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茶道教授の独り言
2022年9月27日 07:06
何の木で作られているのでしょうか?珍しい「竜胆」が彫られた棗です。薄茶器では塗が主流です。その次が木地です。桑・欅・から、社寺の古材迄、各種沢山有ります。しかし木地に彫り文様となると数は少なく、内心珍品ではと思っています。この時季にお客様が来ると、よくこの棗を使います。茶歴の長い人も驚いてくれて「マア貴男は珍しい物を良く見つけるわね~」と言ってくれます。{ほらもうオークショ
2022年9月22日 05:48
まだ購入したばかりの軸です。おなじみヤフオクの絵の所を見ていて、出会いました。秋草と虫が描かれています。この虫たちの動きが、楽しそうで思わず頬が緩みます。地紙は団扇形なので、もう少し早く使うべきだったかも・・・軸先も表具も洒落ていて、余程の趣味人がこれを作らせた物と推しています。時代は昭和初期ぐらい?この寄付きを受けて、花入れに虫籠・薄茶器に玄々斎の有名なお好み「秋の夜棗」を
2022年9月16日 06:53
風炉の季節・仏事の取り合わせには欠かせない品です。「くわら」とは僧侶の袈裟の止め具、例の丸い輪っか状の・・・金属や象牙など種類も豊富です。その形を写した香合です。木地製品も有りますが、U流では4代仙叟好みのコレが広まっています。「袈裟の止め具と言う、仏教色が強い道具なのに、蒔絵が内外共に派手なのは何故でしょうか?」良い質問が出ました。{表の桔梗と蓋裏の藤、共通する色目は何です
2022年9月14日 06:31
染付桶側水指を、稽古に出しました。何時もと同じ質問{何故、この道具が出ていると思うかな}そこに居る社中に聞きました。一番最初に出た答えに、大笑いしました。「お母様の追善ですよね。じゃ御出身が埼玉県の桶川市ですか?」その桶川じゃね~よ!{埼玉だけど、川越出身でした。水指の中を見て御覧なさい}「あっこれですね。お寺の天井から下がっている飾りですね?」{瓔珞と言って、古代インドで
2022年9月11日 08:41
今回の稽古では、沢山の淡々斎のお好み道具を使いました。諸道具のお好みについて説明していると「どうしてこんなに沢山、お好み物が有るんですか?」良い質問が・・・淡々斎の時代は、徐々に茶道隆盛期に向かっていました。茶道人口も増え、道具の需要も多かった事でしょう。それにつれて、各種の御道具に「お好み」が~お好みとはおよそ職方さんが試作品を持ち込み、お家元にお目に掛け・お気に入られれば「
2022年9月7日 06:40
手造りの茶道具と言えば、一番お馴染みなのが陶器の香合・花入・茶碗などでしょうか?更に器用な方は、茶杓・籠などなど・・・私は還暦の茶事を催した際に、炭斗を作りました。と言えば聞こえは良いのですが、実際は~民芸品店で見つけた籠に、お出まし下さる方々の返信書状を張っただけです。是は恩師がなさったのを、真似させて頂きました。師は平たい籠でした。これは大好評で、お客様にとても喜ばれまし
2022年9月6日 06:41
9月一週目の稽古は、8日です。14代家元の御命日が7日なので、お家元様行事に遅れて追善の御茶を~色々な道具を考えていて、菓子器に困りました。そこで手控えノート蔵帳を見て、良い物を発見!裏千家流の茶道団体「淡交会」の創立50周に頂戴したお皿です。この団体は昭和15年・1940年に、今まで在った諸団体を集合させて創設されました。もう30年近く前の事で、どんな記念行事が有ったかも忘
2022年9月4日 12:15
「お客様をお招きするので、知恵を借りたい」茶友からの電話です。「萩の苗字の方を呼ぶので、萩の焼き物尽くしで行こうかと思っている」{確かに萩焼は、釉薬に色々な変化が有り面白いかも?でも萩焼尽くし、誰かやって居そうだよね。大宗匠お好みの萩丸莨盆・萩と兎蒔絵の古い棗あるけれど・・・}「花にも萩を生けて、お菓子は鶴屋八幡のこぼれ萩を」{一ひねりして萩焼きの中に、萩焼のそっくりさん出せ
2022年9月2日 07:00
格別食べ物として「茄子」が好きな訳では、ありませんが・・花入・香合・薄茶器・茶碗・の文様迄、茄子が溢れています。一番に思い浮かべるのは、やはり御茶入です。しかも「唐物茶入」が一番でしょうか?そんな立派な物を持たない私にも、やはり大切な茶入は「茄子」です。今から40年前、京都に勉強に上がる時に恩師から拝領した茶入です。堂々たる姿・面白い釉薬に加え、蓋・仕覆・箱まで全て誂え