スマホとラーメンとおっさんの憂鬱
昼間に街のラーメン屋でふと目に入った、スマホを睨みつけながらラーメンをかき込むおっさん。せわしなく画面をスクロールする指、麺をすすり上げる音、湯気も味もそっちのけで画面に夢中だ。そんな姿を見て、「何をそんなに急いでるんだろうな」とつくづく思った。日々のタスクに追われ、目の前の一杯をじっくり楽しむ余裕もなく、ましてや手元のラーメンすら愛でることなくスマホ画面に吸い込まれているような…完成しきれない大人の哀れな図だな、と思った訳だ。
この状況、滑稽でしかない。せっかくの昼ご飯だ、うまいものを頼んだんだろう?なのに、その一杯に全神経を向けることもできず、虚無的にスマホ画面を見つめる。ああ、「忙しさ」ってのは確かにあるだろうさ。でも、もしも本当にスマホなしでは何も感じられないんだとしたら、その「成長の過程」ってのは一体どこで止まったんだろう?いっそ、見なかったことにした方が心の平穏を保てるんだが…まあ、そこが俺も未熟なところだろうな。
おっさんよ、君のようにはなりたくない、そう感じた瞬間に俺は再認識したのさ。「飯は飯、スマホはスマホ」ってな。たまにはラーメンのスープの一滴一滴に集中し、満足感を味わってみろよ。スマホに映る数字やら通知よりも、目の前の丼の中にもっと大事なもんがあるんじゃねえのか?もしかして、自分がどれほど形だけの「おじさん」になり下がってるかすら気づかずにスマホを見続けているのかもしれないが。