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生きていることに気がつく。
「亡くなったことに気づかずにまだ彷徨っています」
画面の向こうの霊能力者が苦悶の表情で言った。女性アイドルや芸人が「え〜!」とか「キャー」とか言った後、霊能力者はその霊の人生について話しはじめた。
「亡くなったことに気がつかない」という話はオカルト話ではよく耳にする。不本意だったとか急だったとか自らだったとか理由は色々あるらしいのだが、自分の置かれた(置いた)状況を自分のことだからという理由で
新宿で朝食を#100文字ドラマ応募作品
22年間大切に(過保護に)育てられた主人公。一人暮らしを機に世の中を知りたいと一念発起、毎週金曜夜から朝まで新宿で過ごすようになる。時には危険な目に遭いながらも、大事な場所や友人が出来、主人公は様々な人と関わる中で成長していく。
聞こえレベーター#100文字ドラマ応募作品
都内某所某ビル内、ひっそりとしたエレベーター。それは乗ると乗り合わせた人同士が気持ちを読み合うことができる不思議なエレベーターだ。使い方や巡り合わせによって、悲劇が起こり、幸福を呼び、珍事が巻き起こる。
ジャパニーズインディア#100文字ドラマ応募作品
主人公(28歳)はパワハラに耐えかね勢いで退職。ジャパニーズインディアとの評判を耳にした主人公は高円寺に降り立つ。缶の酒を片手に探索する主人公は様々な個性的な人物と知り合い、巻き込まれていく。
400円の麦茶は110円の麦茶の味がする
昔から算数も数学も苦手で、塾に通ったりもしたけれどどうにも授業のスピードについていけず、高3のクラス選択では元々そのつもりだったとは言え、私立文系を選択せざるを得なかった。
数字という概念は未だによくわからない。
何分の1、と言われても「それが自分に当たるかなんて結局運命だな」と思ってしまうし、何割引というのもぼんやりなんとなくでやり過ごしている。どうも数字とは相性が良くなさそうだ。
とはいえ
決まった時間に決まった服で訪れると会える猫の話
散歩が趣味です。
とにかく家にいたくないのと、歩いている方が頭が動く気がするので缶ハイボールを片手に夜の住宅街を大人しく彷徨っています。
だいたい23時以降。ある場所に深緑のロングスカートを履いて行くと必ずと言ってもいいほど現れる猫がいるのです。
このロングスカートがミソ。他のスカートやパンツだと会えません。フェチなんですかね。猫から見た人間の服の趣味とか見当もつかないけれども。
「ニャアーン