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#1 エクソシストに670体の悪魔を祓ってもらった話

ーわたしの人生、今後もうこれ以上の面白いネタは生まれないだろう。
そう思っていました。ほんの最近までー

ネタとして時々お話ししているので、
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、
わたしは死神、狸、狐、地縛霊、色情霊その他もろもろ、
合計134体の霊に憑かれていた時期があります。

そいつらを一斉に浄霊してもらった瞬間に、うつ病だと思っていた症状が
嘘みたいに消えて、ついでに翌日体重が2キロ減りました。
一生擦り続けられる、わたしの鉄板ネタです。

当時は何かがあったわけでもないのにずっと涙が止まらなくて、
とにかく体が動かなくて。
仕事はおろか、衣食住に関わる基本的なことすら
まともにできなくなっていました。
そんな状態で心療内科の初診の日を待っている間に
見つけた浄霊整体。

「こんな死神がついてたら普通は自殺してるんだけどねー。
強いねぇー。」

と、
素直に喜べない褒められ方をしながらお祓いをされて。
やらせのような心霊番組のようなことが本当にあるのかと、
まさか自分自身の身体で体験することになるなんてと、
本当に驚きました。


この話に興味を持って、
わたしを浄霊してくれた方の元に行った友人はみんな、
心なしかがっかりして帰ってきます。

「わたし、4体しかついてなかった...。」

「はるかちゃんは130体とか言ってたんですけど、
わたしはなんで13体なんですか?少なくないですか?って聞いたら、
あの子はちょっと特例ですから...って言われたよ。」

いつもそんな報告を聞くのです。
なのでこれを読みながら不安になった方がいらっしゃったら、
どうか安心してください。
100体もついているなんていう事態は
本当に異常で稀なことなので、ほとんどの方は大丈夫です。

あれから何年も経って、当時よりも確実に強くなったし、
もうこれ以上の体験をすることはないだろう。
そう思っていたんです。

ですがここにきてまさかの、
134体の記録をあっさり更新してしまいました。
日本の神や霊という類のものではなく、
悪魔や魔物が憑いていたようです。
いちばん強いやつはなんと、
わたしが8歳の時からのお付き合いお憑きあいだったようで。

その数670体。
134体を大きく上回る数値。
憑いている霊の数、自己ベストの記録更新です!
ぜんっっっっっぜん嬉しくない!!!!!
けど経験としては、ネタとしては、不本意ながらちょっとおもしろい...。

その670体を祓ってくださった、
いわゆるエクソシストの方にお会いしてきたので、
記憶が鮮明なうちに文章に残しておこうと思います。

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予約の日。
指定の時間に、先生の奥様が駅まで迎えにきてくださいました。
自力で先生のもとに行こうとすると、
自分が祓われることに気がついた悪魔がカーナビを狂わせたり、
体調不良を起こしたりして、予約したのにそもそもたどり着けない。
なんて事もよくあるそうです。

ご自宅で待っていらした先生は穏やかそうな男性。
お坊さんのような整体師さんのような雰囲気です。
その穏やかな雰囲気に似つかわしくない、
ゴツゴツしたシルバーの指輪がいくつも、
両手の指に光ります。

最初に、
心霊スポットに行ったことはあるか?
家族に霊感がある人はいるか?など、
少し質問をされたりお話をする時間がありました。

また事前に自宅の写真を撮影しておくと、
自分の家に霊がいるかどうかも見てくれます。
希望すれば結界も張ってもらえます。

ここで言われたのが、
「あなたは自分に霊感があるということをもっと自覚したほうがいい。
本当は持っている力を、見て見ぬふりをして生きるのは危険です。
命に関わります。」

ということでした。
目を見たらその人が霊感があるかどうか分かるそうです。
ちょっと反省しました。


お話がある程度進んだところで、
おもむろに先生がつけている指輪を外しました。

「ちなみに僕がこうやって、今つけている指輪を外すと何か感じますか?」

と、問いかける間もなく、
先生が指輪にふれた瞬間から急に泣き出すわたし。
内臓ではない体の奥のあたりがゾワっとして、少しパニックになりました。

「僕の力は強すぎるから、
普段は普通の人間として生きるために縛りをつけているんです。
本当はこんな指輪、趣味じゃないしつけたくないんですけどね。
指輪を外したことで、抑えている力が解放されたから、
そうやって中の奴らが反応するんです。
目の前にいるこの人間には勝てない、今から祓われるんだって
認識して怖がっているんですよ。」

そんな説明をしながらもう一度先生が指輪をはめると、
ピタッと泣き止むわたし。
そしてフラフラのわたしの体を支えて
フォローしてくださる先生の奥様。

何とか落ち着いたところで、
先生が半紙に筆で何かを書き始めました。
お祓いに使うお札を準備しているようです。
その光景を見ていると、また泣き出すわたし。

お祓いの呪文のようなものを書いているので、
やっぱり中の悪魔が嫌がって反応してしまいます。

すごく不思議な感覚なのですが、
この時わたしは確かに泣いていて、
苦しいような怖いような感覚を感じています。
ですがその一方で、
泣いている自分を客観的に見ているような意識はちゃんとあって、
これから何が起こるんだろう...と、
ちょっとワクワク楽しくなっています。

そうこうしているうちにお札の準備が整ったので、
早速悪魔を祓います。

ーつづくー

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こんにちは!総勢134体の霊に憑かれ、死神に愛された女です。 このたび、134体の数を大きく上回る、670体の悪魔や魔物に愛されてしまって…

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