ペルソナとは?基本と設計方法を解説
Webサイトで成果を上げるためには「誰にむけて」作るのかを考え、ユーザー体験を向上させていくことが大切です。代表的なユーザー像である「ペルソナ」を設定し、対象に合わせたコンテンツや機能、デザインを施していきましょう。ここではペルソナの基本と設計方法を解説します。
ペルソナの基本
「ペルソナ」とは情報アーキテクチャ設計の中の代表的な手法の1つです。ペルソナは製品やサービスを使う代表的/象徴的なユーザーを定めた仮想の人物人格であり、顧客のニーズや製品やサービスとの接点を考察するため、その人物像やライフスタイル、趣味趣向などをプロファイリングしたものになります。
Webサイトに限らずですが、製品やサービスとは幅広いユーザーの目的を満たすために何でもかんでも機能をつけたりコンテンツを詰め込むよりも、対象となるユーザーから典型的な顧客像を導き出し、そのユーザーに特化した設計・デザインを行うことを基本とした方が効率的で双方の目的を達成しやすクナリマす。一般的に見ても対象ユーザーが明確な製品やサービスの方が評価は高く、誰に向けたものなのかがよくわからないものはどのユーザーにとっても使いづらい傾向にあります。
このようなことからWebサイトやその他製品やサービスにおいても、ペルソナの設計によって対象顧客を明確にした上でコンテンツ、機能、デザインを設計していく手法が今では一般的です。
ペルソナ作成の準備
ペルソナ作成の事前準備として上げられるのが以下のような施策です。
■顧客に対するアンケートやインタビュー
■データマイニングなどの定量調査
■エスノグラフィックなどの定性調査
■フォーカスグループ
■ユーザーの観察
特に予算規模の大きいプロジェクトではこれら多くの調査を行うこともあります。ペルソナで重要な点としては、自社の想像するユーザーや理想的なユーザーではなく、あくまで実在する顧客データから導き出すこのできるユーザー像であると言うことです。しかし、予算規模が小さかったりペルソナ調査をできるような人材がいない場合はこのような高度な調査がむずかしこともあるでしょう。そのような場合にはクライアントが描く顧客像に近い人にインタビューを行ったり、Googleアナリティクスでのアクセス解析データや顧客データから、年齢や性別をプロファイリングして参考資料にしましょう。
ペルソナの設計内容
ペルソナではその人物像や性格等がわかるよう、以下のような項目を出来るだけ具体的に表記することが推奨されています。
■顔写真
■名前、年齢、性別
■住所や暮らしの環境
■職業
■家族構成(既婚、未婚、子供の有無なども)
■年収(世帯年収)
■興味関心ごと
■大事にしている価値観
■インターネットの利用頻度やリテラシー
■よく利用するデバイスと利用シーン
■よく見るサイトや情報源
その他、場合によっては身体的特徴や政治的な価値観など、またECサイトを前提所する場合は解決したい悩みや人生での課題、購入する際の判断基準なども盛り込むこともあります。
ペルソナはいくつつくればいい?目的に合わせたペルソナの種類
ペルソナは1つだけ作ればいいと思うかもしれませんが、一般的には1〜3つ作るのが理想的ではあります。具体的には以下のような目的・種類に分けて作成します。
基本的なペルソナの分け方
1.プライマリーユーザー
2.セカンダリーユーザー
3.特殊ユーザー
例えば、企業情報を掲載するサイトの場合は次のような3つの人物像を描きます。
1.問い合わせや資料請求をしたい人(プライマリーユーザー)
2.就職希望者(セカンダリーユーザー)
3.競合他社の担当者(特殊ユーザー)
商品を販売するECサイトの場合。
1.商品を購入したい人(プライマリーユーザー)
2.商品をもらった人(セカンダリーユーザー)
3.納入業者や取引先(特殊ユーザー)
また、ペルソナ設計の時点でペルソナの商品利用や購入における背景の説明などの簡単なストーリーを「ユーザーシナリオ」といった別資料で作成することもあります。
ペルソナ作成時の注意点
最後にペルソナ作成時の注意点としておさえておきたいのが、ペルソナは多ければ多いほど言い訳ではないと言うことです。なぜならペルソナが多すぎると提供するコンテンツやデザインにブレが生じて効果的ではなくなるからです。
しかし、取り扱う製品が多かったり、想定できるペルソナが複数に至る場合もあるでしょう。例えばPC販売サイトの場合、ハイスペックなPCを買うのはこんな人、薄型で軽いPCを買う人はこんな人など、各製品が明確なコンセプトを持って作られていて、それに基づいたビジュアルデザインやコンテンツを作る必要がありますが、Webサイト全体として誰を対象にするかによって構造設計が大きく変わる状況があります。そういった場合は、Webサイト全体のペルソナをどこに向けるのかの整合性をきちんと練ることでプロジェクト進行がしやすくなるでしょう。
以上、ペルソナの基本と作成方法でした。ペルソナと似たようなワードとして「ターゲットユーザー」と言う概念があります。ターゲットユーザーも年代、男女、既婚未婚、職業、年収などの基本的な要素からで顧客像を絞り込むと言う意味ではペルソナと同じですが、ターゲットユーザーを作ることのデメリットとして「ユーザーのニーズまでは汲み取れない」といったことがあげられます。一方ペルソナではユーザーの基本的な要素だけでなく、ライフスタイルや人生の目標や価値観、悩みといったよりリアルな部分にまで踏み込んで考えるため、ユーザーの潜在的な欲求を理解するためにより詳細な顧客像を基にしたマーケティングが求められるようになった現代においてより有効的な施策と言えます。
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