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四十八文字の話 特別編 『昭和百年記念。皆様、是非読んで下さい③』 「焚書」(ふんしょ)指定本。日本は地球上における諸外国の「興亡盛衰の原理」から全くかけ離れている唯一の国

『我が日本學』( 著者 中山忠直 )より 
( 前回からの続き ) 



〇従来の研究方法では無理

この書籍の冒頭で著者中山氏はいきなりこう述べています。
※以下、『我が日本學』からは勿論の事、他の書籍からの本文引用はその内容を抜粋して記させて頂きます🙇

……日本は地球上の諸国家や、諸民族の支配する興亡盛衰の原理からかけ離れた、まったく一個の例外として発達してきた。このような「奇跡的な国」の真相を知るためには、必然的に従来にない【特殊な研究方法】に頼らなければならない。

日本に関する研究を行うには、社会学等の従来の方法では到底解明出来ませんよ、と言っています。

〇何とも痛快❗ナチス総統「ヒトラー」に物申す

また日本との同盟国、ドイツのヒトラー著『我が闘争』についても記されています。

ナチス総統  アドルフ=ヒトラー

ナチス総統「アドルフ=ヒトラー」の自叙伝とも言われるこの本には下記の内容が記されていること、皆さんはご存知でしょうか?

「我が闘争」(著者 アドルフ=ヒトラー)


……「我が闘争」より
「今日の日本の科学的発展は、我々アーリア民族の科学力が多大に貢献したもの。もし我々が日本への技術の流れを今後停止すれば(※【通商禁止】【経済封鎖】等をしたら、という意味でしょうか?)、日本は深い眠りに陥るであろう。我々はこのような国( =日本 )を【文化創造者】と呼ぶことは出来ない。」


※話の途中で申し訳ないですが🙇
是非皆さんに聞いてもらいたい話が有ります。
私が子供時代から気になっていた件、です。

私が小学生の頃、日本の所謂「戦後の高度成長時代」の後半の頃の話です。
私はTVでよく「日本は欧米諸国の模倣しているだけだ。モノマネの天才、技術を盗む天才だ!」と、外国人が発言する場面がよく報道されていたのを覚えています。
それを観るたび、当時の私は子供心にもあまり良い気持ちではありませんでした。
「モノマネ? 盗みを?  日本が?」

が、著者中山氏は先程のヒトラー総統の話に反論する形で私の「長年の疑念」を見事に解決してくれました❗
この書籍が昭和十四年(1939)に刊行されて以来、現在の令和七年(2025)、実に八十六年の時を超えて❗

少し長いかもしれませんが、是非とも読んでみて下さい。


……ペリーが浦賀に来てから八十六年後( 発刊当時の昭和十四年 :1939 )、日本がなぜこのような科学的発展をしてきたのか、その理由を知らない西洋人( 上記のヒトラー総統など )達は、その発展の理由を【大いなる模倣】によるもの、としている。フランスの社会学者ルボンも「まるで子供によるヨーロッパの模倣に過ぎない」と言っている。

だが日本の発展を「模倣」と見なして優越感を味わおうとしている西洋人達はその自分達の言動の矛盾を弁明しなければならない。

なぜなら世界文明とは、持ちつ持たれるもの、相互に助け合って引き上げ合いをしていくものであるからである。当のヨーロッパ諸国でも互いを模倣しない国は一つもない。
例えば、ドイツのコッホ「血清療法」の発見は、フランスのパスツールの発見が基礎となっており、またそのパスツールの発見は、オランダのヤンセンが発明した顕微鏡がなければ出来なかったことである。

ロベルト=コッホ  ドイツの細菌学者  医者
ルイ=パスツール  フランスの細菌学者  生化学者
サハリアス=ヤンセン  オランダの眼鏡職人
1590年頃、顕微鏡の原型を作る

またイタリアのマルコーニ「無線電信」は、ドイツのヘルツの電波研究を基礎としている。

科学の発展には必ず互いの、相対的な面がある。事実、現在( =当時 )のヨーロッパでは「オリジナル」とか、「独創」とかという言葉の価値を過去のものとして、【模倣の総合】により新種の創出をすることにより社会、科学の発展を説明しようとしているではないか。……🤩🤩🤩

〇従来の日本研究の根本的欠点

だからと言って中山氏は全面的に、ただ闇雲に日本を自賛しているわけではありません。やはり日本の欠点、見落しがちな点を指摘しています。

例えばその一つが「歴史主義の失敗」。

著者  中山忠直

どういう事か具体的に言うと
……皇室の「万世一系」に関しては、日本人が伝統的に古代から皇室に畏敬の念を持つのは良い事だが、あまりにも持ちすぎてしまい、なぜ「万世一系」が成立したのか?、そしてなぜ現在まで存続しているのか? についてはあまり探求されてない傾向にある。
「万世一系」はあくまで過去からの「累積」、「結果」である。ならばその「原因」となった事象などを追及しなければならない……

……そのための「真の研究」は、現に今現在、この結果( =万世一系 )を生み、存続している、日本国土全体に充満して進行している力 ( チカラ )、仮に命名するなら【現在力】 ( げんざいりょく ) というのものの究明に集中しなければならない。
これは日本歴史に対する新しい診察法である。(※ 中山氏は元々「漢方医」です )
ここで言う【現在力】とは、単なる歴史の出来事だけでなく、国の位置、地形、地情、気候、雨量、太陽熱度などの要素の総和の事であり、そこに住む人々を感化支配する根本力のことである……、と。

簡単に言わしてもらえれば、「人」と言うのは自分達が住んでいる「住環境」に影響、支配されますよね。
アジア中央地域は乾燥地域であり大きな砂漠があるため、生活するのには農業よりも遊牧の方が適している、とか。
また海に面している地域なら、馬に乗りわざわざ陸路を使って往き来するよりも、船を使って往来するのが早く、そして結果として漁業が発達する、等。

日本におけるこれらの総和、【現在力】についての探究が必要だ、と言っているわけです。

※ここからは持論ですが。
なぜ日本人は昔から、見も知らない、外からやってくる外来人に寛容なのか?

欧米諸国の様に
「アイツは黒人だから相手にするな!」
「あそこはユダヤ人の街だから絶対行くな!」
「イスラム教徒との闘いは必然だ!」

などの「敵愾心」( てきがいしん ) は通常の日本人は持ってないですよね。

確かに豊臣時代の「キリシタン禁止」は有名です。
が、キリスト教布教以外の外来人、例えば貿易商人などには何の禁止もありません。

「外来人を闇雲に排除はしない」

そういう気持ちが縄文時代、太古からズーッと、引き継いて受け継がれてきた。そしてその結果が現在、世界中が称賛する「おもてなし文化」となっているのだ、と思っています。

皆さん、ご存知ですか?
縄文時代の一万年間
一度も「争い」は起きなかった、という事実を❗


では「おもてなし文化」を結果とした場合、それを形成してきた「原因」は何か?

私はやはり日本人が昔から持っている「寛容さ」が「原因」だと思います。
では更にですが、なぜこの「寛容さ」が育まれたのか?

これを探究する事が重要である、と中山氏は言っているのだと思います。

豊潤な国土

「寛容さ」というのは自分達の生活に余裕がないと成り立たないと思います。その「寛容さ」を日本人が持つ事が出来たのは、それは太古 ( =縄文時代 ) から
①四方を海に囲まれているため外国からは容易に攻められず 、外来人に対し「敵対心を持たない心」が生まれた。
②そして自給自足も可能な「豊潤な土地」に恵まれているため、物や土地の奪い合いが発生せず、他人に対しても、まるで「地域共同体」的な気持ちを持って生活出来た、からではないかと思います。

※正に中山氏の言う、国の位置、気候、雨量などに裏打ちされた「現在力」の事か、と思います。

国の位置、地形、気候は「国の歴史」に影響する

この「平和」と「豊潤さ」に育まれた「寛容さ」が、中山氏が言う「世界でも稀な【興亡盛衰】のない国」を造ったのだと思います。

(続く)

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