ポータブル電源とノートPC
屋外や自由に電源を使えない出先でRaspberry Pi を使えるように、手頃な容量のポータブル電源(NEXPOW YP-150W)を購入しました。
Raspberry Pi Zero ならモバイルバッテリーで十分ですが、5V 3A ともなるとポータブル電源の方が安心で、5V以外の出力も魅力です。
予算の都合が支配的でしたが、普段でもそれなりの周期(例:1か月/サイクル)で充放電を繰り返す方が良さそうと考えて、「手頃な容量」を選びました。
USB出力とRaspberry Pi
USB出力(5V 3A)にRaspberry Pi 3B+ を接続して起動とアップデートが出来るところまで確認しています。
(細いUSBケーブルでは起動出来ませんでした。)
Raspberry Pi の他に電流を消費する負荷(周辺機器)がある場合は、DC出力から5Vを作る市販のDC-DCコンバータを使うか、AC出力で対応出来そうです。
DC出力とノートPC
折角なので、手持ちのノートPCにも電源を供給したいと思います。
車のシガーソケットに接続するインバーターとDC-DCコンバータ(Outtag PA-40900T-ZXX)を持っているのですが、どちらもエンジンを止めて長時間使う場合はバッテリー上がりのリスクがあります。
今回購入したポータブル電源に付属のシガーソケットでDC-DCコンバータを接続すればエンジンを止めたまま長時間PCを使えるだろうと期待していました。(タイトル画像の機器構成です。)
実際に使ってみたところ、PCが電源接続状態になりませんでした。
テスターを当ててみると、ポータブル電源のDC出力電圧が16.8V でした。
DC-DCコンバーターの裏面を見ると INPUT: DC 10-15V とあります。
ポータブル電源のDC出力仕様を調べると12V-16.8Vで、正常動作です。
過電圧で壊したかも知れないと思い、DC-DCコンバータを車のシガーソケットに接続するとPCが電源接続状態になります。(壊れなかった)
ポータブル電源の出力電圧が、DC-DCコンバータの入力電圧仕様より高いために過電圧保護が働いたのだろうと思います。
ポータブル電源のDC出力はバッテリー残量によって変化するようです。
100%付近では前述の16.8V でしたが、77%で15.5V、66%で15.2V、51%で14.7V、49%で14.6V、46%で14.5V、42%で14.3V、36%で14.2V、30%で13.8V、25%で14.V でした。
対策方針(方針変更により中止しました)
このままではACアダプタを持ち歩かないと車の中で使えない為、電子工作をすることにしました。(← 中止です。)
PCのACアダプタの出力は19V 4.22A とあります。
ザックリ 4A とすると単純計算で 4 * 19 / 15 = 5.1[A] 程度になります。
DC-DCコンバータを使った回路を考えてみましたが、適当なデバイスを見つけられませんでした。止む無く整流用ダイオードで下げることにします。
ダイオードの順方向電圧を1Vとすると5Aでは5Wを熱にして捨てることになりますが、ダイオードをアルミボックスにネジ止めして放熱すれば使えるレベルだろうと思います。
(実際にはACアダプタの限界まで流れることは無いと思います。)
最大で2V程度電圧を下げる必要があるので、ダイオードを2個直列にし、各々トグルスイッチで短絡出来るようにします。これでPCの電源接続を確認しながらスイッチをON/OFFして出来るだけ損失を抑えて使う予定です。
NEXPOW YP-150W のファン
前述の通り、DC出力でノートPCを使えない状態ですが、ACアダプタで使うと時々ポータブル電源のファンが回ります。
近くですと耳障りと感じる音量です。
USB出力で Raspberry Pi 3B+ のアップデートを行う間はファンが回りませんでした。
DC出力でノートPCを使ってもファンが回らずに居てくれれば有難いのですが・・・
追伸:
方針変更
前述のバッテリー残量とDC出力電圧を観察し続けた結果、以下の全区間でPCが充電状態になりませんでした。
DC-DCコンバータ(Outtag PA-40900T-ZXX)の過電圧保護が原因で15V以下では使えるものと考えていましたが、12V付近まで電圧を下げないと使えないのだろうと思います。
表示に問題があるかも知れませんが・・・使えないものは使えないので、走行中の充電専用と割り切ることにしました。
(多分使うことは無いと思います。)
このため、前述の電子工作は(部品入手済ですが)中止します。
出来るだけ小型のACアダプタを入手して持ち歩くことにしたいと思います。
以上、何等か参考に成れば幸いです。