百貨店社員時代

「大川さん、人事部から呼び出しですよ」

普通の人なら{何だろう?}きっと驚く事

でしょう。

私は頻繁に人事部へ出入りしていたので、

少しも慌てません。軽い気持ちで階段を上がります。

「大川君またお褒めの言葉が来たよ」「え~っ

又ですか!」「重い買い物をわざわざ駐車場まで

運んでくれた、とお喜びの電話だったよ」

「まったく君は気が利くのか?おせっかいなのか?」

「はい両方だと思います。何と言ってもウチの

美術品売り場は暇なんで。上司も同僚も私の行動を

理解・助けて下さるので」

人事部長は「やはり正解だったね。君を外商部に

入れようとの声もあったんだ」「そうなんですか、

売り場じゃなくては活躍出来ませんから」

通路に立ってお客様の様子を見て、直ぐお声かけに

向かっていました。今思えばあの評価が給与に

反映してなかったと、考えて苦笑いです。