見出し画像

久留米に来たら絶対にココイチのカレーらーめんを食うべし!!

みなさんはCoCo壱番屋がカレーらーめんというメニューを展開しているのをご存知だろうか。
カレーらーめんとは読んで時の如くカレーの中にラーメンが入っている。
いや、ラーメンのスープがカレーと言った方がいいのだろうか。
まあ、ようはカレーうどんのラーメン版である。

カレーらーめんはカレーらーめんを提供しているCoCo壱番屋の店舗ならどこでも食べることができる。
だが、私はこのCoCo壱番屋のカレーらーめんは福岡県久留米市で食べるのが粋だと思っている。

遡ること数年前。
あれは私が久留米市に引っ越してきたばかりの頃。
車で走っていると赤い背景に黄色い文字で「カレーらーめん」と書かれた看板を目にした。
それはCoCo壱番屋久留米苅原店に掲げられた看板だった。
「カレーらーめんって(笑)」
それが私の最初の感想だった。
だってカレーにラーメンである。
味の濃い物と味の濃い物を合わせている。
いくらなんでもやりすぎだ。
それに久留米は博多に負けず劣らずラーメンの聖地、というか激戦区。老舗のラーメン屋がいくつも連なり、さらにそこに修行を積んだ新規のラーメン屋がオープンしてくる。
ラーメン屋なんて選び放題。
久留米に住んでいる間に全ての久留米ラーメンを食べきれないかもしれない。
そんな土地でわざわざチェーン店のCoCo壱番屋のラーメンなんて食べなくてもいい。

そんな風に思っていた時期が俺にもありました。

久留米に住み始めて数ヶ月。
やはり勝てない。カレーらーめんという圧倒的字面。
別に家から店まで遠いわけでもないので寄ってみるかと思い、行くことにした。
当時はCoCo壱番屋久留米苅原店は二店舗に分かれていた。
一つが皆さんがイメージするCoCo壱番屋の店舗。
もう一つがカレーらーめんのみを提供する麺屋ここいち。
麺屋ここいちの店舗には赤字の背景に黄色い文字で「カレーらーめん」と書かれている。
カレーらーめんを食べようと思ったら、普通のCoCo壱番屋の店舗ではなく麺屋ここいちの店舗に足を踏み入れなければならなかった。
麺屋ここいちの店舗内は比較的、というかかなり狭かった。
ほんとに地方の老舗のラーメン屋のような内装だった。
平日のお昼時に行けばスーツ姿や作業着姿のおっさん達がわんさかいた。
たしかランチタイム時は白ごはんはおかわり自由だった記憶がある。
自分で炊飯器の蓋を開けておかわりをするセルフサービスだったはずだ。

時は流れ、久留米苅原店の麺屋ここいちの店舗は閉店した。
その代り普通のCoCo壱番屋の店舗内でカレーらーめんを注文できるようになった。
さすがに家族連れや数人で来たお客さんへの配慮だろうか。
家族でココイチにやって来て「お父さん、そんなにカレーらーめん食べたいならお父さんだけ隣の店舗に行ったら?」なんて身内から言われたら、お父さんは泣くしかない。
これで良かったのである。みんないっしょでみんないい。

さて、前振りが長くなったが、このカレーらーめんをなぜ久留米で食べるのがそんなにいいのか解説していきたいと思う。
ちなみにこの記事を書くために、私、CoCo壱番屋で再度カレーらーめんを注文してきた。

今回注文したのは「うまこくカレーらーめん ¥650(税抜き)」である。
うまこくカレーらーめんはココイチのカレーをベースにスープを仕立て上げた基本の味。
このうまこくカレーらーめんを私、4辛で注文した。
ふふふ、うちも男なのん。普通辛なんて弱なことはしないん。
しかし、5辛にする勇気もない。いや、ほんとは6辛に挑戦したいのだが、以前5辛に挑戦した結果口の中が辛くてしびれてしまった。食べれないほどの辛さではなかったが、味をほとんど感じず完食してしまった思い出がある。
なにも外食をして味を感じずに食べ終わることはないだろ、という冷静なセルフツッコミのもと、6辛にするメリットがあまりないのである。
まあいずれ6辛に挑戦する勇気が湧いたら試してみる。

さて、話が逸れたが、私はカレーらーめんとは別にもう一つ注文した。
それが白飯である。

ラーメン屋でラーメンと白ごはんを注文する文化を、私は福岡に来て初めて知った。
私は福岡に来る前広島に住んでいたが、広島ではラーメンといえば中華そばで、中華そば単品で食べるものだった。サイドメニューといってもせいぜい餃子くらいのものである。
それが福岡ではまるで豚汁に白飯をつけるかの如く勢いでラーメンと白飯を一緒に注文する。文化的衝撃だった。
カレーらーめんを食べる際、私はいつもエヴァンゲリオンでミサトさんがカップ麺にカレーをかけるシーンを思い出す。
あのシーンで、シンジくんとリツコさんは露骨に嫌な顔をする。
あの時代のあの頃はまだカレーラーメン的な食べ物が浸透していなかったのだから、シンジくんとリツコさんの反応は当然。私も当時リアルタイムで見ていて「この女(ミサトさん)なんちゅーことしてるんだ...」と絶句した記憶がある。
時は流れて西暦2019年。セカンドインパクトが起きなかった現代日本ではカレーラーメンは市民権を得て、「ゆるキャン△」では美少女達が美味そうに食う食べ物へと変貌を遂げた。
今ではカレーラーメンという食べ物を忌み嫌う人間はいなくなった。
汚れなき浄化された世界。

さて、話が逸れたが、なぜCoCo壱番屋のカレーらーめんと久留米の相性がいいのか。
それはこちら...、

ココイチのカレーらーめんは麺が太めである。

CoCo壱番屋のカレーらーめんの麺には普通麺と太麺がある。
どっちを選んでも、まあ、割と太い(笑)。
この太い麺のラーメンというのが、福岡県内のラーメンの中でも実に久留米っぽいのだ。
同じ福岡県内のラーメンでも福岡市の長浜ラーメンは極細麺だ。魚市場で働く人達のために短時間でラーメンを提供する必要があったため、すぐに茹で上がる極細麺が使われたと言われている。
長浜ラーメンの影響を受けた博多ラーメンも基本的には麺は細麺。
太い麺は久留米ラーメンの特徴なのである。

カレーらーめんと白ごはんがあれば昼飯は最強なのである。
他にはなにもいらない。
なるべく1000円以内で昼食を済ませるために他にはなにも頼まない。

!?
いつの間に。
知らない内に私はからあげを頼んでいたようだ。
いや、だってからあげの写真を見たら頼みたくなるんだもの。
まるで「今日は酒を買わない」と決めたのに気づいたらストロングゼロを買っていたときのような感覚。

カレーらーめんと白飯とからあげ。三種の神器が揃った。
まずはカレーらーめんを食す。
太麺を箸で混ぜ、口の中に流し込む。
最初はいい。
辛さが襲ってこない。
「あれ、6辛いけたんじゃね?」と自分の中で過信が生まれる。
しかしそれはうぬぼれ。勘違い。
後から辛さが襲ってくる。
まるで居合の達人に切られて、切られた直後は切られたことにすら気づいてなかったが、後から自分の体が崩れ落ちるようなもの。
口の中にカプサイシンの刺激が広がる。
からあげに添えられていたキャベツを咥えて辛味を抑制する。
白飯を口に放り込む。
辛味が収まったところで再びカレーらーめんを食べる。
炭水化物に飽きたらからあげを食べる。
からあげの熱が口の中の辛味を呼び起こす。
水を飲む。
ココイチの水はセルフだ。
グラスが空になれば補充すればいい。
まだ予備の冷水は十分にある。
麺がなくなってきたところで、今度は白飯にカレーらーめんのスープをかける。
後追いという食べ方。カレーらーめんと白飯を一緒に頼んだ者のみに許された必殺技。
「今日はカレーライスにすべきか、カレーらーめんにすべきか」と悩んでいるおじさんを救う唯一の方法。
世間はおじさんに冷たい。タピオカ店に立っていただけでネットでネタにされるこのご時世。CoCo壱番屋のランチタイムのみがおじさんに微笑んでくれる。
からあげを完食。
スープの量と白飯の量に気をつけつつ、カレーらーめんを完食。
白飯の最後の一口、こいつだけはスープがかからないように守ってきた。
そう。
口の中が辛くなった最後の一口は、こいつでしめる。
白飯に、ありがとう。
カレーらーめんに、さようなら。

そして、CoCo壱番屋に
ごちそうさま。

満腹になったところで冷水をしこたま飲み、レジに向かう。
お会計は1000円を超えた。
仕方ない。
からあげを食べたかったんだ。

さて、福岡に来たら久留米でカレーらーめんを食うべしと唱えてきたが、実はこのカレーらーめんを福岡で食べようと思ったら久留米に行くしかない。
久留米以外のCoCo壱番屋でカレーらーめんを食べようと思ったら小倉に行くか、九産大に行くか、八女に行くしかない。
以下、2019年6月17日現在、福岡県内でカレーらーめんが食べられる店舗。

九産大前店
福岡県福岡市東区松香台一丁目7-26

久留米西鉄駅前店
福岡県久留米市東町38-37岩崎ビル1F

久留米苅原店
福岡県久留米市国分町1527-1

八女大島店
福岡県八女市大島字茶ノ木田169-1

小倉南インター店
福岡県北九州市小倉南区徳吉西一丁目7-5

なぜか福岡の中心街、天神や博多では提供してないのである。
福岡県筑後エリアの充実っぷり。
やっぱりこれってカレーらーめんの麺の太さと関係してるんだろうか。

K.Takeshita

KYism本編はこちら

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?