを予約しようと宿に戻る。
しかし
入口の鍵が閉まっていて入れない
ノックをしても宿泊者どころかスタッフさえ一人もいない様子…。
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チャイを飲んで寒さを凌ぎ、時間を潰す
北シリアの平原を眺めながら
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差別的な態度を取るのか気になり
学校に立ち寄る
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隙あらば私のカメラを奪おうとしてきたり
マネー!マネー!とせがんでくるのは
仕方無いのだろうか…
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いや、実際
この街にも親切な人は沢山いますよ!
一部の輩が気になってしまうだけで…
たまたま私の“当たりが悪かった”だけだとも思う
まぁ1時間もしたらスタッフが戻るだろう
4時間経っても戻って来ませんでした
時刻12:00過ぎ。
朝食込みのプランだったが、当然そんなもの出てくるはずもなく…。
見かねた隣のカフェ店員が岩壁をよじ登ってホテルに侵入し、内側から鍵を開けてくれた。
やめた
やっぱり此処を離れよう
延泊するつもりが気持ちも失せてしまったので、隣町にも行かず、次の移動先を探す。
この時点でチェックアウト時間も過ぎているが、問題無いだろう。
ホテルに私以外、誰もいないのだから…。
そんなわけで急遽、再び首都アンカラへ向かう事にする。
宿が一番安かったのに加え、一度宿泊した宿にはキッチンが付いているので、久々に自炊のパスタとチキンを食べたくなったのだ。
すぐにバスチケットを購入してシャワーを浴び、出発の準備をしていると既に15:00過ぎ。
「コンコン」とノックの音がする。
宿のオーナーだ、いつの間にか戻って来ていたらしい。
勿論オーバーステイの事は咎められず、私も朝食が無かった事には言及しない。
気持ちは既にアンカラへ向かっている。
所謂“大人の対応”で済ませ、ホテルを後にしてバスターミナルへ。
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出発は17:00。
ここからアンカラまでは約14時間。
寝台仕様ではないので座りっぱなしだ。
少し大変だが、夜通しバスに乗ることで一泊分の費用を節約できる。
今後はこういった事が増えてくるだろう
そろそろヨーロッパを見据えた旅の方法を
考える段階にきてるみたいだ
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出発
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