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サンタ・クルス・デ・ラ・シエラ
2025/2/24
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ボリビア入国3日目。
タカシさんと共に予約した部屋は最安の8人部屋だったのだが、オーナーが「君達は友達なんだろ?」と気を効かせてくれ、同じ値段で2人用の個室を用意してくれた。なにやら日本人に対して良い印象を持ってくれているらしく、とても有り難い。
思えばタカシさんとは2023年11月にトルコ、2024年7月にスペイン、そして今回と、年に一回ペースで再会している。
私の旅は彼抜きにして立ち行かない。それだけ大きな影響を受けてきたし、幾度となくアドバイスも頂いてきた。
そんな彼は来月に帰国する。なので私はその前に会えないかとパラグアイのイグアスからこの街サンタ・クルスにやって来たのだ。
そろそろ出国から3年目がみえてきた今、旅の意欲は“オモシロイ人”と会うことで保たれている。
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危険だと聞いていたほどの緊張は感じないが
油断は禁物
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5Bs(≒107円)
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タカシさんが奢ってくれた
ボリビアには所謂ブルーレート(闇レート)というものがあり、表看板に掲げてある公式レートよりも高く米ドルを両替してもらえる。
実際、私が尋ねると通常100USD(≒690Bs≒14,865円)のところを1,126Bs(≒24,242円)に替えてくれた。
これはアルゼンチンでも同様だが、重宝される紙幣は好待遇なのだ。
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「あの人達、アーミッシュですね。初めて見ました」
宿でタカシさんがおもむろに口を開いた。
アーミッシュとはドイツ系移民を主とした宗教集団で、現代テクノロジーを否定し、聖書以外の書物を読まない、讃美歌以外の音楽を聴かないなど厳しい戒律の中で生活する人達のことらしい。
その他にもアーミッシュ以外の人とは会話しない、女性はワンピース、男性はズボン(またはオーバーオール)にシャツなど、多数の制約があるみたいだ。
私はその名前すら初めて知ったが、世界にはまだまだ色んな人がいるもんだ。たしかに独特な雰囲気だったが、携帯電話を使っていたところをみると、流石に譲歩している部分もあるのだろう。
夕方になり、昨日出会ったカルロスと合流。
彼は今日も私とタカシさんをサンタ・クルスから近郊の街まで車で案内してくれた。
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どれも素朴で優しく、美味しい
此処に住む彼曰く、サンタ・クルスはボリビアの中でも一線を画す街らしく、独自の文化が色々あるらしい。その言動からはプライドが感じられる。
「俺達はボリビア国民である前にサンタ・クルス市民なんだ」
スペイン語が堪能なタカシさんが彼の言葉を通訳して私に教えてくれた。
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初めてわかること
それは正負様々だが、いつでも感情を奮わせる
お世話になったカルロスに御礼を伝え、私とタカシさんは宿へ。
今回もあっという間だったが、明日の朝にはまた別々の道だ。彼はブラジル、私はボリビア南西部の街ウユニに向かう。
ウユニといえば“死ぬまでに一度は見たい絶景”といわれるウユニ塩湖。しかし私にはそれよりも楽しみなことがある。
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