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恋愛感情に蓋をしてしまったことに気づいた30歳

私は30歳にしてとうとう、「好き」という気持ちが分からなくなってしまった。

おかげさまでというのもおかしいけれど、交際経験は一度もない。
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人を好きになれなくなった原因を探すために、過去を振り返ってみる。


・人を好きになれた小学生~中学生時代

・足が早い
・顔がかっこいい
・おもしろい
・なんとなく

昔はこんなことで簡単に好きになれたし、心がときめいた。

こそこそ影から彼を見てはドキドキしていた。
会えない日は、彼のことを想像してもっと好きになった。

だが、一度も告白はしなかった。
それどころか対して関わりも持たなかった。
ずっと影から彼を見て終わり。

今にして思えば、「誰かを好きな自分」に酔っていただけだったかもしれない。

なぜなら、告白して結ばれることよりも、失敗して、からかわれて、恥をかいて、立場がなくなることの方が恐ろしかったからだ。

彼への想いは、自己保身よりも軽かった。

しかし、中学3年生の時、小学生の頃に好きだった人と運良く隣の席になったことで距離が縮まったことがある。

彼は顔がかっこよくて、おもしろくて、足が早かった。(ちなみに過去好きになった人は皆足が早かった…)

しかも同じ高校へ進学することも分かっていた。
アドレスも交換して春休みに入り、しばらくメールのやり取りをしていた。

当時はガラケーだったため、何度も「センター問い合わせ」をしていた。メールが来たらものすごくうれしかった。

メールが楽しみすぎて、当時大好きだったX JAPANの「紅」のサビをメールの着信音にするほどだった。

大好きと大好きの組み合わせで、頭がどうにかなりそうなほど楽しかった。

一方で、メールが来ない日は寂しくて泣いたりしていた。

ドがつくほどの受け身だったため、自分からはメールをしなかったと思う。

それでも楽しかった。
正直この経験が異性とのコミュニケーションで一番高揚した出来事だった。

そして、未だにこの経験より楽しい異性との出来事はない。

・2次元に逃げた高校~専門学校生時代


私は高校生になれば彼氏ができると思っていた。
なぜなら、メールをしている彼とこのまま付き合えるかもと思っていたからだ。

結論から言うとだめだった。

そもそもが受け身の人間すぎて自分から行動しなかったこともあるし、彼は高校にあがってすぐ、やんちゃな友達の影響を受けて退学していた。

今思えば、春休みの暇潰しくらいの扱いだったんだと思う。

結局、自然消滅で終わった。

それからの私は、中学からの友達以外関わろうとせず、せっかく色んな人がいたのに狭いコミュニティに閉じこもってしまった。

さらには、当時大流行していたGREEやモバゲーをきっかけに「乙女ゲーム」にハマってしまう始末。

「画面の向こうの彼」は選択肢を間違えなければ振り向いてくれる。必ず正解があるし、失敗してもやり直しせる。セーブやロードもある。

それに、画面を隔てたフィクションならば、どんな恋愛をしようが自分の身の安全は保証された。

結局、専門学校時代もほぼ同じことをしていた。

しかし、現実での恋愛を諦めきれなかったのか、いつだってカップルを見ては見下していた。

私は、閉じた世界でつまらないプライドを守っていた。

・「好き」の気持ちがわからない現在

就職して1年目、専門学校の同級生の男性にドライブに誘われたことがある。

変な味のお菓子を勧められたが、いらないと断った。

彼が食べろとしつこく言ってきたことをきっかけに嫌悪感がわいてしまい、すぐにでも車から降りて逃げたくなったが、走行中はそうもいかない。

地獄の時間だった。
会話はずっと、彼の自分自身に自信がないといったような話題ばかりだった。

「そんなことないよ。」と言って欲しかったのかもしれないが、その時の私は意地でも言ってやりたくなかったため、生返事しかしなかった。

朝から出掛けたが、昼で解散した。
そして、彼とはそれ以来会っていない。

その5年後、交際までいけそうなこともあった。

正月休みに小学校の同級生の飲み会に行った時の話だ。再開した幼馴染と意気投合し、連絡先を交換した。

昔から顔が整っていてモテる方だったが、大人になった彼はもっとかっこよくなっていた。

そして何度か一緒に出掛けた。といっても、ファミレスでたべったのがほとんどだった。

ある日のこと。いつもは昼に会っていたがその日は夜だった。

いつも私が車を出していたため、帰りに彼を家まで送っていた。突然彼が車を停めてほしいと言ったため、私は邪魔にならなそうな路肩に停めた。

すると、手を握られた。私は、なぜ?と思った。

今思えば、そのまま雰囲気に流されれば交際に至ったかもしれないと思う。

しかし、中学生の時の「ときめき」みたいな感情や、ドキドキ感がその時全くわかなった。シチュエーションは乙女ゲームみたいなのに、全く高揚感を感じない。

この時、私は「人を好きになれなくなった」と自覚した。

私はしばらく握られた手をそのままにした。
正直早く帰りたいとしか考えていなかった。

記憶は定かでないが「帰ろう。」と自分から告げた気がする。

またある日、私は彼に「人を好きになれない」と白状した。彼は「なんでそんなこと言うの?」と言った。

どうして「そんなこと」を言ってはいけないのか、何となく分かりたくなかった。

私は彼と友達でいたかった。昔みたいにゲームの話ができたらそれで良かったが、私の精神が幼かったんだろうな、と思う。

結局その日以来会っていない。

そして、現在30歳の私。
今思い付く限りの、人を好きになれない理由を挙げてみた。

①ファザコンすぎる
②結婚の末路に希望を感じない
③人を好きになる=悪いことと思っている
④自分に自信がない

この、④については努力でなんとかできるため、見た目で気になるところは改善した。

私は、小太りだったことと歯の黄ばみがコンプレックスだったため、週5のジムでの筋トレとホワイトニングで解決させた。

①については実家を出たことで状況が変わるかもしれないため経過観察中だ。

問題は、②と③だ。

②の結婚生活や夫婦へ定着したマイナスイメージ。これは「両親」という身近な例が悪かったためだ。

③については、ファザコンであることを母に後ろめたくしていたものが、こじれてしまっているためだと思われる。

②と③にすごく重要な何かがある気がするため、もっとよく思い出して次の機会にまとめてみる。

私は、人を好きになれなくなったのには必ず原因があると思っている。

そして、結果がどうなろうと究明したい。
今まで逃げてしまっていたことにきちんと向き合いたい。

明らかに、蓋をしてしまった感情がある。
その蓋を開けることは無意識に避けてきたことだし、正直恐さもある。

それでも、やってみようと思う。
その上で、人を好きになれないことをそのままにしておくかどうか考えたい。





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