感動のメカニズム
インサイドヘッド2がかなりの興行成績を収めたみたいですね。奥さんも感動してないていました。
そんなこんなで、今回は感動について話して行きたいと思います。
舞台空間といった感動を与える世界観!!みたいなものを作るのが僕のお仕事なので、そもそも人を感動させるということはどういうことなんだろうと日々考えるようになってきました。
そこで自分が感動した瞬間が何かをきっちり把握するためにも、心が動いた瞬間を常にチェックしていくと、日常で感動することってほとんどないんだなあと思いました。
実際、感動しと言うと、映画といった作られたシーンばかりだったので、本当に日々感動していませんでした。
世の人々が映画や演劇といったメイキング感動を求めるのは、日常でのナチュラル感動というものが少ないので、非日常で足りていない感動を補充するためなんだなと思います。
一時期は絵本を描いていたりしていたのですが、最初は物語の中で他人を感動させたいなーと思って制作するわけなんですが、自分が感動させるものを作るその過程って結構冷める作業なんですよね。
よしこれで感動させてやるって思想がそもそもまるで感動しないもんで笑
感動ではなく共感
僕の趣味の一つが映画鑑賞なのですが、ちょっと感動を勉強しているので、口コミでよく泣けると言われている映画を見ています。感動するということはどういうことなのか、結論から言うと共感するかどうか
湯を沸かすほどの熱い愛という邦画を泣けるからという理由でお勧めされたのですが、実際見てみるとそこまで泣けなかったんです(いや面白かったですよ)
なんでかなーと思ったら、この映画のテーマはおそらく母の娘への愛情
母でもなければ娘もいない僕にとっては共感できる部分がかなり少ないんですよね
逆にめちゃめちゃ泣いた作品は
・リメンバーミー
・サマーウォーズ
・スタンドバイミードラえもん
この3本に共通するテーマはおばあちゃん。幼少期から祖母に可愛がられていた私は多分他の人よりもおばあちゃんへの思い入れが強く、ドラえもんに関しては予告編で泣きました。
それはのび太のおばあちゃんへの思いが、自分と重なる部分があるんですよね、その心の揺らぎが感動となるのです
学生時代に『トイレの神様』という曲が流行っていたのですが、確かにいい曲だったのですが歌詞は全く響かなかったんですね、でもふと隣をみると母親がボロボロ泣いているのです。
あの歌の歌詞のテーマもやはりおばあちゃんに関するものだったのですが、当時まだ祖母は存命だったので全く共感できなかったのです。今改めて同じ曲を聞くとかなり泣けてきます。
大人になるにつれて涙もろくなると言いますが、あれは涙腺が緩くなっているのではなく、日々経験や体験を積み重ねた結果、あらゆるものに共感しやすくなっているのが要因なんだなと。そりゃ人生長いほうがいろんな事を知れるのでね
故に物語を作る時には、いかに感動させるかではなくて、いかに共感させるかが、結果として感動をうむ物語を作るコツなんだなと、いつかまた絵本制作を行う時には考えていきたいですね。
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