ハマムで締め
2024/9/27〜2024/9/28
ウェドゼムでの初体験は「ハマム」だった。
それは主にアラブ・中東諸国にみられる銭湯のことだが、日本のように浴槽は無い。
とりわけ私が興味を持ったのは観光客用に整えられたものではない“ローカル”のハマム。そこで地元の人が普段使いしている様子を見てみたいと思い、すでにアツシ君と2回通ったが、今回は私一人で入ってみた。
中は低温サウナとよく似て暖かく、かなり広い。その洞窟のような室内は全て青く塗られており、まるでシェフシャウエンの旧市街だ。他のハマムも同様かはわからないが。
そこで人々がバケツに湯を汲み、身体を洗っている。それから床に寝そべり、汗をかいてリラックスしたり、店員に垢すりをしてもらったりする。どうやらこの垢すりが頗る強烈らしく、苦悶の表情で耐えるオジサン達は修行僧のようだった。
ちなみに皆パンツを履いている。日本のように裸にタオルとはいかない。というより、それって日本特有じゃないだろうか?台湾の温泉でも海水パンツを履いて入浴したし…。
いやぁまぁそれにしても、このハマム…ものすごく気持ち良い!
じんわり汗ばんだ身体をバケツに汲んだ水で洗い流し、脱力して座り込むと、冷えた体温が蒸気でじわじわ上がっていくのを感じる。
そしてまた水を掛ける。
それらの過程を繰り返すと、次第になんともいえない恍惚感を覚えるのだ。
所謂、日本でいうところの“整う”という状態だが、まさかそれをウェドゼムで体験できるとは…しかも12.5MAD(約184円)で。
それから一夜明け、本日が実質ウェドゼムの最終日。
なんと9泊もアツシ君の家にお世話になってしまった。本当に感謝しきれない。
来月、彼は約10ヶ月振りに一時帰国するとの事だが、そこで何を思うのだろう。モロッコ生活に慣れたといっても、やはり日本に気を落ち着かせるのかもしれない。はたまた新紙幣に驚くのかも。
いずれにしても久々の母国を楽しんでほしいと思うし、また会える事を願う。
最後に、掲載しそびれたウェドゼムの写真をランダムに置いておきます。
明日は早朝に発つ。目的地はマラケシュだ。
なので今晩のうちにアツシ君へ御礼を伝え、早めの就寝。
実はすでに頭の中はモロッコ以降、どうするかでいっぱいなのだが…。