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民生委員活動におけるデジタルマップの活用~流山市民児協デジタル化委員会の取組み~

「民生委員活動におけるデジタルマップの活用」をテーマとした流山市民児協デジタル化委員会の研修会に、講師としてお邪魔しました。
当時の様子をnoteにまとめてました。


デジタルマップづくりは料理と同じ?!

研修会のトップバッターとして「デジタルマップとはどういうものか」「どういう活用方法があるか」等について、シビックテックウラシマでの事例をもとに説明をしました。

参加者は民生委員の方たちで比較的年齢層が高めと事前に伺っていたので、この方たちにデジタルマップづくりの楽しさをどう伝えるか?!と考え、デジタルマップを料理に例えて説明しました。

料理にとって具材・材料が大事なように、マップの具材となるデータ・情報は、とても重要であること。
また、1品1品手料理のような1地点ごとのマップ登録、お惣菜・出前のように、あらかじめXY座標付きのデータだと便利であること、レンチンのように、住所からのアドレスマッチングすると簡単にマップがつくれる等、料理方法になぞりマップづくりの方法を紹介しました。
民生委員の方々に「デジタルマップは、データや情報をわかりやすく見える化する道具」であることが伝わったものと思います。

当日投影した資料は、下記のとおりです。

学生たちと民生委員とのコラボ

後半のグループワークでは、まずは「デジタルマップを実際に使ってみよう」ということで、東京理科大の学生たちがファシリテーターとなり、紙地図とスマホのグーグルマップの両方で、現在地の確認や最寄り駅前までの経路を探す体験を通じ、デジタルマップの便利さを確認しました。
また、生活の中でのデジタルマップの事例を、具体例を交えて紹介がありました。
学生たちのファシリの甲斐もあり、民生委員の方々は戸惑うことなく、ワイワしながら、デジタルマップを楽しんでしました。

民生委員活動は、課題が山積

最後に、民生委員で活用できるデジタルマップをつくるにあたり、どのようなデータ・情報が必要となるか検討するため、日頃の民生委員活動での課題抽出をグループに分かれて、ブレインストーミングしました。

各グループ、ここぞばかりに日頃の課題や問題、困り事やイライラを発散し、大変な盛り上がりでした。
模造紙に貼っていく付箋が、無限増殖のように増えていきます。
それだけ、民生委員活動は、大変で課題が多いということでしょう。

イメージ図

各グループでの発表内容を、ウラシマ的に整理しますと次のとおりです。
(1)訪問前の準備・計画の段階
・住民やその家に関する情報が少なすぎる
・行政からもっと住民の属性情報を提供してもらえると助かる
・あらかじめいろいろな情報が分かっていたら「空振り訪問」が減らせる
・移動手段や移動経路の検討、在宅か留守かの確認等で、デジタルがもっと活用できないか
(2)訪問や対話
・住民との対話、コミニュケーションの難しさ
・話しや対話ができないケースが多いなか、一方で話しが長くなるケースもある
・留守が多い、居留守を使われることもしばしば
(3)報告
・報告書や活動記録の作成が大変
・もっとデジタル化やデータの活用をして欲しい
(4)全体
・紙資料が多すぎる、資料の管理・整理が大変、ペーパーレス化を
・会議が多い、もっと効率的な運営方法はないか
・何より喫緊の課題は「担い手不足」 

民生委員活動は、住民との対話やコミニュケーション、地域課題の発見と解決が活動のメインのはずなのに、準備や報告のための作業に時間と労力が割かれるという声が多く、準備や報告のフェーズに、デジタルやデータ、マップの活用ポイントがあると感じました。

次回はまちに繰り出します!

次回は、民生委員と東京理科大の学生たちで、ある地区をモデルケースとしてフィールドワークをするそうです。
市役所から提供される既存のデータに、民生委員が足で稼いだデータが加わることで、マップの厚みが出るものと思います。


アーバンデータチャレンジ2024に向けて

今回の「民生委員活動におけるデジタルマップの活用」の取組みは、アーバンデータチャレンジ2024へのエントリーを視野に入れているそうで、Civic Tech Zen Chiba のバックアップのもと、今後も取組みを進めていくとのことです。
写真もCivic Tech Zen Chibaホームページから転載させていただきました。
ウラシマとしても、この取組みを今後もウォッチしていきたいと思います。


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