アグレイ

珍事に飲まれる飲酒ニスト。

アグレイ

珍事に飲まれる飲酒ニスト。

記事一覧

無沙汰しております。4年ぶりのご連絡となってしまいまして申し訳ございません。

長らくのご無沙汰、大変失礼いたしました。アグレイです。 4年ぶりのご連絡となってしまい、申し訳ございません。 お変わりございませんでしょうか。 最後にお会いした時…

アグレイ
1か月前
1

白い犬

賢い犬の動画を見た。 認知能力がえらく高い。 数字や物の名前を覚えていて、言われればとってくるし、どっち?と差し出されれば正確に選択する。 そんなものを寝る前に見…

アグレイ
4年前
5

深夜のコンビニにて

深夜の散歩は日課のようなものだ。 誰もいない道を控えめに歌いながら歩く、 片手にはハイボール。 エモーショナルな曲を聴きながら、 知らない道を知らない人のふりをして…

アグレイ
4年前
4

生きていることに気がつく。

「亡くなったことに気づかずにまだ彷徨っています」 画面の向こうの霊能力者が苦悶の表情で言った。女性アイドルや芸人が「え〜!」とか「キャー」とか言った後、霊能力者…

アグレイ
4年前
2

残り16文字

好きなライター、というか小説家、というか、まぁそんな感じの人がいる。 何故好きかというと、好きな小説に登場してきそうな人だから。アニメ化した時にキャラデザしやす…

アグレイ
4年前
4

暇かつ孤独よ

暇だが孤独でない。 孤独だが暇ではない。 暇と孤独は必ずしも一致しないが、 年末年始はこの「暇かつ孤独」を自覚せざるを得ないことが多いのは私だけだろうか。 行きつ…

アグレイ
4年前
1

新宿で朝食を#100文字ドラマ応募作品

22年間大切に(過保護に)育てられた主人公。一人暮らしを機に世の中を知りたいと一念発起、毎週金曜夜から朝まで新宿で過ごすようになる。時には危険な目に遭いながらも、大…

アグレイ
4年前
3

聞こえレベーター#100文字ドラマ応募作品

都内某所某ビル内、ひっそりとしたエレベーター。それは乗ると乗り合わせた人同士が気持ちを読み合うことができる不思議なエレベーターだ。使い方や巡り合わせによって、悲…

アグレイ
4年前
5

ジャパニーズインディア#100文字ドラマ応募作品

主人公(28歳)はパワハラに耐えかね勢いで退職。ジャパニーズインディアとの評判を耳にした主人公は高円寺に降り立つ。缶の酒を片手に探索する主人公は様々な個性的な人物と…

アグレイ
4年前
2

400円の麦茶は110円の麦茶の味がする

昔から算数も数学も苦手で、塾に通ったりもしたけれどどうにも授業のスピードについていけず、高3のクラス選択では元々そのつもりだったとは言え、私立文系を選択せざるを…

アグレイ
5年前
2

決まった時間に決まった服で訪れると会える猫の話

散歩が趣味です。 とにかく家にいたくないのと、歩いている方が頭が動く気がするので缶ハイボールを片手に夜の住宅街を大人しく彷徨っています。 だいたい23時以降。ある…

アグレイ
5年前
3

前髪の断髪式

浪人していた頃、映画の「アメリ」にハマって、前髪を自主的に切り落としたことを思い出した。 断髪したときも雪が降るか降らないかギリギリ瀬戸際と言った感じの寒い日だ…

アグレイ
5年前
3

家の鍵を探して

1年ほど前の話。 家の鍵をなくしました。 家の前で、リュックに触れて気づいたのだが、チャックが開いている。あれほど、バッグのチャックと社会の窓は閉めなさいと自分…

アグレイ
5年前
2

テスト

何かを続けたくなったのでこのアプリをダウンロードした。 128GBのiPhoneだから余裕があるし、 万一このアプリにお眠りいただくことになっても容量上はあまり問題はない。 …

アグレイ
5年前
2
無沙汰しております。4年ぶりのご連絡となってしまいまして申し訳ございません。

無沙汰しております。4年ぶりのご連絡となってしまいまして申し訳ございません。

長らくのご無沙汰、大変失礼いたしました。アグレイです。
4年ぶりのご連絡となってしまい、申し訳ございません。
お変わりございませんでしょうか。

最後にお会いした時わたしは20代後半でしたね。心身ともにバランスを崩し、
常に何かに迷い同じところをぐるぐる回っているような、
周りから見たらご心配、ご迷惑をおかけしてしまう状況だったかと存じます。
その節は様々にお心遣いいただき誠にありがとうございまし

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白い犬

白い犬

賢い犬の動画を見た。
認知能力がえらく高い。
数字や物の名前を覚えていて、言われればとってくるし、どっち?と差し出されれば正確に選択する。

そんなものを寝る前に見たものだから、変な夢をみた。
犬が人の言葉を話すのだ。
「おい、飯くれよ〜」
そしていつまでもどこまでもつけて来る。 
同じ言語を持たない者と分かり合うのは
ニャウリンガルだとかバウリンガルとか発明されているし
長年のヒトの欲求のひとつ

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深夜のコンビニにて

深夜のコンビニにて

深夜の散歩は日課のようなものだ。
誰もいない道を控えめに歌いながら歩く、
片手にはハイボール。
エモーショナルな曲を聴きながら、
知らない道を知らない人のふりをして歩く。
この時ばかりは、私は私ではない。
見知らぬ街の住人として歩きつづける。

深夜、といっても0時過ぎ。
片手の友、肝臓のパートナー、ハイボールを飲み切ってしばらくたってコンビニに遭遇した。
まだ飲める。
様々な成功と失敗を経て、そ

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生きていることに気がつく。

生きていることに気がつく。

「亡くなったことに気づかずにまだ彷徨っています」

画面の向こうの霊能力者が苦悶の表情で言った。女性アイドルや芸人が「え〜!」とか「キャー」とか言った後、霊能力者はその霊の人生について話しはじめた。

「亡くなったことに気がつかない」という話はオカルト話ではよく耳にする。不本意だったとか急だったとか自らだったとか理由は色々あるらしいのだが、自分の置かれた(置いた)状況を自分のことだからという理由で

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残り16文字

残り16文字

好きなライター、というか小説家、というか、まぁそんな感じの人がいる。
何故好きかというと、好きな小説に登場してきそうな人だから。アニメ化した時にキャラデザしやすい特徴があるから。あとは、実際に知り合ったとしても、絶対に私に興味を持たないむしろ相容れないような気がするからと言うのが手っ取り早い理由だ。実際に知り合う可能性など、世界中の猫が猫背でなくなるくらいあり得ないと思うので、自意識過剰だと自分を

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暇かつ孤独よ

暇かつ孤独よ

暇だが孤独でない。
孤独だが暇ではない。

暇と孤独は必ずしも一致しないが、
年末年始はこの「暇かつ孤独」を自覚せざるを得ないことが多いのは私だけだろうか。
行きつけの店も休み。友人は帰省。
それを見透かしたように、動画配信サイトは次々と痒いところに届きそうな作品を配信してくれる。
マーケティング担当に感謝である。

年始1発目には、カンフーヨガを観た。
ジャッキー・チェンがインドで大活躍する例の

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新宿で朝食を#100文字ドラマ応募作品

22年間大切に(過保護に)育てられた主人公。一人暮らしを機に世の中を知りたいと一念発起、毎週金曜夜から朝まで新宿で過ごすようになる。時には危険な目に遭いながらも、大事な場所や友人が出来、主人公は様々な人と関わる中で成長していく。

聞こえレベーター#100文字ドラマ応募作品

都内某所某ビル内、ひっそりとしたエレベーター。それは乗ると乗り合わせた人同士が気持ちを読み合うことができる不思議なエレベーターだ。使い方や巡り合わせによって、悲劇が起こり、幸福を呼び、珍事が巻き起こる。

ジャパニーズインディア#100文字ドラマ応募作品

主人公(28歳)はパワハラに耐えかね勢いで退職。ジャパニーズインディアとの評判を耳にした主人公は高円寺に降り立つ。缶の酒を片手に探索する主人公は様々な個性的な人物と知り合い、巻き込まれていく。

400円の麦茶は110円の麦茶の味がする

400円の麦茶は110円の麦茶の味がする

昔から算数も数学も苦手で、塾に通ったりもしたけれどどうにも授業のスピードについていけず、高3のクラス選択では元々そのつもりだったとは言え、私立文系を選択せざるを得なかった。

数字という概念は未だによくわからない。
何分の1、と言われても「それが自分に当たるかなんて結局運命だな」と思ってしまうし、何割引というのもぼんやりなんとなくでやり過ごしている。どうも数字とは相性が良くなさそうだ。

とはいえ

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決まった時間に決まった服で訪れると会える猫の話

散歩が趣味です。
とにかく家にいたくないのと、歩いている方が頭が動く気がするので缶ハイボールを片手に夜の住宅街を大人しく彷徨っています。

だいたい23時以降。ある場所に深緑のロングスカートを履いて行くと必ずと言ってもいいほど現れる猫がいるのです。
このロングスカートがミソ。他のスカートやパンツだと会えません。フェチなんですかね。猫から見た人間の服の趣味とか見当もつかないけれども。

「ニャアーン

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前髪の断髪式

前髪の断髪式

浪人していた頃、映画の「アメリ」にハマって、前髪を自主的に切り落としたことを思い出した。

断髪したときも雪が降るか降らないかギリギリ瀬戸際と言った感じの寒い日だった。

学生でもフリーターでもなく、来年の4月からの未来が見えないままの鬱屈とした毎日に辟易して、TSUTAYAで借りてきたのが「アメリ」だ。
あまりにも有名な作品なので内容は割愛するが、ざっくり説明すると内気な女の子が自分の殻を破り現

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家の鍵を探して

家の鍵を探して

1年ほど前の話。

家の鍵をなくしました。

家の前で、リュックに触れて気づいたのだが、チャックが開いている。あれほど、バッグのチャックと社会の窓は閉めなさいと自分に言い聞かせてきたのに...。血の気が引くとはこういうことなのだと実感した。本当にサッと心臓から上が涼しくなった。人体の不思議である。人体はすごい。生を実感する。人体の不思議展に出品されたいと思った。(こういうのを逃避というのだろう。今

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テスト

テスト

何かを続けたくなったのでこのアプリをダウンロードした。
128GBのiPhoneだから余裕があるし、
万一このアプリにお眠りいただくことになっても容量上はあまり問題はない。
(そうならないように最善は尽くしたい)

私は都内に住う20代で、何かと音楽やら美術と縁のある人生を送ってきている。
10代のうちはヴァイオリンに生活を捧げたが、
私にポジティブな指針をくれたのは大抵美術の先生だった。
本も好

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