弁護士を訴える前に、自分の口を弁護しろ
訴えるぞ、と威勢よくSNSで吠える人々がいる。しかし、訴訟はそんなに簡単なものではない。まず開示請求、次に裁判、さらには弁護士費用――これだけで80万近くが消えます。そして勝ったところで相手が無敵の人(無資産)ならば、損害賠償は絵に描いた餅。結局、裁判に勝とうが負けようが、元を取るどころか、こちらが大赤字です。
この現実を知らない人は、訴訟を「正義の鉄槌」だと信じているのでしょう。しかし、その鉄槌を振り上げる前に、まずは自分の正気を確かめるべきです。実際、ほとんどの「訴えるぞ」発言は、相手を脅すためのハッタリですからね。本気でやる覚悟もないのに法廷をちらつかせるのは、まさに「法の威を借る狐」そのもの。もっとも、狐ならまだ狡猾ですが、SNS上のそれはせいぜい駄犬の遠吠えといったところでしょう。
結局、訴訟とは覚悟と金がなければ成立しません。「訴えるぞ」とSNSで叫ぶ暇があるなら、訴訟にかかる金額と時間、そして自分の人生に本当にそれが必要かを冷静に考えるべきです。さもなければ、裁判所ではなく鏡の前で自分を訴える羽目になるかもしれませんね。