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服薬カレンダー作成(FileMaker)


FileMakerとは?

FileMakerは、Appleの子会社であるClaris International Inc.が開発したデータベース管理システムのことです。1985年にリリースされた歴史のあるソフトウェアですが、令和の現代においてもバージョンアップが続けられており、日本国内では20万以上の組織で利用され、その人気の高さが伺えます。収集したデータの蓄積や管理ができる点は他のシステムと同様ですが、FileMakerは数あるシステムの中でも「操作が簡単」という特徴があり、初心者にも最適なデータベース管理システムとして定評があります。

(引用)

服薬カレンダー作成システム作成の理由

在宅を専門に日々の薬局で仕事をしていると、薬の飲み忘れの問題には定期的に直面します。マンスリーやウィークリーのカレンダーは安価で購入しやすいですが、デイリータイプで使いやすいカレンダーを見つけられませんでした。紙媒体のカレンダーをハサミ等を使って加工しているようでは、日々の業務に追われる中では時間のねん出が難しいです。そのためにFailMakerを使って服薬カレンダー作成システムを作ることとしました。

使い方

①患者登録をする

患者名のところに患者氏名を入力します。


そののちに左詰めで用法を入力します。今回は毎食後寝る前の用法のパターンです。ドロップダウンリストを作成してますので用法の空欄をクリックすると複数の用法が表示されます。
用法を入れたのちに上部の”日めくり”ボタンをクリックします。そうすると患者登録画面からカレンダー作成画面に飛びます。次の②の画面がそうです。

②Start日付を設定する

Startボタンをクリックするとマンスリーカレンダーが開きますのでカレンダー開始初日を選びます。今回は仮で11/27にしています。
そののちに何日分のカレンダーを作成するかを下部のカレンダー作成のボタンから選びます。14、21、28日分はよく使うのでボタン作成しています。それ以外の時は+1ボタンで調整できます。(30日分の場合は28日ボタン×1、1×2です)
そののちに用法にあったカレンダー印刷ボタンを押します。そうすることで下部③の画面に切り替わります。

③印刷する


ここまで出来たら、あとは印刷すれば出来上がりです。
簡単な手入力とボタン操作でデイリーカレンダーが作成できます。
各用法のところに一包化した薬(用法ごとに袋に入れてひとまとめにした状態)を貼り付ければ、在宅現場で使用できます。

雑談

今回は、FailMakerを使用して簡単なシステムを作ってみました。
日常業務の時短かつ、患者満足度の上昇につながればいいと思っています。とりあえずは、デイリーカレンダーを希望された患者様に使っています。今後はどうしましょうか?カレンダーを使うことで、どれくらい飲み忘れが減ったかなどの統計を取っても面白いかもしれません。使用者が増えれば数値化し、ポスター発表のツールとしても使えるでしょうか?そう考えると、これからの使用を考えるだけでワクワクしますね。
最後に、このシステムで在宅現場で薬の飲み忘れが1回でも減ると良いと思っています。抗血小板薬など飲み忘れると命にかかわるような薬もあります。それらの薬を確実に飲んでいただくために、患者さんの生活の一部に溶け込み、気が付いたらこのカレンダーに目が行くようになってもらえるといいですね。


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