
四十八文字の話『サ』 「最後の将軍」と小栗上野介(続2)
それで、そのための「引継ぎ作業」を 朝廷の側から申し入れて来るのを 「徳川慶喜公」は待っていたのですよ‼️
皆さん、もう一度言わせて頂きます。 「政権」は既に、それまで敵対❗していた 「朝廷」(薩摩長州)側に移っているんですよ。 慶喜公が今更そうした振舞いなどする必要などない、 と思いませんか?
⚪貨幣
更にもう一話。 慶喜公はまた「朝廷」側にこう仰りました。
「京都市中に、現在出回っている 『小判、朱銭等の貨幣』は 全て徳川幕府が鋳造したものです。 ですので それらを『全て回収して❗』 江戸に帰ろうと思います。
で、皆様、それで宜しいか?」、と。
思いも掛けず突然そんな事を言われた 「朝廷」(薩摩長州)側。 その時の混乱の様が見えて来ませんか?
「大政」を引き受けた朝廷、そして薩摩長州に対し
あなた方々は 我々徳川幕府が 二百六十年もの間 受け持ってきた この「日ノ本」の「マツリゴト❗」を 担うための準備が 出来ているのですか?
とも仰っている様にも聞こえます。
権利を放棄していながら、後塵に対し こんなにも配慮をする 『責任感‼️』を溢れ持った御仁、 この日本の歴史の中でも そうそうはいないと思われます。
この二つの話はごく一部と思われます。 ですのでこの様な話は まだまだ沢山有るのでしょうね。 でも残念ですが 現在、世間一般にはこういったは話は 殆ど伝わっていません。
「徳川慶喜公」が示したこれらの言動からは 「優柔不断」「弱腰」などとの言葉では とても語れない姿が見えてきませんか?
⚪では戊辰戦争において 何故早々に「恭順」の姿勢を示したのか?
それはただただ
『戦を早く終わらせる事』の一言に尽きる‼️と思われます。
それも被害は出来るだけ最小限に抑えて。
「佐幕」vs「倒幕」の「全面戦争❗」 になれば、 誰が一番得すると思いますか? この「日ノ本」を植民地にしようと 虎視眈々と狙っている 「欧米列強」デスヨ。
⚪「小栗上野介」が提案した「ある戦略」
前回の話の中で記させて頂いた 小栗上野介の「ある戦略」。 その概要を謂わせて頂きます。
①東海道を東上してくる「薩長軍」。 これを天険々しい山々で覆われている 「箱根」で迎え撃つ。
現代の様に鉄道、道路もなく 人が「徒歩」で歩くための山道しかない。 当然、その山道は大人数が一度に歩く事など出来ず そのため 隊列を広く取れず縦に間延びしてしまいます。 思うように展開など出来ません。
その箱根で 「薩長軍」を迎え撃ち 足止めさせます。
②その隙間に 兵隊や弾薬などを満載した 「東洋一の徳川艦隊」が 「薩長軍」の後ろ 今の静岡県側に大量の物資、兵員を 揚陸させる。
旗艦「開陽丸」
③そして揚陸した兵隊は 豊富な武器、弾薬を抱えながら 後ろから「薩長軍」を攻撃。 箱根の山を挟んだ両側から挟み撃ちにし 険しい地形を利用しながら猛攻を加える。
④狭い山道のため思うように展開出来ない「薩長軍」。
イメージデスヨ❗
⑤この挟み撃ちにたまらず 海側に退避すると想定される一部の軍も そこに待ち構える「徳川艦隊」の艦砲射撃が 待ち受ける。
これが「小栗上野介」が「徳川慶喜公」に 諮った「ある戦略」です。
決して奇々怪々な謀略などではない ただただ敵が最も嫌がる弱点を突く 勝つための「シンプルな戦略」です。
素人の私もこれを採用すれば「勝てる」と思いますが 皆さんはどう思いますか?
この戦略を採用すれば勝てる❗、事など 当の慶喜公は充分解かっていたはずです。
ですが、先程述べたように 「早く争いを終わらせたい」と思う慶喜公。