14.寿命を伸ばし、若さを保つ秘訣
体のエネルギーの多くは消化関係に消費されて、消化活動は体にとって大きな負担でした。
ですから、体のサイクルに合わせた食事パターンでよく噛んで食べると消化の負担が軽くなって、活動のエネルギーに余裕が出てくるわけですが、
消化の負担を軽くすると寿命が伸びて若さを長く保てる
ことも分かってきました。
東海大医学部でネズミの小食実験がありました。
2つのグループに分けて、一方は普通に食べさせ、もう一方は80%のカロリーしか食事を与えないようにしたら、
小食グループの寿命が1・5倍に伸びたのです。
60%のカロリーにすると寿命が2倍に伸びたという実験結果もあります。
寿命が伸びただけでなく若さを保つ効果もありました。
普通食のネズミは毛並みが荒く年老いて見えますが、小食ネズミは毛並みが美しく若々しいままだったのです。
米国立衛生研究所にある加齢研究所では15年にも渡ってサルの小食実験を行ないました。
30匹づつの2グループに分けて、一方には腹一杯食べさせて、もう一方は腹7分目です。
15年後の小食グループの死亡率は満腹グループの2分の1でした。
これらは動物実験での結果ですが、人間にも当てはまることが認められています。
日本綜合医学会名誉会長を務め、現代医学に限界を感じて薬や手術に頼らない自然治癒を50数年間実践研究された甲田医院院長の甲田氏は
著書「最強の健康術」のなかで書いています。
「健康を守るには小食しかないというのが、長年の経験から得た結論で、それが真理であると、確信しています。
試しに、体調が悪いと思ったら、食べる量を減らしてみてください。
他の悪い習慣はつづけたままでかまいません。
食事の量を減らすだけで体調がよくなり、血液検査の数値が改善するはずです。
食べ過ぎがいかに体調不良の原因になっているか、実感できるでしょう。
理想は腹六分目ですが、それは難しいでしょうから、せめて腹八分目を心がけてみてください」
甲田氏は「長生きをしたければ、朝食を抜きなさい」と、「まず朝食を抜くこと」を勧めておられます。
朝食を摂ると、血液が胃腸のほうに回って、腎臓の働きが鈍って老廃物の排泄が悪くなって、体液や血液が汚れるからです。
鶏の心臓の細胞実験を思い出してください。
細胞に栄養を与えて老廃物を取り除いてやるといつまでも生き続けることができますが、老廃物を取り忘れたらすぐに死んでしまいました。
朝4時〜昼12時までは排泄のサイクルで消化活動が弱いですから、朝食を取ると余計に胃腸に血液が取られて腎臓の活動が鈍るわけです。
腎臓は老廃物を取り除いてくれる器官ですから、そうして体液や血液に老廃物が増えると細胞環境が悪くなって弱ってしまいます。
情報がつながってきますね。
現代の病気の大きな原因が美食と過食であることは常識になってきていますが、
小食にするだけで老廃物が除去されるようになって、寿命も若さも保てるというのは大きな希望だと思いませんか?
この小食情報では何を食べるかは自由です。
小食にするだけで効果を得ることができますが、
これに合わせて
・何を食べたらいいか?
・どんな風に食べたらいいか?
を取り入れていくと更にパワフルになります。
ということで、体がどんな食べ物をどんな風に食べることを求めているのかをチェックしていきますね。