三婆
バスの前方に座った、三人の老女。
大きな声で、延々喋っています。最後尾の私に迄聞こえる位ですから、近く・周りの人はさぞやウルサカッタでしょう。
私の前の中年男性が「ばーさん達うるさい!あんたらの貸し切りじゃ、ないんだぞ」叫ぶ様な声を発しました。
とうの三婆も他の方もびっくりして、
いささか引き気味。
そこで「まあまあ、もしや高齢者なので耳が遠いのでは?だから大声なんでしょう」応援の一語を。
件の男性周りの人も、声にだして笑いました。
すると三人の中の一人が、立ち上がり「どうもすいません」頭を下げました。
私はその方に向かい、音のしない拍手を送りました。