ターナーの絵no.2
翌日の定休日に、お得意様宅へ説明に
参上致しました。(実は業者が値段のつけ違いをして、0が一つ足らない事。嫌味な業者に、オキュウをすえたい)と正直にお話し申し上げました。
「娘がターナーって、凄い!いささか興奮気味よ」
金曜日未だ開店の音楽が鳴っている時に、御来店。画廊内を一回りして、
若い女性店員に「これ頂きます。お得意外商回しでなく、現金でね」「只今大川を呼びます」「急いでいるから、呼ばないで構わない。息子を他の売場に待たしているから、包装簡単で」
生意気業者は、昼前にやって来ました。「大変だ!売れた絵、値段間違えた。取り戻したい」大騒ぎです。
マネージャー・部長・店長・まで巻き込む事件にー
しかしお店の信用にも、係わるので
「販売した品を、戻して頂くのは不可能」との、結論に。業者が泣く事になり、我々社員は内心手を叩きました。
「大川さん、気がつかなかったの?」他の社員から聞かれましたが(私は工芸品担当で、絵は詳しく無い)ばっくれました。
あのターナーのデッサンは、額を作り直し立派になりました。
ずるしましたが、あの有名画家の作品を扱ったのは「誇り」です。