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欧州文化首都VP3日目 ミュージカル観劇

ティミショアラの国立劇場には3つの劇団があって、それぞれがルーマニア語、ハンガリー語、ドイツ語の作品を上演している。

今回は、ハンガリー語で活動する劇団のミュージカル「ナイン」をみることができた。
日本では、東宝が2020年に上演している。

劇場は演目ごと、または劇団ごとに入口が違うのかわからないが、劇場の正面はオペラの公演の入り口だそうだ。
今回は建物右側の入り口から入る。劇団員の写真が飾られている階段をあがると小学校の体育館2~3個分の広さだろうか。小劇場風な劇場となっている。席数はしっかり数えなかったが150程度。チケット代は15レイ(450円)と書かれていた。相変わらず手ごろな価格だ。

上演は15分ほど遅れて始まった。俳優はハンガリー語で演じる。舞台の上のほうには、ルーマニア語と英語の字幕が投影されていた。

この公演では90分経ったところで、突然停電が起きた。
どうなるかなと思いながら待っていると、数分後卓上ライトを持った劇場スタッフがやってきて公演が中止となった。どうやら建物全体が停電らしい。観客は戸惑いながらもスマホのライトや、スタッフの持ってきたライトを頼りに会場を出る。誰も返金のことなど言い出さない。もともとのチケットが安いこともあるだろうか。劇場側も過度に謝ることもなく、お客は怒ることもない。こういうこともあるよね、という心持なのだろうか。

スマホのライトを片手に帰ろうとする


クロークに預けていた荷物を受け取ろうと待っているとようやく電気が復旧した。
即座に上演再開決定。残っていたお客は会場に戻ったが2割くらいの人は帰っていた。

停電から再開まで20分程度のできごとだった。細かい安全チェックなどはおこなっていないだろうが、柔軟に対応できるのはこういうときに羨ましい。

ルーマニアでもたくさん芝居をみてきたが、こんなハプニングは初めて。貴重な経験ができた。

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