uraQ@ゆる医学用語学ノート

医学に関わる言葉の話を、ゆるく書いていきます。

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最近の記事

0.はじめに「ゆる言語学ラジオ」の姉妹企画「ゆる学徒ハウス」、その二次選考動画が続々と公開されている。自分の動画が公開されるのはまだまだ先のことと安穏としていたら、いつの間にかぬるっと公開されていたようだ。 前回は「バイ菌」という、医学用語と呼んでよいのか微妙な言葉を取り上げたが、今度は「肺」である。 多少医学用語らしさは出てきたものの、やはりこれも一般語彙として通用する語であり、「医学用語学」などと冠するには役者不足の感が否めないが、今回も「ゆる医学用語学」である、という

    • 学徒, 落徒, lacto, galacto

      0.ゆる落徒ハウス「ゆる言語学ラジオ」から派生した「ゆる学徒ハウス」という企画があり、そちらの選考に応募したところありがたいことに一次選考に通過をした。 残念ながら二次選考では落選してしまったのだが、貴重な機会をもらえたことに感謝をしたいと思う。 さて、そんなゆる学徒ハウスなのだが、僕の他にも二次選考落選者が30名ほどいる。そのうちの一人が「せっかくなのでみんなで交流しましょう」とメンバーたちに声をかけ、飲み会の場を設けてくれたり、Discordのサーバーを立ててくれたりした

      • バイ菌②

        前回は、「バイ菌(黴菌)」という言葉が明治時代にはbacteriaの訳語として学術界で用いられていたという話、そしてその語がやがて学術界では使われなくなっていった経緯について話をした。 今回は、その続きとして「なぜそんな『バイ菌』が一般市民の語彙として定着したのか?」という疑問について見ていきたい。 ただし、ある語彙がなぜ人々の間で定着したのかという理由を示すのはなかなかに難しい。 例えば、ここ数年で一気に市民権を得た「エモい」という言葉がある。なぜこの言葉がこれほどまで定着

        • バイ菌①

          0.はじめにゆる言語学ラジオから派生した企画、ゆる学徒ハウス。 「知的おもしろトーク」のスピーカーを募集する企画で、最終選考はテラスハウス形式のリアリティショーになるという。ずいぶんと攻めた企画である。 もともとゆる言語学ラジオが好きで、自分もあんなふうに話してみたいという願望はあった(それができるかどうかはともかくとして)。 そこで、つい出来心で応募してしまい、なんとありがたいことに一次選考を通過したのが先日の話。 このたびその動画が公開されたので、noteの場でいくつか