文通

小学校高学年となってから、週に一度母の姉の

伯母と文通を始めました。誤字や言い回しを直され、

赤鉛筆だらけの返信が来ました。

「お前のお母さんは、短歌・俳句共に熱心に勉強

している。試しにお前も作ってご覧。直してあげるから」

これを受けて、小学校6年生の秋、初めての短歌を

作りました。{秋空の澄み渡りたる色浮かべ 流れる

水の美しきかな}今見直すと、子供らしさの見えない

古めかしい作品です。

これ以後、交互に歌と句を書き送りました。伯母からも

時折歌作句作が届きました。

「若竹の伸び行く如く爽やけき 良き時もてるいまし

ともしき」いましともしき=あなたが羨ましいとの意味。

どうした訳かこの歌だけはよく覚え、今でも口ずさんで

います。