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BTSの「Film out」は3分40秒の映画ですし、日本語曲ではあるけれどもBTSの曲はもはや言語を超越している

BTSの最新曲「Film out」が4月2日の午前0時に公開されました。私たちは皆、皆泣いています。曲とミュージックビデオが描く世界の、あまりの美しさと切なさに。

2015年に発表された「花様年華」シリーズで描かれていた世界を彷彿とさせ、FAKE LOVEのミュージックビデオの続き、もしくはパラレルワールドような世界も、ARMYが涙しつつも、うわあ…とうなったところでした。

「花様年華」シリーズで描かれていた物語。
「人生の最も美しい瞬間」を意味した「花様年華」というタイトルでありながら、それぞれの不幸な結末を回避し幸せだった時間を取り戻すために、ジンが何度もタイムリープを繰り返し6人それぞれを救おうとするけれど叶わず、現在と過去を行ったり来たりの、進まない時の中で苦悩する。

というあの切なすぎる物語が現在進行形でつづいているとは…!と目眩がするし、それを引き継いだような世界観が今の彼らの表現力で描かれていて、これはもはや映画でした。

ジンニムの哀しく切なすぎる演技、そして美しさは神がかっていましたし

ジミンちゃん、なんて表情するの…引き裂かれるような切なさを全身で表現していました。

バラードを歌うジョングクの声と美しさよ。

明るい光に照らされつつも、寂しさを感じさせるような色彩のシーンから始まりますが、楽しく7人で談笑する風景を鏡写しのような部屋から眺めるジンニム。このカットだけで心をぐっと掴まれますね…

楽しく過ごす中一人、諦観の表情で歌うナムジュン…ナムさんの日本語ラップも大好きです。

このシーンのジミンちゃん、どんな面白いことを言ってたのか気になる。

そして、壮大な世界の中のSOPE(SUGA&J-HOPE)も最高で。Black Swanでもそうでしたが、ユンギ→ホビと歌い継がれる流れが、いつも大好きです。

セピア・黄色・青・赤と、色彩も印象的で美しかった。

最後、みんな消えてしまった部屋で一人佇むテテ。また、続く物語への布石のような気もします。ミュージックビデオを通して描く世界観や物語に、いろんな仕掛けを入れてくるBigHit(あらためHYBE)とBTS。今回も難解過ぎる謎解きゲームを解くかのように、世界中のARMYがいろんな考察をしていて、それを見聞きするのも楽しい。

今回発表された「Film out」は日本語曲で、日本語を母国語とする身としては、歌詞に込められた微妙なニュアンスも頭の中で変換することなく享受できることに本当に感激します。ありがとうBTS、ありがとうback number。

私を含め日本語を話すARMYは、そんな想いをもって受け止めた人が多いと思うけど、TwitterやYouTubeでのリアクション動画を見ると、言葉に関係なく、同じように特別な想いを持って世界中のARMYがこの曲を受け取って、「美しい…!」「なんて素晴らしい曲…」「映像も映画みたい!」と感動しているのを見て、ああ、もはや何語で歌っているかは関係なくて、素敵なものは素敵だと素直に受け取って幸せを感じているし、すでに言語を超越してるんだな。なんて良いことなんだろう。と思いました。

KPOPアーティストが、日本市場に向けて日本語オリジナル曲や、人気曲の日本語バージョンを発表するのはマーケティング戦略としても定番で、それに対しては否定的な感想や意見を持っている人たちも国内外両方で一定数いて、

BTSに対しても、いまだに「韓国語で歌うことを自分たちのアイデンティティーにも結びつけ、大事にしていると語る彼らが、なぜ日本語のオリジナル曲を発表するのか。矛盾してるんじゃないか」というようなことが書かれた記事や、インターネットのいろんなところで、そいうことを議論している場面を目にすることもあって、私もかなり最近までうっすらそんなことを考えることもありましたが、

英語曲のDynamiteを発表したときにも「これは英語で歌うのがいちばん合っていると思ったし、しっくりきたから」という話をしていましたし、

先日You Tubeで公開された、メンバーがメンバーに聞くインタビュー動画「BE-hind Story」でも、ジョングクが作曲した曲を聞いたJ-HOPEが「これは日本版のアルバムに良さそう」と話して、実際に日本語曲「your eyes tell」として発表されたというエピソードを話していました。

日本語も韓国語も英語も、それぞれに持っている周波数や響きは違うから、楽器を使い分けるように、それぞれの曲のメロディーや世界観に併せて最適な言語で歌ってくれているんだと思ったら、本当になんて豊かなことかなと思います。

もちろんDynamiteは一生大好きですし。

Stay Goldのおかげで私はBTSを知ることができましたし

ジョングクが作曲を担当した「Your eyes tell」の感性あふれるメロディ

Lightsのミュージックビデオもかわいすぎて最高です。




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