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はじめの いっぽ。

島へのはじめの一歩は、フェリーから降りた瞬間だから、地面がゆらゆらゆれているように感じた。

まずは、新居へ。
3階建ての一軒家に、贅沢にも一人暮らし。2世帯住宅だったと思われる1階には、畳の部屋と小さなキッチン、お風呂と洗面台。2階には、リビングと大きなキッチン。3階は畳の部屋が2つ。3階からは、キラキラの海が見える。夜は、本土の街の夜景がきっと綺麗だろうと想像がつく。
長いこと誰も住んでいなかったからか、ちょっと埃っぽいけれど、私が来ると決まって、島の人がみんなで掃除してくれたと聞いた。何も知らない私のために、時間と労力を使ってくれた島の人…こちらこそ、誰も何も知らないけれど、本当にありがとう。来る前からお世話になってる。

家を出れば目の前には海。近くの海につながる階段に座れば、最高のロケーションでウクレレの練習もできる。

なによりも、0(ゼロ)な感じが最高。この島や島に住んでいる人と私は、お互いまだ0(ゼロ)の関係。
複雑にゆらゆらだった自分の気持ちは、地面のゆらゆらに慣れた頃には、スッキリと0(ゼロ)になった。

ここからまた、新しい自分がはじまる予感。

さてと、まずは、家の掃除から。
一度も下見せずに決めた新転地だったけれど、
まずまずのスタートだな。

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