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相対的な世界 二元論の観点から

私(わたくし)たちが生きているこの世界は、相対的な世界である。光があれば影がある。陰と陽の考え方もそうだし、表があれば裏がある。そして意識があれば無意識がある。

基本的に精神分析などの心理療法は無意識の側を探求する。いかに無意識の部分を理解して意識化するかが大切とされる。私たちが日々している選択は自分の意識が選んだものなのか、無意識が勝手に選択したものなのかがわからない。

お茶の世界にもおもてとうらがあるらしい。すべての物に光と影などの二元論があると前提したときに、例えばタロットカードを1枚めくってその中に光と影を探してみようと心掛けることが出来る。

心理学の教科書でルビンの盃というものがある。図と地という考えである。図が意識で地が無意識である。しかし、見方を変えたり、違う見方があると知識で教えられるとたちまちに図と地は入れ替わる。つまり光と影、意識と無意識などは固定的なものではなく流動的で相対的なものであることがわかる。

タロットカードにはいくつもの、影の部分、秘密の暗号、アルカナが隠されていると言われている。アルカナの暗号を教えてもらったり自分で見つけた瞬間に図と地が入れ替わる。つまり今まで見ていた世界がまるっきり違うように感じられる。

人はこの世を固定されたものとして見ることは不可能で、日々移り変わる不安定なものとして体験している。しかし、それを無理やり固定した見方で見ようとするとそこに精神的なひずみが生じる。意識と無意識のアンバランスである。

タロットカードをフラットな目で見つめると同じカードでも違った見え方や意味が浮かび上がるし、暗号の見方を教えてもらうといっきに心の流れが動き出す。

裏が変わると必然的に表が変わる。それが心が変わると現実が変わるという意味なのかもしれない。そのためにはカードの中の二元論を見つけ出すように意識することだ。そうして自由に図と地を入れ替えるように遊べば良い。

すると、夢を現実のように生きることが出来るし、現実を夢のように生きることが出来るのである。

光と影が統合するとき、錬金術師たちが追い求めていたエリクシールが創造される。

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