浦乃 朔

読書をゆるく趣味とし宝塚歌劇の観劇を日々のご褒美として生きています

浦乃 朔

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最近の記事

読書とこたつと夜更かしと

日が経つにつれnoteがお久しぶりになっていく。 書くのはもちろん読むことも。 今までそうして過ごしていた時間、何をしてるのだろうかと振り返れば、小説を読んでいるなと思った。 本を読む時間が増えた。 最近は無性に小説が読みたくて、なんだかずっと頭の中に物語を置いておきたい気分なのだ。 本が読めない時は読みかけの本の内容を頭に思い浮かばせて、どうなるんだろうかとふと考えたりしている。 もうすぐ読んでいる本が終わりそうになれば次は何を読もうかとうっすらと考え始める。 仕

    • 見知らぬ定食屋と顔見知りのマクドナルド

      よくドラマなんかで出てくる、会社の同僚の男女が外回りで入る定食屋というものに憧れを抱いている。 間口は狭くて薄汚れた暖簾をくぐり入った店内は、使い込んだ木のテーブルと座面が畳になっているような椅子が置かれていて、壁にはメニューを書いた札がずらっと並べられている。奥ではおじいさんが料理を作り、おばあさんが忙しなく接客をする。そんなお店。 「いらっしゃい!」 「おばちゃん、〇〇定食」 「私も」 なんて言って、お盆に料理が乗って出てくるお店。長いことやっていると目に見えてわか

      • またふたりで劇場へ

        先日、夫と宝塚歌劇を観に行った。 宝塚歌劇は私が子供の頃から愛し続けている100年以上の歴史ある女性だけの歌劇団だ。 私は夫と付き合いだしてしばらくした頃、勇気を出して一緒に宝塚歌劇を観に行こうと誘ってみた。出演者は全員女性はもちろんのこと観客も最近は男性の方もかなり増えてきたが、それでも女性が多く、女性に溢れた世界。 男の人は珍しいしと断れるかと思ったが案外興味を持ったようでエリザベートという名作中の名作を一緒に観劇した。 その観劇は数年前の話で夫に感想を聞いても特段

        • 本当は見たいものだけ見ていたい

          朝仕事に向かう為公園の横を歩いていた。 すると、視線の先にはすごくカラフルで大きめの蛇が死んでいた。 ヒェ!と思って隅っこに寄りながら会社に向かう為更に近づいてみるとそれはただ単にカラフルなネクタイがとぐろを巻いてるだけだった。 そう、私は視力が悪い。 けれど、常に裸眼で歩いている。かと言って全く見えないわけではないし、信号も人も生活する上ではちゃんと見える。小さいものや遠いものがよく見えないだけだ。 以前にも前を歩く男性のリュックにバッタのような黄緑色の虫が張り付いて

          もうゾンビに謝らないと決めた

          この季節がやってきたかぁとテレビを見て思う。 ゾンビに追いかけられて絶叫する女性たちの顔がテレビに映し出されている。最後に見慣れた地球のマークと『UNIVERSAL STUDIO JAPAN』の文字。 ハロウィンホラーナイトの季節がやってきたのだ。関西に住む私たち夫婦はこの時期のUSJが一番好きだ。 しかし、ここ数年は流行病もあったし、それより前もテレビコマーシャルを見ては「行きたいね」「そうだね、行きたいね」と繰り返しているうちに気づけばハロウィンは姿形を消し、クリス

          もうゾンビに謝らないと決めた

          そのラーメンにご執心

          熱しやすいタイプだ。 熱しやすく冷めやすいタイプなんてよく言うが私は冷めるのは結構遅い。気に入ったことがあればあんかけうどんのようにいつまでも熱を保っている。 --- 数ヶ月前、お気に入りの飲食店を見つけた。そこは中華料理のお店で、夫に「死ぬまで同じ店でしか食べられなかったらどこの店で食べたいか」という、全くもってナンセンスな質問をされた時に私はその店と答えた。 その店は、ご存じ「餃子の王将」である。 食は万里を越えるというあの餃子の王将。 最近、餃子の王将が好きす

          そのラーメンにご執心

          エビフライころりん

          ある日の休日。 その日は数ヶ月前にチケットを購入したお笑いライブの日だった。昼過ぎからのライブなのでお昼前に行ってランチをしてから向かおうと決めていた。 珍しくスカートをはいてみたりして、いつものホームセンターやスーパーに行くのとは違う。夫とのデート感がちょっぴりあるお出かけは久々だ。 いつもより長く電車に揺られながら目的地に着いた。ちょうど昼時な事もあり改札を出ると真っ先にレストラン街に向かう。 都会のレストラン街はいろいろなものに溢れている。和食、洋食、中華、その他

          エビフライころりん

          食べたことない物を作って己の雑さが露わになる

          昨今の食品の価格高騰に頭を悩ませている。 肉がほとんど買えなくなった。いや、買おうと思ったら買えるのだが、値段が上がり、価格の表示を見て「高い!今までより○円も高い!」と思うとこちらも意地になってしまい手が出せないでいる。玉ねぎなどの野菜も然り。 おかげで元々料理のレパートリーが少ない上に食材不足で作れないものが増えてしまい、はて、今日は何を作ろうかと頭を悩ませているわけだ。 仕方なくレシピの開拓に挑むことにした。 きっかけは夫の「揚げ出し豆腐食べたいなぁ」という発言。

          食べたことない物を作って己の雑さが露わになる

          最終日こそ有意義な時間を

          7月には毎年5連休がある。 もとい、あった。 そう、2ヶ月前のゴールデンウィークを終えたあたりから楽しみにしていた5連休がついこの間去って行ってしまった。 アディオスと泣きながらハンカチを持つ手を高く上げ左右に振って見送り、早くも来月の夏休みを待ち侘びている。 そんな泣く泣くさよならした連休5日目の最終日、連休が始まる前から、最後の日はなんとか充実させたいという気持ちと5連休明けの仕事に備えて1日家でダラダラしたいという葛藤を脳内で繰り広げていた。 このところ、休日を

          最終日こそ有意義な時間を

          夜の散歩とレモネード

          金曜の夜、散歩をした。 我が家には2匹の犬がいる。 小型犬なので外で頻繁に散歩をする必要はないが、やはりお散歩する?と言うとわかってるのかわかってないのかわからないが、なんだか嬉しそうな顔をする気がするので連れて行きたくなる。 この季節、日中は暑い。 この時期に散歩に連れて行こうものなら、暑くて常に舌を出して「ハァハァ」言っていて心配になるし、アスファルトの温度は大丈夫だろうか、肉球を火傷しないだろうかと何度も地面に触れてみては気になってしまう。暑い日の散歩は危険だ。

          夜の散歩とレモネード

          来世でも会おう

          来世とか前世とかって本当に存在するのだろうか。 自分がこの世から去ってまた何かに生まれ変わっているという事だが今の私には到底知り得ない事だ。詳しく調べるときっと難しい話なんだと思う。 くだらない話の中で「来世なれるなら何がいい?」なんて会話を人生で一度くらいはした事があると思う。なんて答えたかはわからないが今では人とは答えたくない。 特に日本人にはなりたくないなと思う。私が死んだ後の日本なんてさらに悪化している経済状況を思うと、いつぞやの年貢や一揆やいっている時代に逆戻

          来世でも会おう

          実はこう見えてワクワクしてるんです

          今月久しぶりに、あるコンサートへ行く予定がある。 しかもコンサート会場は東京だ。大都会にビビり散らかしている私は、行くのが今から少しばかり恐ろしくもある。しかし、それでもやっぱりコンサートは楽しみにしている。 コンサート経験はあまりない方だと思っている。 普通の人がどれくらい行っているのかは知らないからなんとも言えないのだけれどない方だと思う。というかコンサートのノリというのがわからず正直苦手だ。 私が生き甲斐としているミュージカルは劇場では無言が当たり前であるし、むし

          実はこう見えてワクワクしてるんです

          新しい君が来たから君とサヨナラする

          その日、私は子供のようにワクワクしていた。まるでクリスマスにサンタがやってくる時のように。 仕事から家に帰って夫が作ってくれた3日目のポテトサラダをアレンジした料理を2人で向かい合っていざ食べようとしていた時。 ピンポーン 来た! 季節外れのサンタがやってきた。家のチャイムの音に狂ったように吠え出す愛犬たちをドードーと抑える私に代わって夫が玄関へ向かいサンタさん、もとい配達のお兄さんから荷物を受け取った。 「〇〇 〇〇さんにお届け物です」 今時珍しく丁寧に下の名前ま

          新しい君が来たから君とサヨナラする

          出来立ての味を求めて

          日曜の休日早起きをした。 いつもなら目覚ましはかけず9時10時まで布団の中でゴロゴロするのが予定のない休日のお決まりなのだが、その日は目覚ましをセットして6時半には目覚めた。 実家に用があったのだが、朝しか都合が合わないという事だったので早く行く事になった。けれどこんなに早く起きなくても良かったのだが、ふと実家に寄る前にあるところに行きたいと思い立った。 そこはミスタードーナツ。 実家の近くにミスタードーナツがある。ちなみに私の家の近くにはミスタードーナツはなく出張販売

          出来立ての味を求めて

          鹿使いになったり全力疾走した旅

          GWの間の平日、私たちは奈良駅に降り立った。 大型連休が来るといつもどこかへちょっとした旅にでもと思うけれど、夫婦共に優柔不断な為考えている間に連休が終わる事が多々ある。 この連休の奈良日帰り旅も当日に思い立っての事だった。このご時世で未だ新婚旅行も行けず、ペットを飼ってる事もあり、夫とは出会ってから日帰り旅しかした事がない。 日帰りで行けるところという事で、今回は奈良に白羽の矢が立った。 私は奈良が好きだ。奈良駅周辺のざっくりした地図くらいならわかるつもりだ。20代

          鹿使いになったり全力疾走した旅

          便箋タイムカプセル

          何事も続かないのが私の短所の一つであると自他共に認めていただいている。 noteだってまた期間が空いてしまった。 ようやく好きなことをできるゴールデンウィークだというのに、私はダラダラと過ごしてしまっている。 --- 「便箋ある?」 リビングにいるとダイニングからそう私に問いかける言葉が聞こえた。 「う」 と返事ともつかない謎の言葉を発して私は重い腰を上げあらゆる引き出しを開けた。何度も引き出しを開けては閉めてを繰り返した末に無くて横に置いてある箱に縦書きの退職届

          便箋タイムカプセル