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千利休が創造する『茶室』の条件とは?
『千利休が求めた伝統的茶室の基本要素とは!』
1、茶の湯の機能を持ちあわせていればそれだけ
で茶室であるとはいえない。
2、茶の湯に使えるという機能を充たし、茶の湯
の雰囲気を感じさせる空間でなければならな
い。
3、茶の湯は日本の自然を感じ取る感性によって
育まれ、それを反映するのが茶室という空間
である。
ここからは『利休の茶室』と『raku-style』を、具体的にはどのような空間なのかを対比しながら基本要素をみて行きましょう。
湘南スタイルから30年後の住空間の『raku-style』の基本要素
住まい方の『スタイリング』は『リノベーション』をする時の参考にしています。
コンセプトは『生』『食』『住』で決して『衣・食・住』ではありません!
そこに、今回の『raku-styke』の最大のテーマであり、リノベーションだからこそ出来るデザイン手法となります。
『露地(ろじ)』
茶室の前には露地とよばれる庭があり茶事に招かれた客は露地の飛び石の上を渡りながら植栽やその風情を眺め、蹲で手口を清めて茶室に向かう。
いったん露地という屋外の自然を経由して茶室という非日常空間に向かうところに、茶室への導入の面白さがあり茶事を催す亭主は、茶道口と呼ばれる別の出入り口を使う。
『raku-style』では今のお住まいのエントランスに相当します。
参考:このスペースに関しては変更する事は不可能ですが、意識を持つか、持たないかで日常の行動に変化が現れますから大切にして下さい。
『躙口(にじりぐち)』
千利休に始まる草庵茶室の最大の特徴の1つが躙口です。60〜70センチ四方で、かがんで身を小さくしないと入れない入り口。
躙口の由来には諸説あるが客がたとえ武将であっても躙口を通るには外に刀を置かねばならず、茶室とは茶をもてなす亭主と客が身分を越えて対等な立場となる非日常空間である。
『raku-stylu』では、玄関入り口に相当します。
お客様はどなたでも靴を脱ぎ、貴方の部屋に土足では上がりません。
「茶室の広さ」
茶室の広さは4畳半(約3メートル四方)が標準でそれより小さいものは「小間」、大きいもの「広間」と呼ばれる。ここに亭主1人、客3人が入り茶事が行われる。
『raku-style]』で言えばリビングに相します。
それより立派なものが応接間にあたります。一般的には『リビングダイニング』になります。
「炉」
茶室では11月から4月までは、畳の一部を切って設置された炉でお湯を沸かし、5月から10月までは、畳を入れ替えて、炉を塞ぎ、風炉と呼ばれる置き型の炉を使う。
『raku-style』では、食事を創るキッチンです。
コンセプトにある『生』は生きる力(火により食事を取る場所)となり一番、重要なスペースとなり為るべく大きな割合を占めます。
男女関係なく人間が命を繋ぐ『生』が一番大切だからです。特にパントリーと言われる部分が一番のポイントになります。
「床」
掛物や花などを飾る場所です。客は茶室に入るとまず床の前に進み掛物を鑑賞し、床は床柱、床框、相手柱、落掛で構成されており壁は塗り壁とし、場合によっては片側の壁に墨蹟窓や花明窓で明かりをとりいれる。床面は畳または板張り。
『raky-style』では、住空間の大きさに相当します。
最低、玄関ホール・LDK・トイレには常に清潔にする。それがあなたの『生き様』であり客人に対する思いや礼儀にに繋がります。
とかくリビングは広くと思いますが、得てして熟年になれば、友人知人もお邪魔する事さえ遠慮がちになり大きなスペースは要りません。
「水屋」
亭主が茶事の準備や道具の片付けをする場所。
『raku-style』では水周りで、サニタ二ー全般にあたります。
日常生活で常に身を清め、排泄し、衛生的な環境空間を育む場所で、特に大事なスペースと言え、キッチン同様に現代は多様性でバスタブよりも座りながらサウナ感覚で体中の汚れた皮脂も落とせる(ミストシャワー)が主流。
注)スペースを有効活用できる要因になります。
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