建築小話『最高の採光』
しょうもないダジャレですみません
家族で懐石料理店に行ってきたのですが
そこの料理は非常に素晴らしく、味もさることながら盛付けや食器、接客に妥協がないんですね。
さらに言えば空間
懐石料理のお店なので、当たり前ですが内装は和に統一。料理と空間の相性は抜群でした。
ここで手を抜いてしまうと、どんなに料理が美味しくても、空間の『違和感』が邪魔をしてしまって、美味しいはずの料理の魅力が低減してしまう恐れもあるくらいなのですね
そんな和テイストの内装でよく見かけるのが
『光庭』
建築士試験でもちょいちょい出てくる手法です。試験ではパッシブデザイン(自然エネルギーを利用して、建物の動力を賄う手法)が流行ってて、屋上庭園やトップライトに次いでよく使われます。
光庭の効能としては「光庭を設けることで、室内に自然採光を取り入れ、明るく快適な内部空間とした」
みたいな感じで、室内に明るさを取り入れる時に使われたりします。
例えば光庭を大空間の中央に配置することで、消費電力を抑制した上で内部に明るさを取り入れ、緑豊かな景色も楽しめる、そんな素敵な建物を計画することもできます。
ただ、計画がシンプルに難しい
似たような効能を持つ、トップライトや吹抜けとは計画の難しさが段違いに高い。
光を内部に取り入れるシリーズで人気なのは、トップライトと吹抜けです。
吹抜けはイメージしやすいと思うのですが、上下階の床をぶち抜いて、各階との連続性を持たせることで、開放感や明るさを取り入れる手法
トップライトは屋上に付いている採光用の天窓ですね。
製図試験の観点からいえば、トップライトの計画は簡単です。屋上に“トップライト”って書き込めばいいから。
#まじでそれだけ
吹抜けはまあまあ難しく、特に三層吹き抜けといった1階~3階までぶち抜く必要のあるものは計画上かなりキツくなります。
同じ大きさのスペースを各階同じ場所に設けることが、この試験においては非常に難しいのです。
光庭の計画難易度も、吹き抜けと同レベルです。そんなら、光庭と吹抜けはどう違うの?ってことですが
めちゃくちゃ簡単に言うと
光庭は外部
吹抜けは内部
光庭は外部なので、建築面積に算入されません。一方、吹抜けは上部に天井(または屋根)が存在するため、建築内部とみなし、建築の面積に算入されます。
ただここでややこしいのは、延べ床面積(建物の全床面積の合計値)では算入されないのです。床がないからね
この面積計算はしっかり理解しておくことは、試験突破において重要なポイントかと思われます。
最高の採光めざそうぜ
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