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金融と自動運転を扱うスタートアップの”組織とアーキテクチャー” #devsumi イベントレポート

こんにちは!UPSIDERでHRをしていますNarisaです。
VPoE泉(@yizumi)が『Developers Summit 2024 Summer』に登壇しましたので、イベントレポートをまとめます!

Developers Summit Summerとは

早い時間にもかかわらず参加者さまで賑わう座席

Developers Summit、通称 デブサミ(#devsumi)は2003年から毎年開催されているソフトウェア開発者のためのカンファレンスです。翔泳社様が主催し、コンテンツ委員会の方々が各回のテーマを設定されています。

今回はデブサミの関連イベント、Developers Summit Summer(通称:デブサミ夏)は「エンジニアの事業貢献を応援するカンファレンス」をテーマに、2日間・オフラインで開催されました

テーマ:注目企業のリーダーと紐解く「組織とアーキテクチャ」

今回の登壇のきっかけは、#UPSIDER春のTech祭りプロダクトの性質から考えるシステムと組織のアーキテクチャの記事をご覧いただいた蜂須賀さん(@PassionateHachi)にお声かけいただいたことです。

登壇テーマは「組織とアーキテクチャ」で、下記2つのトピックスに絞ってお話ししました。

テクノロジーを軸に成長する事業の裏には、「組織と技術アーキテクチャ」の議論がつきものです。
代表的なところでいうと「コンウェイの法則/逆コンウェイの法則」「チームトポロジー」など、そのフレームワークを自社と照らし合わせながら最適解の探索を行っている技術リーダーも少なくないと思います。
本セッションでは、PIVOT 蜂須賀さんの進行のもとUPSIDER泉さん、Turing青木さんとパネルディスカッション形式で以下のテーマを深掘りしていきます。
・テーマ1:アーキテクチャと組織の関係はどう意識している?
・テーマ2:ドメインの特性から考慮していることは?

https://event.shoeisha.jp/devsumi/20240723/session/5093

登壇者プロフィール

PIVOT株式会社 プロダクトマネージャー 蜂須賀 大貴様(@PassionateHachi) 【モデレーター】

エンジニア、プロジェクトマネジメント、新規事業開発などを経て、メディア業界一筋のプロダクトマネージャーとして従事。株式会社IMAGICA(現・株式会社IMAGICA Lab.)、フリーランス(複業)、株式会社サイカを経て現職。キー局、映画会社、VOD事業者をはじめとする多くのメディア企業のプロジェクトを担当。新卒から一貫した経験から、メディア業界の人脈と知見を持つ。また、PIVOT内のテクノロジー番組MCやPodcastを複数行うなど、自らの発信やイベントファシリテーションなども多く実施。

https://event.shoeisha.jp/devsumi/20240723/session/5093

チューリング株式会社 共同創業者CTO 青木 俊介様(@aoshun7

チューリング株式会社共同創業者CTO/国立情報学研究所 助教。米・カーネギーメロン大学 計算機工学科で博士号取得。米国では自動運転システムの開発・研究に従事し、サイバー信号機の開発やゼネラルモーターズ社のウルトラクルーズの開発に携わる。2021年より国立情報学研究所 助教として着任し、青木研究室を主宰。名古屋大学 客員准教授・JSTさきがけ研究員を兼任。MITテクノロジーレビュージャパンより35歳未満のイノベーターU35に選出。

https://event.shoeisha.jp/devsumi/20240723/session/5093

 株式会社UPSIDER VP of Engineer 泉 雄介(@yizumi

アメリカの音楽大学を卒業後、メディア制作会社で作曲家として勤務したのち、システム開発で起業。モルガン・スタンレー証券会社での債券取引のシステム開発や、ディー・エヌ・エーにおけるゲームプラットフォーム事業やヘルスケアサービス開発のリードエンジニア、ラクスル取締役CTOを経て、株式会社UPSIDERに入社しVP of Engineerを務める。

https://event.shoeisha.jp/devsumi/20240723/session/5093

テーマ1:アーキテクチャと組織の関係はどう意識している?

一つめのテーマ「アーキテクチャと組織の関係性」については、当社泉から「意識はしているが、実際には感情的な要素も多く、ロジカルに進めるのは難しい」という話からスタートし、組織マネジメントの際にはフレームワークや定量的な数値を使い合理的な説明を基本とするが、感情や現実の壁にぶつかることが多いとお話ししました。青木さんからも共感をいただき、組織づくりという観点で採用や配置の話題にまで広がりました。

青木さんからは、組織の設計やアーキテクチャの固定化は避けるべきであり、柔軟に対応することが重要というお話しがありました。

スタートアップ企業では、組織の形を変えたり、チームを再編成することが”通常”であり、試行錯誤する前提であることをチームの理解として浸透させることが大事であるとのこと。
また組織の柔軟性を担保したうえで、各領域のエキスパートに決断を任せることが重要だとお話しいただきました。

テーマ2:ドメインの特性から考慮していることは?

ドメインの特性から考慮していることについて青木さんは、自動運転のリアルタイム性と高信頼性、「命に関わる責任」について言及されていました。自動運転領域には、自動車業界出身者とソフトウェア業界出身のエンジニアが必要ですが、異なるバックグラウンドのエンジニアの文化の違いが課題になります。組織としては部門を分けたうえで、勉強会などコミュニケーション施策を通じて相互理解を深めチームの連携を強化されているそうです。

泉からは金融という特性から、システムの堅牢性およびセキュリティの重要性に関して言及したうえで、安全性や安定性が強く求められる部分と、柔軟性が求められる部分に分けていることをお話ししました。堅牢性が求められるチームとは、決済金額など顧客資産に関わる情報を扱う上でのトランザクションの正確性が求められる領域や、決済サービスとしての高可用性を維持する領域です。一方で管理者や従業員のふれるインターフェースなどを開発するチームに関しては柔軟性やアジリティが求められます。それぞれのチームと構成を図を用いてお話ししました。

プロダクトの性質から考えるシステムと組織のアーキテクチャー 記事内画像
プロダクトの性質から考えるシステムと組織のアーキテクチャー 記事内画像

組織運営・システム開発のどちらも責務の分解や構造を考えることが重要

イベント最後は登壇者の二人からそれぞれコメントしました。
青木さんはやりたい挑戦があるなら早く決断して行動することの重要性と、スタートアップの経験を重ねることで得られる知見の価値を強調されていました。

泉からは、組織運営やシステム開発には共通点があり、どちらにおいても責務の分解や構造を考えることが重要なので、良いソフトウェアを設計できる人は、良い組織も作れると信じているというお話で締めました。

当セッションでは組織アーキテクチャーから採用や配置に関して話題が広がり、特にEngineering Managerの採用や配置がいかに重要であるかにも言及がありました。もしご興味をお持ちいただけた方は、ぜひ下記よりお気軽にお問い合わせください。

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この度は貴重な機会をいただきまして、ありがとうございました!!!


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