ワイルドな立ち食いドラム缶焼肉
男が行く韓国の旅その2
Since1953という歴史のある店
ここはシンチョン(新村)という新興の学生街にある「ヨンナムソシッタン(延南ソ食堂)」。以前は「ソソモンヌンカルビチッ」:だったが(とあるIMEで一発変換した!)、いつしか店名は変わったらしい。JTBによると1953年からで2代目だという。65年!
韓国マニアとしては恥ずかしいことにここを知った情報源は女子向けTV番組。ここは「世界弾丸トラベラー」の特番か何かで韓国編があり、しずちゃん、梨花、中川翔子がここで帰りがけにわずかな時間で立ち寄り、立ち食いの焼肉を食べるというエピソードがあって、時間のないのに食べるサプライズの焼肉、それがたいそううまそうだという印象があり、訪れたのだ。芸能人の訪れた店ということ。
でも、いまどき女性向けの情報のほうがソースが多いのだ、現代の韓国は。男の情報なんてほとんどなくなった。いまオスで1人で日本から行くやつはだいたい軍事マニアか映画マニアかギャンブラー。安っぽいゲストハウスや、軍事境界線ツアー、ソウルのはずれのウォーカーヒルカジノに行くと、男が意外にも多くいる。巣穴みたいなものだ。他の場所だと、なぜか男はほとんどいない。いまは若い女子が行く国になってしまっているからね。話が逸れた。
排気方法がわかりやすい
しぶい外観の店構え。排煙が上の窓枠(何も入ってない)からという豪快さ。
肉しかないから、ごはんは持ち込みOKらしい
立ち食い焼肉ながら、「ごはん」「キムチ」は持ち込みOK。ドリンクは絶対禁止(売ってるので)。メシは売ってないからだろう。
しかし、レンガ壁にいい感じのモクモク感で僕は好きなところだ。過去3~4回は行っているだろうか。
もちろん、最初は1人。
そのあとは、結構な人を連れて行っているが、一緒に食した人は美味しいという人(数人)と、肉質はそんなに良くないよね?(1人) に別れる。うーん、最高の肉を求める所じゃないんだよ。雰囲気なんだよここは。でも、美味いよ。
にんにくもタレに入れて火にかけると最高
肉は肉でいいのだが、ここの醍醐味は醤油タレに浮かぶにんにくも火にかけてしまうのがいいのだ。寒い日にはあたたまる。写真の肉のかたまりは加熱したらカットして、タレをつけて、にんにくを入れて食す。(=頭の写真参照)
このお店はソロでもOKなので助かる。一応並んでるくらい混んでいても、回転はよいので入れることは入れる。メニューは簡単で、「牛カルビ(ソカルビ)」(指差しでも大丈夫)だけ。あとはビール、焼酎(あともしかしたらジュース的なものはあったかも)くらいしかない。ウォーターサーバーがあるので水も飲める。そのため、言葉はたいしてわからなくても、なんとかなる。
俺はこの「肉」1人でもおかわりしたことある。
はっきりいってもくもくとしているので、キレイな服はやめておきたいところ。上着はビニールを貸してくれるのでその中に入れたい。あと、結構早く売り切れ次第閉店だったりするので、遅い時間に行くのはやめておきたい。
真冬に1人で、あえて肉だけ
冬の時期、特にオススメ。日本よりも圧倒的にびゅうびゅうと寒いソウルの極寒の夕方に、窓全開の白く煙る空間の中で、焼酎飲みながら肉を頬張り、青唐辛子を噛んで、自分だけの世界に浸ると、外は夕焼けが落ち、うすぼんやりと黄色いライトがついてくる…。
日本でも最近は(こういうドラム缶じゃない)「1人焼き肉店」があるけど、こちらはドラム缶1つ占領できるわけで、肩身の狭い思いをせずに、堂々として食だけに集中できるのが良い。まるで住んでたような気持ちになったりする。肉というと通常はごちそうだが、ここで食べていると「大衆食だな」と改めて認識する。
気になった方はぜひとも行ってみていただきたい。
なお、ここ、地下鉄の新村駅からは近いが、結構な坂の上(しかも周囲はラブホ街)にあるのでバリアフリー感はゼロのため注意。
店名でぐぐるとだいたい行き方が書いてあるサイトが見つかると思います。地下鉄の出口と坂を上る所を間違えなければ、だいたいつきます。
※再開発による移転のため2022年夏現在休業中。※2023年現在再開店したが新村と明洞に枝分かれした(明洞はテーブルなどは当時のを持って行ってるが新村側は無関係といっている)
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