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【無料記事】パイサーン師の説法:スマホの使い方と気づきの瞑想(1)子供たちのデモ行進
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タイの森の寺、スカトー寺の住職
パイサーン・ウィサーロ師の説法。
彼の説法をお届けしています。
タイでは雨季の3か月間
安居(パンサー)といって一つの寺に滞在して
修行に専念する時期がありますが
ちょうど今はそのパンサー中です。
今年も毎日新しい説法がアップされています。
今日からまた新しい説法をお届けします。
テーマは
「スマホの使い方と気づきの瞑想」
としました。
そして今日の部分のタイトルが
「子供たちのデモ行進」
ドイツで行われたあるデモ行進。
そのニュースの話から始まります。
ちょっと変わったこのデモ行進。
しかし、深く考えさせられます。
。。。。。。。。。。。。
(2018年9月21日
朝食前のミニ説法、スカトー寺にて)
先週のことですが、
ある小さなニュースがありました。
しかしそのニュースは世界中に報道されました。
とても変わっていますが、
非常に考えさせられる話です。
ドイツある人たちが、ハンブルグでデモ行進をしました。
その人たちとは、子供たちです。
参加したのは同年代の子供たち、30−40人くらいで、
リーダーの子は7歳でした。
そして、誰に何に抗議をしていたと思いますか?
彼らのお父さん、お母さんたちにです。
「お父さん、お母さん、スマホを使いすぎ!!
もっと僕たちのことに関心を持って!!
もっとスマホを使う時間を減らして!!」
という抗議のデモでした。
親が子供にスマホを使いすぎるな、
というデモではありませんよ。
逆です。
子供が親にスマホを使いすぎるな、
というデモだったのです。
親が子供のスマホ依存を心配する人は増えていますが
親自身もそうなっている人が少なくありません。
親自身が子供の頃から携帯を使っていたのかもしれませんね。
どんどん親も携帯・スマホに依存するようになってくる。
おそらくデモに参加した子供たちは
何度も親にお願いしたのかも知れません。
でも一向に聞く様子はない。
ですからデモという手段に出たのでしょう。
プラカードを持って、道を歩き
親がスマホを使うのを減らして、自分たちと
向き合ってくれるようにと声をあげたのです。
「パパ。ママ。
スマホで遊ぶよりも
僕と遊んでよー!」
そうプラカードには書かれていました。
このことは何を意味しているのでしょうか?
携帯やスマホなどを過剰に使用することで
様々な問題が引き起こされているということです。
子供がスマホに依存するだけではなく、
親もそうなってきている。
新生児や非常に幼い赤ちゃんがいる母親が
子供の顔を見ず、スマホばかりいじっていることもあります。
親から関心を向けられなかった子供たち。
彼らがそのように育っていくと
親からの親密さや温かさが欠けてしまいます。
子供たちは自分には関心を向けられる価値がないと思い込み
親から愛されていないという欠乏感を持ったまま
育っていってしまいます。
スマホよりも自分は親にとって価値がない
と思い込ませてしまいます。
そうしたことが重なると
うつ病になりやすくなってしまうでしょう。
今、7、8歳の子供でも
慢性の頭痛に悩まされることがあるといいます。
親のことで悩み、
愛されていないのではないかと不安になる。
親に一度も「お前を愛しているよ、お前は大切だよ」といって
抱きしめてもらったことがない。
これは、タイでも、そして都市部だけではなく
田舎も他人事ではありません。
もちろん西洋などの外国でも、問題となっているでしょう。
ただタイでの問題は
親がスマホを使いすぎて子供に関心を持たない
ということよりも、
親が子供と一緒にいる時間がないということからくる
問題が顕著になってきています。
(続く)
。。。。。。。。。。。
浦崎感想
このニュース、ご存知でしたか?
私はこの説法を聞いて、初めて知ったので
ググってみましたら、ありました!
(写真をクリックしてください)
携帯やスマホはどんどんバージョンアップして
非常に便利になり、どんどん面白いことができるように
なってきていますね。
通信速度がこれからもっと早くなれば
さらに魅力的なことができるようになってくるでしょう。
一方で、目の前にいる子供には
関心を注がなくなっていく。。
私たちはついつい面白いもの、
自分を興奮させてくれるものに飛びつきがちなので
このドイツの子供たちのデモが伝えてくれる学びを
深く考えていかなければなりませんね。
たかが携帯くらい、たかがスマホで。。
そんなふうに軽く考えてしまいがちですが
そこには私たちの心の動き、そして
苦しみということとつながっていきそうです。
明日は、タイでの問題を踏まえ
瞑想や修行との関係をお話しされますよ。
どうぞ、お楽しみに!
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