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創作コンプレックス
私の持つ創作コンプレックス…
これは非常に根深い。60歳になったら子供が大きくなって、まとまった自由な時間ができていて…と60歳の自分ならばやりたい事ができている!という幻想。
「私は何かを創る人になりたい」
「場を創りたい」
「それで食べていけるようになりたい」
その願いから抜け出すことは、いつまで経ってもできない。
何度も何度も、繰り返し繰り返し望みは膨らむばかり。
60歳になったら、倉敷の織りの研究所に1年住み込んで、織りと暮らしを学びたいと思っていた。でもコロナスイッチが入ってからは、60歳になる確約もなければ、その時にどんな自分であるかもわからない。
イツヤルン?
イマヤロ
今しかないやろが
倉敷に1年行くことがすぐにできないとしても、幸いに私の住む京都には私の学びたかった織りを初心者でも学べる学校があった。
会社にお願いをして、急遽連休をもらって、ノッティング(織りの技法の1つ)を学びに、京都の街中からすぐの山の中の学校へ。4日間の集中講座。
何年も前から1年に1回募集があるのは知ってはいたけど、その時期は会社の展示会があるから行けないと決まっていた。 コロナで展示会で東京に行くことがなくなり、これは天から降ってきたチャンス?
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山に囲まれた静かな環境で、1日8時間織り機に向かい、淡々と織り続ける。自分で描いたデザイン画をもとに、それが目に見えて形になる喜び。たまらん…
親切なことに、特別な織り機がなくても自宅で織りを続けられる方法を、先生はきちんと教えてくれた。60歳になったら叶えるはずの夢に、自分の足で一歩近づいた。
なくてもできるけど、やっぱり欲しかったので卓上織り機を買って、朝方日が昇る前に起きたり、時間を見つけては少しずつ織りつづけている。
このまま進んでどうなるかはわからないけど、着実に前に進めている実感はたまらない。
言い訳ばかりを並べないで、とにかくやってみる。