マッスルメモリー ~筋肉はあきらめない~
◆はじめに
この記事は「マイスター・ギルド:暑中見舞!夏のアドベントカレンダー2020」11日目の記事です。
こんにちは。
マイスター・ギルド 開発部の浦西です。
実はですね、メモ程度のつもりで書いていたこのテーマのまま
本日を迎えてしまいました。
えええ...マッスルメモリー...?と、とまどいながらこの記事を書いています。
さて。
最近巷で話題のマッスルメモリーについてご存じでしょうか?
私が初めてマッスルメモリーを体感したのはもう10年前のことになります。
ご存じの方もご存じない方も、少し昔話にお付き合いください。
◆ファーストコンタクト
10年前の夏の日のことです。
私は交通事故に遭いました。
骨盤と大腿骨を折ってしまったので入院することになり、
寝たきり制限を言い渡されました。
ちなみに、人生で3番目くらいに痛かったです。
入院あるあるなのですが、動きに制限のある患者は血栓予防のために超強力なメディキュットみたいな靴下を履かされます。(医療用弾性ストッキング、アンチエンボリズムソックス、と言われるものだそうです)
医療用なのでそりゃもう圧がすごくて、骨折した身体にこの靴下を履かせようと思うと涙なしには…みたいな代物です。すんごくむくみが取れます。
そして、筋肉というのは日常生活でも意外と使っているので、
寝たきりをするとびっくりするほど衰えます。
特に足なんかは自重を支えて動かすパワーを持っているくらいなので、
なかなかのものです。
そのため、この強力な靴下を装着して寝たきりをすると、
ひざ下がとってもスリムになってしまうんです。
当時、私はふくらはぎに自信があり
・足速そう
・スポーツ何やってる?(何もやってない)
・後ろから見た腓腹筋がスゴイ
と
日々称賛の声を浴びていたのですが、
上述の入院生活を3週間ほど送った結果、
すっかり萎んだふくらはぎになってしまったんです。
鍛えていたわけではないし、
もうあのたくましく割れたふくらはぎには戻らないのかなぁ。
それはそれでラッキーだな、スキニーパンツふくらはぎで引っかかってたし。と、寂しいながらも喜んでいたんです。
※スキニーパンツ:2000年代後半に流行していた細身のズボン
しかし
1ヶ月後には割れてるイケふくらはぎに戻ってしまったんです!
特に何もしてません。
なんなら松葉杖でしたけど。
当時は「私って筋肉質なんだな」としか思いませんでしたが、
今思えばあれがマッスルメモリーとの出会いですね。
◆セカンドコンタクト
2度目にマッスルメモリーを感じたのは社会人になってからです。
新しく住み始めた町にクライミングジムがあるのを見つけ、ボルダリングを始めました。
※クライミングの一種としてボルダリングがあるよ!
ウォールが映えると流行したので、
やったことあるよ、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
東京オリンピックではスポーツクライミングが開催されるということで
ワクワクですね。
ボルダリング初回の翌日…
それは筋肉痛による地獄です。
頭を洗うこともままならず
箸の重みに米をボトボト落とし
地球の重力を全身に感じる、そんな日になります。
筋肉痛が酷過ぎて、
カーブを曲がりきれずに原付で歩道へ突っ込んだ、
という悲しい話も聞きました。
そんなスポーツ、ボルダリング。
マイシューズを買い、月間パスを買い、
そこそこ真面目に取り組んでいたのですが
新生活に追われているうちに足が遠のき気がつけば3年経っていました。
再開のきっかけは
「最近ボルダリング流行ってるらしいじゃん。
確か以前やってたよね?連れてってよ!」
というお誘いでした。
時代はインスタグラムが流行しており
写真映えするボルダリングウォールは一躍注目を集めました。
誘ってもこれまで見向きもしなかったミーハーな友人たちが揃って声をかけてきます。現金すぎて気持ちいいですね。
嬉しいので、ホイホイ予定を立てます。
友人連れで訪れた3年ぶりのボルダリングです。
再開初日は翌日来るあの痛みに怯えていました。
怯えすぎて次の日有休を取ったくらいです。
ところが次の日。
あれ、痛くない…?
一緒に行った友人たちは悲鳴を上げながら昼食を取っています。
ははははは!
嬉しくなった私はまたいそいそと通うようになりました。
そして前回は1ヶ月かけて苦労して苦労して登ったあの級の課題が。
なんと数日で登れるようになったんです!
◆マッスルメモリーの存在に気づく
この頃から
「身に着けた筋肉を失ったとしてもまたその筋肉まで到達できる」
「しかも到達するスピードも速い」
「そして一度覚えた動きはなかなか忘れない」
という感覚を持つようになります。
マッスルメモリーという単語は知りませんでしたが、
マッスルメモリー的なものの存在を知覚した瞬間です!
◆確信に変わる
その後もちまちまとボルダリングを続けていましたが、
転機が訪れます。
詳細は割愛しますが、
登れない時期が半年ほど出来てしまいました。
ちょっぴりきつかったTシャツも
筋肉がしぼんでまたゆったり。
しかし、私のマッスルにはメモリーがあります!
今度もさらっと元の身体を取り戻すことができたのでした!
◆マッスルメモリー
ここまでマッスルメモリーというものを
経験をベースにふんわりとお伝えしてきました。
記事を書くにあたって、少しは調べてみるかな、と
一応Google検索してみました。
ここはせっかくなので”Muscle memory”で検索します。
今回はサイエンスの話ではなくエンターテイメントの話です。
なのでまじめなソースより気軽な情報で納得したい気分です。
ということでWikipediaの内容を読んでみます。
Muscle memory has been used to describe the observation that various muscle-related tasks seem to be easier to perform after previous practice, even if the task has not been performed for a while. It is as if the muscles “remember”. The term could relate to tasks as disparate as playing the clarinet[1] and weight-lifting, i.e., the observation that strength trained athletes experience a rapid return of muscle mass and strength even after long periods of inactivity....
-引用-
「”Muscle memory (strength training)”」
『Wikipedia, the free encyclopedia』より。
"2019年9月17日04:32" UTC
URL:https://en.wikipedia.org/wiki/Muscle_memory_(strength_training)
あ...思ったよりまじめなやつ出てきちゃった。
仕切りなおそう。
◆(改めて)マッスルメモリー
Muscle memoryという単語が指すものにはどうやら2種類あるようです。
1つは筋肉の記憶
ある運動に対して筋肉の記憶が作られ、意識せずともその動きができるようになる。というもの。泳ぐ、自転車にのる、楽器を演奏する、自動車を運転する、のような「身に着けるまではあんなに大変だったのに、気づいたら無意識にやってるわ。」という身体が覚えているもの。
皆さんも身に覚えがあるはず!(なんだかイケてる言い回しになった)
実際には脳が覚えてるんでしょうが、
これもマッスルメモリーというのですね。
そしてもう1つが筋記憶
いちど筋肉を身に着けると、
再トレーニング時は初回より早く同じだけの筋肉が着く。
というもの。日本語で「マッスルメモリー」と言われるときに指しているのはこちらですね。
これを踏まえて振り返ると
「身に着けた筋肉を失ったとしてもまたその筋肉まで到達できる」
「しかも到達するスピードも速い」
は筋記憶
「一度覚えた動きはなかなか忘れない」
は筋肉の記憶
ですね。
マッスルメモリーは近年(1990年ごろ)から現在にわたって研究されていて現象は確認されているけれども、メカニズムとしてこれだ!というものが特定されているわけではないようです。
・筋細胞の核の数が増え、それが維持されているから
・筋肉の遺伝子のスイッチがONになって記憶されているから
というような説が有力なようです。
気になる方は調べてみてください。
一説には10年以上昔の筋記憶でも有効である、という話もあるようです。
◆結局これって何の記事?
マッスルメモリーをしらべるのについつい夢中になってしまいましたが、
そもそもこの記事は
「マイスター・ギルド:暑中見舞!夏のアドベントカレンダー2020」
の一環として執筆しております。
弊社はシステム開発の会社であり、
決して筋トレを語る会社ではありません。
※そのため、内容の正確性は保証できません。話半分でお願いします。
すこし脱線するのですが
最近、とってもオタクにやさしい時代がきていますよね。
とても素晴らしいと思います。
私自身はオタクの地位が低い時代を生き抜いたせいか、自分をオープンにすることに、まだ少しためらってしまうところがあり、今回は筋肉の話に逃げてしまいました。ですが、きっと弊社はどんな自分をオープンにしても受け入れてくれる場所だと思います。
さて。
こんな私はコーディングが苦手なエンジニアとして生きています。
学生時代に後輩に後ろでため息つかれたのがトラウマです。
少し真面目な話をすると
誰かの人生をちょっぴりHappyにする
そんなサービスや製品を生みたいと思ってエンジニアになりました。
そして、その道を一度あきらめました。
私の場合は結婚・出産・育児、という女性にありがちな理由ですが、
道を外れてしまうとまだまだ再挑戦が難しい社会だと思います。
0歳児の保育園が決まっていない状態で
リモートからスタートできて
パートからOKで
前職と別業界で
しかもブランクあり
という、なかなか難易度高めの条件を快く受け入れてもらい、そしてコードを書くのが苦手な私でも、自分ができる役割をこなすことで、エンジニアとして働けています(自分調べ)
お察しの通り弊社は、
「業務として行っているアドカレなのに
記事のラインナップがまあまあ狂っている」
そんな会社です。
でも、再挑戦のチャンスをくれたのは弊社でした。
狂ってるだけじゃないんですよ。
◆まとめ
何度でもどんな状態でも
抱いた想いがある限り
人は挑戦することができます。
それって、なんだかちょっぴり
マッスルメモリーと通じるところがありませんか?
ゴールが見えないまま書き出した本記事ですが、
なんとなくいい感じにまとまりましたね。
「身に着けた筋肉を失ったとしても
次に身に着けるときは初回にかかった時間より
短い時間でその筋肉まで到達できる」
出産でゆるみきったBodyですが、3つに割れた腹筋を再び手にするために、私も努力を続けようと思います。
もう1度、筋肉着けてみませんか?
※筆者のこだわりにより筋肉は「着ける」ものとして記載しております。
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