阿部氏を回顧してみた

阿部氏のそつのない話法においては総裁候補の中でも群を抜いていた。ライバルの石橋氏は話が長く「自民党評論家」の色彩が強く遠目から見ている党員からは受けが良くても身近な議員さんからはリーダーとして頼もしくは映らなかった。阿部氏の掲げる「戦後レジームからの脱却」「自由で開かれたインド太平洋」「働き方改革」というシンプルなフレーズはとてもリーダーっぽかったのである。野党からの攻撃もしのいだ。これもリーダーっぽいのである。与党の議員さんにとっては党の顔が饒舌で歯切れのいい阿部さんであることはとても大事だったのである。自民が賢く見えるから。
外交はロシアと共同でガス田開発、アメリカからは武器の購入という形で大国の機嫌を損なわない政策で乗り切った。この間小池氏の野心に翻弄された最大野党は簡単に分裂した。これも阿部長期政権を結果的に支えた。

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